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もふもふのキツネと過ごす毎日が愛おしい! キタキツネと心優しい男の子の暮らしを描いたSNSで話題のコミックが書籍化【書評】

  • 2026.7.6

【漫画】本編を読む

ペットを描いた物語は数あれど、『きつねと一緒に暮らしたら』(夏朱優衣/KADOKAWA)はそのなかでもなかなか珍しい、キツネとの暮らしを描いた物語だ。仲間とはぐれてしまったキツネの子と、心優しい男の子を中心とした、SNSで人気を集めている温かなフィクションを書籍化した作品である。

主役はキタキツネの男の子・にこ。飼い主はもちろん、フェネックギツネ・くりんや、にこが大切にしているジンベイザメのぬいぐるみ・じーんなどとの微笑ましい日常が描かれる。にこは人間の言葉を理解しているが話すわけではない。そのぶん、耳やしっぽなど全身を使った感情表現がとにかく豊かで、うれしいとき、寂しいとき、甘えたいときなどに、その小さな体を使って一生懸命に伝えてくる。

たとえば、疲れてぐったりしている飼い主に、にこが一生懸命マッサージをしてあげたり、どうしようもない眠気に襲われながらも、風呂から出てくる飼い主を待ち続けたりと、言葉の代わりに全身で「大好き」を伝えてくる姿がたまらなく愛らしいのである。そして「もふもふ感」も見逃せない本作の魅力である。にこの体温が伝わってきそうな描写は思わずページに手を伸ばしたくなるほど。

そんな穏やかな日々のことだけでなく、時に少しハラハラする一幕も描かれる。一緒に出かけた買い物中、にこがうっかり飼い主とはぐれてしまうのだ。広い店内でようやく再会できた瞬間に、わっと泣きじゃくり、またはぐれることのないように子どもを乗せられる買い物カートの座席にちょこんと座っている姿には思わず胸がキュンとする。さらに本作には、にこの過去や飼い主との出会いを描いたちょっと切ないエピソードも収録されているので、ぜひその目で確かめてほしい。

にことの生活は、家中をたくさんの笑顔で満たしていく。仕事や家事で疲れた日にページを開けば、愛らしさが込められた一つ一つのコマから感じられるぬくもりが心をじんわりと解きほぐしてくれるだろう。

文=つぼ子

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