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「ベランダでの電話、誰なの」仕事だと言い張り続けた彼のスマホの通知を見てしまい、別れを決めた夜

  • 2026.7.16
「ベランダでの電話、誰なの」仕事だと言い張り続けた彼のスマホの通知を見てしまい、別れを決めた夜

夜になると、彼はベランダへ消えた

数年前、当時付き合っていた彼の様子が、ある時期から少しずつ変わっていった。

いちばん最初に気づいたのは、スマホの扱いだった。

それまで無造作にテーブルへ置いていたのに、いつからか肌身離さず持ち歩くようになった。

私が近づくと、そっと画面を消す。

トイレにも風呂にも、必ずスマホを連れていく。その繰り返しだった。

夜になると、決まって彼のスマホが震えた。

「ごめん、仕事の連絡が入った」

そう言って、彼はいつもベランダへ出ていく。

ガラス越しに、背を向けて話す彼の姿だけが見えた。何を話しているのか、こちらには一言も聞こえてこなかった。

「何かあったの?」

「大したことじゃないよ」

そう聞いても、返ってくるのはいつも同じ言葉だった。それ以上は、決して教えてくれない。

「こんな時間に、仕事の電話なんてあるの?」

思いきってそう尋ねた夜もあった。彼は少し黙って、「取引先が忙しい人でさ」と笑ってごまかした。その笑い方が、なぜか胸に引っかかった。

スマホの通知が、すべてを語った夜

ある晩、彼がシャワーを浴びている間のことだった。テーブルに伏せて置かれたスマホの画面が、ふっと明るく光った。

見るつもりはなかった。でも、そこに浮かんだ通知の一文が、目に飛び込んできてしまった。

「また会いたい」

差出人は、知らない女性の名前だった。

シャワーの音が止まり、彼が戻ってくる。

私はスマホを彼の前に置き、できるだけ静かに聞いた。

「ベランダでの電話、誰なの」

彼の顔から、さっと表情が消えた。

しばらく言い淀んだあと、彼は観念したように白状した。半年ほど前から、職場の女性と会っていたのだと。

「でも、別れるつもりはないから」

まるで、それで済むかのような口ぶりだった。

その一言で、私の中の何かが完全に切れた。

取り乱すことも、責め立てることもしなかった。ただ、まっすぐ彼を見て告げた。

「私は、あなたと別れます」

彼は「待てよ」と慌てたけれど、もう遅かった。

荷物をまとめて部屋を出るとき、不思議なほど心は凪いでいた。

何ヶ月もごまかされ続けた時間を思えば、涙も出なかった。

ずっと目を逸らしていた真実に、ようやく決着をつけられたのだ。信じられない相手にしがみつくより、一人で立っているほうがずっといい。

一人になった部屋は静かだったけれど、その静けさは、ずっと欲しかったものだった。そう思えた夜だった。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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