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東大生を育てたおかん(6)推薦合格の決定打となった「コンテスト優勝」と徹底した見守り

  • 2026.7.5
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「東大に行くなんて、考えたこともなかった」。フルタイム勤務で3人の子供を育ててきたしらたまさんの長男は、そんな予想外の展開から東京大学への推薦合格を手繰り寄せました。東大へ子供を送り出した保護者へのインタビューを通じて、これからの時代の子育てのヒントを探る全10回の特別連載。第6回となる今回は、しらたまさん親子を東大合格へと導く最大のカギとなった、長男の高校時代の「課外活動」についてお話を伺いました。

東大推薦のきっかけは、先生の「ある一言」

保育園から地元の公立小、中、高校へと進み、特別にトップの成績を争うわけでもなく、のびのびと学生生活を送っていたというしらたまさんの長男。東大に行くことなど母子ともに全く考えていなかったといいますが、県立高校に通い始めたとき、先生からのアドバイスで状況が一変します。

しらたまさん:「東大に行こうなんて考えたこともなかったんですが、高校の先生が『東大の推薦』を勧めてくださったんです。実は、高1と高2の時に日本経済新聞社が主催している『日経STOCKリーグ』というコンテストにグループで参加したのですが、高1で高校生部門3位、高2で優勝したんです。その全国的なコンクールで入賞したことが、推薦の実績になるんじゃないか、と」

金融・経済学習コンテストに出場

「日経STOCKリーグ」とは、中学生・高校生・大学生を対象としたチーム制の金融・経済学習コンテストです。株の運用成績を競うのではなく、自分たちで投資テーマを設定し、実際の市場データを用いて仮想ポートフォリオを構築。企業分析や経済の仕組みについての「学習レポート」を作成し、そのレポートの質の高さが評価されるという、非常に学術的なコンテストです。

しらたまさんの長男チームは、このコンテストで高校2年生のとき、頂点に輝いたのです。

「中身はよくわからなかった」けれど、息子に感心した母

我が子が全国コンテストで優勝するほどのレポートを執筆しているとなれば、親として何かアドバイスをしたくなるもの。しかし、しらたまさんの「見守りスタンス」はここでも揺るぎませんでした。

しらたまさん:「私は戦略どころか、コンテストのこともよく分かっていないレベルでした。学校に担当の方が来て『出てみませんか』という話があったんだと思うんですが、私は『興味あるならやってみれば』と言ったくらいで。助言と言っても中身がよくわかってなかったので、『文章の変なところない?』と聞かれたら『こうしたら読みやすいんじゃない』と言うくらいでした」

最後まで粘り強くレポートをまとめた長男

内容はすべて本人たちに任せつつ、ただ、しらたまさんは長男の「ある姿」に圧倒され、感心していたといいます。

しらたまさん:「集中力を発揮して、データや文章を最後まで粘り強くまとめる姿には『すごいな』と感心しました。そこは生まれ持ったものだと思います」

幼少期、旅行に行くたびに「何時何分、どこ到着」と熱心にスケジュールを記録していたという長男。自分の興味を持ったことに粘り強く向き合うその姿勢は、確かに素晴らしい才能です。

しかし、その才能を潰すことなくのびのびと成長させたのは、しらたまさんの子育てがあってこそだったのではないでしょうか。

【お役立ちデータ】日経STOCKリーグ 野村ホールディングスと日本経済新聞社が運営する「man@bow(まんぼう)」が主催する「日経STOCKリーグ」は、投資学習のツールとして企画された、コンテスト形式の金融経済教育プログラムです。2026年度で第27回を迎え、近年は中学校や高校の「総合的な学習(探究)の時間」の一環として取り組む学校が増えています。参加する生徒たちはチームを組み、システム上で与えられた500万円分の仮想資金を元手に、自分たちなりの投資テーマ決定やポートフォリオの構築、そしてレポート作成に挑戦します。バーチャルな株式売買の体験や値動きの考察を通じ、生徒たちは企業が株式を発行する理由や金融の仕組みを理解していきます。さらに、社会を支える様々な産業のつながりを学び、企業の業績を知るための決算書類の読み方を習得するだけでなく、株価予測を通じて景気動向や政府の役割への関心を深めていきます。

■日経STOCKリーグ:公式サイト

ライターコメント

自ら投資テーマを掲げて企業や経済の仕組みを分析する「日経STOCKリーグ」。しらたまさんの長男が塾や受験勉強に追われ、活動に打ち込む時間がなかったら、優勝どころか出場の話も、東大推薦のチャンスもなかったかもしれません。これまでの受験といえば、知識の量を競う「詰め込み教育」が定番でしたが、今や自ら問いを立て、粘り強く探究する能力が求められる時代になりました。そしてその傾向は、これからもっと強くなっていきそうです。周りの焦りに流されず、子供の「やりたい」に向き合う時間と余裕を残し続けたしらたまさんの見守る姿勢は、これからの新しい受験スタイルのお手本と言えそうです。

<ライタープロフィル>ゆんち

2004年に産経新聞社へ入社。静岡、仙台での事件取材を経て、東京社会部では厚生労働省を担当、派遣労働問題などの社会課題を深く掘り下げる。また、特異なキャリアとして法廷画家を兼務し、数多くの法廷画を手掛けてきた。その後、産経新聞社が発行していたタブロイド紙「SANKEI EX」にてブランド、旅、食をテーマとした執筆活動を展開。南アフリカやオーストラリアなど世界各国を取材で巡るほか、臨時特派員として南太平洋のキリバス共和国への駐在経験も持つ。J-WAVE「TOKYO MORNING RADIO」にて、週1回おすすめニュースを3年間にわたり担当。

現在は2児の母となり、これまでの取材経験に加え、教育、健康、ライフハックへと関心の幅を広げている。「趣味を仕事に!」をモットーとする自称「脱力系ライター」。釣り、温泉、グルメ、そして海を眺めてぼーっと過ごす時間を愛する旅人でもある。長年、酒と旅と釣りを友としてきたが、現在は期間限定で禁酒中。新商品から旅、ファッション、グルメまで、自身のアンテナに触れたトピックを独自の視点で発信している。

東大生を育てたおかん

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