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「名前は、外してください」予約に書いた彼女の名前を、俺が店で消した理由

  • 2026.7.6
ハウコレ

彼女の名前を入れてもらったはずのプレートに、俺は土壇場で名前を外してほしいと頼みました。

名前入りのプレートが運ばれてくる、そのタイミングで切り出すつもりでした

彼女の誕生日に、名前を入れたプレートとケーキを予約していました。本当は、その名前入りプレートが運ばれてきたタイミングで、来年は一緒に暮らさないかと切り出すつもりでした。

ここ最近、彼女からの連絡がめっきり減って、会う約束もやんわり先延ばしにされていて、気持ちが離れているのかもしれないという想像が頭の隅にずっとありました。

それでも、店に向かう電車の中までは予定どおり切り出すつもりでいたのに、向かい合った彼女はどこか遠慮がちで、目も合わせてくれませんでした。頭の隅にあった想像が、彼女の伏せたまつ毛を見た瞬間に一気に大きくなり、俺はメニューを一度閉じて、また開いて、結局何も言えませんでした。

名前入りのプレートを外せば、切り出さずに済む

食事の途中、俺は「ちょっと」と席を立ち、入口で店員に「名前は、外してください」と頼みました。名前入りプレートが運ばれてくる、あの流れがなくなれば、俺は同棲の話を切り出さずに済む。確かめるのが怖くて、自分で告白のきっかけを潰しに行ったのです。席に戻った俺は、おしぼりをいじりながら、運ばれてくるはずだったプレートと、その流れで言うはずだった言葉のことを考えていました。

「これで、よかったかな」が精一杯でした

名前のないプレートが運ばれて、彼女の表情がふっと曇ったのがわかりました。喜ばせたかったのに、自分の弱さで台無しにしている。それでも本心は言い出せず、口から出たのは「これで、よかったかな」という確かめるような一言でした。「あのさ、今日は......」とまで言って、その先は飲み込みました。彼女の「うぅん、ありがとう」が、いつもより硬く聞こえました。

そして...

あの席で飲み込んだ言葉を、まだ俺は伝えられずにいます。家に帰って、自分の弱さを何度も後悔していたところに、彼女から短いメッセージが届きました。「今日、何か言いかけてたよね。今度ちゃんと聞かせて。私からも、ちゃんと話したいことがあります。」

彼女が距離を取っていたのにも、俺の知らない事情があったのだろうと、画面を見ながらようやく思えました。次に会うときは、名前を外した本当の訳も、あのとき言えなかったことも、俺の口から話すつもりです。

(30代男性・会社員)

本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。
(ハウコレ編集部)

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