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「毎朝、同じ車両ですよね」ホームで突然話しかけてきた男。気味が悪い行動に絶句

  • 2026.7.15

ホームで、顔が触れそうな距離に

毎朝の通勤で使う駅のホームに、いつも同じベンチに座っている男がいた。

年の頃は五十代くらい。表情というものがまるでなく、ただ前を見て座っている。

すれ違っても会釈ひとつしない人だと、そのときは思っていた。

毎朝、私が改札を抜けてホームに上がる頃には、男はもうそのベンチにいた。

同じ姿勢、同じ角度で、線路の向こうをぼんやり眺めている。挨拶をするでもなく、新聞を広げるでもない。

ただ、そこにいる。景色の一部のような人だった。

ある朝、ホームにいると、その男が私のすぐ後ろについた。

ふいに、背中へ強い視線を感じた。

顔を合わせて、息が止まった。

男の顔が、私の顔の数センチ手前にあった。じっと、目をのぞき込んでいる。

「……なにか」

声を絞り出して、一歩下がる。すると男は、何事もなかったかのように視線を前へ戻した。

そのまま直立不動で、微動だにしない。

気のせいだ。そう思い込もうとした。だが翌朝、事態は気のせいでは片づけられなくなった。

合わせてくる、乗る車両まで

翌朝もホームに立つと、あの男が離れた場所からこちらを見ていた。

目が合う。男はゆっくり歩いてきて、私の隣に並んだ。

「毎朝、同じ車両ですよね」

抑揚のない声だった。

「……人違いでは」

「いいえ。ずっと見ていますから」

背筋が凍った。この男は、私の乗る車両も、扉の位置も、すべて覚えているのだ。

それからというもの、ホームで男を見かけない日はなかった。

私が立つ場所を変えれば、男も移ってくる。

「…どうして、つきまとうんです」

「つきまとう?ただ、見ているだけですが」

その返事に、かえって鳥肌が立った。

以来、私はホームに上がると真っ先に男の居場所を探すようになった。

柱の陰に立っても、電車が近づく頃には、必ず男が私のそばへ移動してきていた。

乗り込む車両を変えてみた。

すると次の朝、男はその車両の、私の真ん前に立っていた。

「今日は、いつもより早いんですね」

何も答えられなかった。何をしてくるわけでもない。声を荒げるでも、触れてくるでもない。

ただ、感情の読めない虚ろな目で、私の一挙一動を追ってくる。

いっそ乗る時間をずらそうか。そう考えた翌朝も、ホームに降りると、男はもうそこにいた。

当たり前のように私の隣へ来て、並んで立つ。

男は、今朝も何も言わなかった。ただ私の隣に立って、同じ電車が来るのを待っている。

その横顔は、昨日と寸分違わぬ無表情のまま、まっすぐ前だけを向いていた。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、60代以上・男性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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