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ヴァン クリーフ&アーペル×オーストリア応用美術博物館(MAK)の展覧会がウィーンで開催

  • 2026.7.7

Van Cleef & Arpels(ヴァン クリーフ&アーペル)とウィーンにあるオーストリア応用美術博物館(MAK)の共同企画展「GLANZSTÜCKE:ヴァン クリーフ&アーペルのハイジュエリー×MAKコレクションの傑作」が、2026年9月27日(日)まで開催中。ハイジュエリーメゾンの宝飾芸術とMAKコレクションが邂逅する、本展の見どころをご紹介します。

ヴァン クリーフ&アーペル×MAKの展覧会がついに開幕

左から《ジップ ネックレス》1955年 ヴァン クリーフ&アーペル コレクション、コロマン・モーザー《三人の女性の屏風》1906年 MAK Hearst Owned

展覧会「GLANZSTÜCKE:ヴァン クリーフ&アーペルのハイジュエリー×MAKコレクションの傑作」は、創業120年の歴史を誇るパリのハイジュエリーメゾンのヴァン クリーフ&アーペルと、1863年に設立され、応用美術分野では世界で2番目に古い歴史を持つ博物館MAKとのコラボレーションによって実現。メゾンの歴史的なアーカイブコレクションより選び抜かれた約300点と、MAKコレクションから厳選した約200点の傑作の数々が一堂に会します。合わせて500点以上もの作品群は、「ヴァンダールスト(放浪の旅)」「建築」「リズムのあるデザイン」「オン・ステージ」「メタモルフォシス(変容)」「自然と宇宙」という6つのテーマで展示されます。

田根剛さんが手掛けた、6つのテーマを巡る魅惑の迷宮

展示風景 IVAN EROFEEV

会場構成を手掛けたのは、国際的に活躍する建築家の田根剛さんが率いる「Atelier Tsuyoshi Tane Architects(ATTA)」。6つのテーマを迷路のような空間で表現し、鑑賞者はそれぞれの空間でメゾンとMAKのコレクションにおける共通点を発見できます。以下に6つの章の概要と、注目の作品をご紹介しましょう。

1. ヴァンダールスト(放浪の旅

左から《ヨット ヴァルナ号の小型模型》1906年 ヴァン クリーフ&アーペル コレクション、《ポルトガル絨毯》17世紀初頭 MAK Hearst Owned

ヴァン クリーフ&アーペルとMAKは、共に旅や多様な文化からインスピレーションを得て、豊かな歴史を紡いできました。1906年、ヴァン クリーフ&アーペルはセーリングヨット「ヴァルナ号」の縮尺模型を制作。煙突部分には、電動ベル装置が組み込まれており、執事を呼び出すことができる機能が秘められています。これに並置されるのが、MAKが所蔵する17世紀初頭の貴重な「ポルトガル絨毯」。荒波に海の怪物たちがうごめく中、ヨーロッパ風の衣装を纏った乗客を乗せた船が進む様子が織り出されています。

2. 建築

左から《ミノディエール》1935年 ヴァン クリーフ&アーペル コレクション、《コロマン・モーザー》1906年 MAK Hearst Owned

次のセクションでは、建築的造形に焦点が当てられます。1933年にヴァン クリーフ&アーペルが特許を取得した「ミノディエール」は、機能性に注力して生まれた作品。このヴァニティケースの蓋を開けるとパウダーケース、ウォッチ、ライター、リップスティックなど身の回りの品を収納できるコンパートメントが。封筒のような洗練されたデザインは、1930年代のモダニズム様式を思わせます。並置されるのは、MAKコレクションが所蔵するウィーン工房の「コロマン・モーザー」。この工房は、1903年にヨーゼフ・ホフマンとコロマン・モーザーによって設立され、建築的なデザインを発展させたことで知られています。

3. リズムのあるデザイン

左から《シルエット フラワー クリップ》1937年 ヴァン クリーフ&アーペル コレクション、ウィーン工房のためのデザイン テキスタイル《シロッコ》1929年 MAK Hearst Owned

