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「花粉」と書いてなんて読む?愛媛県の地とうきび使った郷土料理「花粉ねり汁」作ってみた!【絶品!郷土メシ】

  • 2026.7.15

みなさんは「地とうきび」という作物をご存じでしょうか?そもそも「とうきび」という呼び方を知っている人も少なくなったような気がしますが、在来種のとうもろこしのことです。今回は、愛媛県の山間地域に伝わる、地とうきびの粉を使った郷土料理「花粉ねり汁」に挑戦します。なお、花粉と書きますが「かふん」とは読みませんよ。


この記事は、「農畜産物流通コンサルタント&農と食のジャーナリスト」という肩書で活動している山本謙治さんことやまけんさんが、『家の光』で2021年12月号~2024年4月号まで連載していた「やまけんのニッポン郷土食遺産」を参考にしています。

『家の光』はJAグループである家の光協会が、農家向けに毎月発行しているファミリー・マガジンで、今から100年以上前の大正14年(1925年)に創刊しました。「食と農」「暮らし」「協同」「家族」という4つの柱を基本に、JA組合員をはじめ地域の人々の暮らしに役立つ情報を掲載しています。

「地とうきび」とは、今回やまけんさんが訪れた、愛媛県の山間地域にある久万高原(くまこうげん)町辺りをはじめ、在来種のとうもろこしの呼び方。現代の主流であるスイートコーンではなく、「フリント種」と呼ばれるデンプン質のとうもろこしです。


完熟した地とうきびを乾燥させて保存する。画像出典:PhotoAC

この地とうきびをひいて粉にしたものが「花粉」。「花粉」と書いて「はなこ」と読むんですよ!



取り寄せた花粉(はなこ)をさっそく開けてみると、美しい黄金色の粉がたっぷりと袋に詰まっていました。かすかに甘い香りがします。

今回は久万高原町の郷土料理「花粉ねり汁」に挑戦します。

愛媛県久万高原町の郷土料理「花粉ねり汁」の材料と作り方
※今回はやまけんさんの記事を参考にして作りました。

【材料】※4~8人分
花粉(地とうきび粉)…200g
いりこだし…2000ml(今回は、いりこ10尾でだしをとっています)
鶏もも肉…200g
ごぼう…150g
こんにゃく…200g
油揚げ…2枚
大根…200g
にんじん…200g
酒…30ml(好みで加減してください)
しょうゆ…30ml(薄口がおすすめ。好みで加減してください)
青ねぎ…適量(好みでニラでも可)



鶏肉は一口大に切っておきます。
ごぼうはささがきにしておきます。
こんにゃくは手で適当な大きさに千切っておきます。
油揚げは短冊に切っておきます。
大根とにんじんはいちょう切りにしておきます。
青ねぎは3cm程度に切っておきます。

【作り方】※調理時間:40分
1. 鍋にいりこだしと鶏肉を入れ、中火で肉に火が通るまで煮ます。



2. ごぼう、こんにゃく、油揚げ、大根、にんじんを加え、火が通るまで煮ます。



3. 酒としょうゆで味をととのえます。


4. 花粉を適量の冷たい水(分量外)で溶きます。


※ダマになりやすいので、必ず冷たい水で溶いてください。

5. 34を少しずつ加え、かき混ぜます。



いきなり粉を入れるとダマになるそうですので、ここはちょっと慎重にお玉で少しずつ入れては溶かしの繰り返しです。意外とすぐに溶けるのですが、次第に全体にとろみがついてきて、どんどん重くなっていきます。

6. とろみがついたら青ねぎを加えます。



7. 器に盛りつけて、出来上がりです。



久万高原町のホームページには地とうきび粉を使ったレシピが掲載されていて、花粉ねり汁も紹介されています。よく見ると「地とうきび粉を使ったやさしい甘みの和風シチュー はなこねり汁」と書いてありました。コーンスープになるのかと思いきや、シチューだったんですね。どうりで重くなっていくわけです。



出来上がりをさっそく口へと運んでみると、濃厚な中にやさしい甘い味がしました。いりこだしのおいしさはもちろんのこと、煮込んだ具にもよく合って、和風シチューと呼ぶのにも納得です。

ダマにはなっていないのですが、粉のつぶつぶ感が少し感じられ、それがまた「ねり汁」というネーミングに合っているようにも思えます。こんなにやさしい味なら離乳食にもなるなと思いながら、ご飯と一緒においしく頂きました。

だし汁の量がどこにも記載されていないので2Lで作りましたが、それでもけっこうぼったりとした出来上がりになりました。やまけんさんの記事に載っていたような、サラリとした汁物を作るなら、200gの花粉に対してだし汁3Lくらいは必要かもしれません。
ただ、カレーもシチューも好みのとろみ具合は人それぞれですよね。記事にもありましたが、家によってねり汁のとろみもさまざまなようです。花粉かだし汁を加減して調節してみてください。

このレシピのポイントである「地とうきび」は、以前どこかの道の駅でも見かけた記憶があります。わたしたちが知っているとうもろこしよりも小ぶりで黄色味が強く、触ってみると硬い感じがしました。そのときはどうやって食べるのか分からなかったので買わなかったのですが、そのまま焼いてもよし、乾燥させて粉にしてもいいようです。短い間しか市場に出回らないそうですが、今度見かけたら、迷わず買って食べてみたいと思います。

花粉の残りは団子にしたり、トルティーヤにしたり、いろいろと応用できるようです。

とてもやさしい汁物ができますので、ぜひ作って味わってみてください!

山本謙治さん プロフィール

農畜産物流通コンサルタント&農と食のジャーナリスト。学生時代にはキャンパス内に畑を開墾して野菜を生産し、卒業後は畜産関連の調査・コンサルティングの仕事や流通業を経て会社を設立。農業・畜産分野での商品開発やマーケティングに従事する傍ら、日本全国の食を取材して地域の郷土料理や特産物を、書籍やテレビを通じて一般に伝える活動を続けている。

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