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社畜が突然猫化したら…? 満員電車が”もふもふ癒やし空間”に!【書評】

  • 2026.7.12

【漫画】本編を読む

忙しい毎日を送っていると、「猫にでもなりたいな」なんて思う。猫になったら、きっと会社になんて行かなくていいし、仕事にも追われなくていい。誰にも怒られず、日向で丸くなって眠っていられる。そんな都合のいい想像をしてしまうが、実際はそうはいかないらしい。

『ブラック企業の社員が猫になって人生が変わった話(モフ田くんの場合)』(清水めりぃ/KADOKAWA)は、仕事に追われていた会社員・モフ田くんが、ある朝突然猫になってしまうことから始まるコミック。本作の面白さは、モフ田くんが猫になっても、上司に言われるがまま出社し、会社員としての日常を続けようとするところにある。本人は大真面目に通勤しているだけなのに、周囲にとっては巨大な猫との遭遇イベント。そのちぐはぐさは、何度読んでもかわいくて、可笑しい。

特に猫好きにとってたまらないのが、モフ田くんが満員電車に乗る場面だ。巨大な猫の体でぎゅうぎゅうの車内に乗るなんて、モフ田くん本人は申し訳なさでいっぱいだが、周囲の人たちからすれば、それは思いがけないご褒美。ふわふわの毛並みに触れられてすっかり癒されてしまう。疲れ切った深夜の電車の中で、大きな猫がふわっと空気をやわらげる。もし自分が同じ車両に居合わせたら、どれほど嬉しく感じることだろう。

モフ田くんがいるだけで、過酷な満員電車も、ブラックなはずの職場も、幸せな空間に変わっていく。世の中の会社員よ、誰か、猫になってはくれないか。そして、満員電車に乗り合わせてくれないか。――ついそんな無茶な願望まで抱いてしまうほど、モフ田くんの存在は温かい。猫のモフモフが、疲れた心をそっと包みこんでくれるような物語だ。

文=アサトーミナミ

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