このセクションでは、ヴァン クリーフ&アーペルのリズミカルな作品と、MAKコレクション所蔵のテキスタイルのパターンが主役となります。展示品の一つが、1930年代後半にメゾンが制作したクリップ。花のモチーフをモダニズムの理念に即して再解釈されました。対置されるのは、幾何学的な円を特徴としたリズム感のあるテキスタイルパターン。ウィーン工房のデザイナー、マクシミリアン・スニシェクが手掛けたものです。

4. オン・ステージ

左から、後にスピリット オブ ビューティーと名付けられた《リトル ウィング フェアリー クリップ》1941年 ヴァン クリーフ&アーペル コレクション、フリッツ・ツァイマー《キャバレー フレーダーマウス第1回プログラムの挿絵(ダンサーのガートルード・バリソン)》1907年 MAK Hearst Owned

4つ目のセクションでは、オペラ、ダンス、音楽といった舞台芸術を取り上げます。1815年のウィーン会議を契機として、19世紀のウィーンは舞踏会の中心地へと発展しました。メゾンは1941年、バレエがインスピレーション源の「ダンサー」クリップと「フェアリー」クリップを発表。妖精たちが軽やかに舞う、愛らしい作品です。並べられるMAKの作品は、1907年にオープンしたキャバレー「フレーダーマウス」の最初のプログラムに掲載されたイラスト。描いたのはフリッツ・ツァイマーで、ダンサーの優雅さを見事に捉えています。

5. メタモルフォシス(変容)

左から《ドゥーブル クリップ》1937年 ヴァン クリーフ&アーペル コレクション、《テーブルクロス》19世紀後半 MAK Hearst Owned

変容というコンセプトは、ジュエリーと応用美術の双方において繰り返し取り上げられてきたテーマ。クチュールの世界からインスピレーションを得て、メゾンは布地やリボンの動き、流れるような美しさをホワイトゴールドとダイヤモンドで表現したクリップを制作。1937年の「ドゥーブル」クリップは、2つのクリップに分けることができ、この作品はMAKに所蔵されている19世紀後半のテーブルクロスと並べて展示されています。テーブルクロスの方は、リボンや蝶結びをあしらった青い花のつるがダイヤ格子を描くデザインです。

6. 自然と宇宙

左から《リーフ ブレスレット》1950年 ヴァン クリーフ&アーペル コレクション、ウィーン工房のテキスタイルパターン《ブレッター(葉)》(実物サンプル)1910~1911年 MAK Hearst Owned

本展は、自然界と宇宙の美にささげるオマージュで幕を閉じます。それらはメゾンとMAKの両コレクションにおいて尽きることのない重要なテーマです。メゾンが1950年代に制作した「リーフ」ブレスレットは、イエローゴールドの葉のモチーフにサファイアが敷き詰められ、ポリッシュ仕上げのゴールドやプラチナによる葉脈にはダイヤモンドが輝きます。この作品は、MAK所蔵のウィーン工房のテキスタイルパターンに共鳴。広がりのあるパターンと豊かな色彩は当時、絶大な人気を博しました。

ヴァン クリーフ&アーペルとMAKがコラボレーションした特別な展覧会「GLANZSTÜCKE:ヴァン クリーフ&アーペルのハイジュエリー×MAKコレクションの傑作」。ぜひこの貴重な機会にオーストリア・ウィーンを訪れて、ハイジュエリーと応用美術の共通点を巡る旅へと出掛けてはいかがでしょうか。

「GLANZSTÜCKE:ヴァン クリーフ&アーペルのハイジュエリー×MAKコレクションの傑作」
会期/〜2026年9月27日(日)
開館時間/10:00〜18:00
※火曜日のみ21:00まで
休館日/月曜日
会場/オーストリア応用美術博物館(MAK)MAKエキシビションホール1階
所在地/Stubenring 5, 1010 Vienna, AT
料金/一般 19€(18€)、火曜日は9.50€(8.50€)、18歳以下は無料
※()はオンラインチケットの料金
URL/www.mak.at

問い合わせ先
ヴァン クリーフ&アーペル ル デスク
TEL/0120-10-1906
URL/www.vancleefarpels.com


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