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「レバーは俺が処理するから」と言いながら下処理を押し付ける夫。翌朝、私が出した料理を見て夫が謝ったワケ

  • 2026.7.4

かごに入ったレバー

夫は、レバーやハツが大好物だ。

スーパーの精肉コーナーに立つと、決まってあの赤黒いパックに手が伸びる。

「今日、レバニラにしようよ」

そう言うのは簡単だけれど、血抜きも筋取りも、下処理を全部やるのは私である。

ぬめった塊を水にさらし、白い筋を一本ずつ取り除く。

その地味な作業を、うちでやれるのは私しかいない。

その日の私は、へとへとだった。子どもは三人。パートを始めたばかりで、レジに立って帰ってくるだけで足が棒になる。

夕方の献立を考える気力すら、正直残っていなかった。

「今日は疲れてるから、また今度にしない?」

そう頼んだのに、夫はいつものようにレバーのパックをかごへ入れた。

不機嫌を隠せずにいる私の横で、めずらしく胸を張ってみせる。

「レバーは俺が処理するから」

その一言に、少しだけほっとした。

今日くらいは甘えていいのかもしれない、と。

無言で出した一皿

ところが、家に帰っても夫がまな板の前に立つことはなかった。

買い物袋を床に置いたきり、そのままテレビの前に座り込んでいる。

夕飯の支度をしながらちらりと見ると、レバーは買ってきた袋のまま、台所の隅に転がっている。子どもたちに手を焼いているうちに、すっかり忘れられているようだった。

「レバー、どうするの?」

「あー、明日やるよ、明日」

結局その夜、レバーは手つかずのまま、私が慌ててラップをかけて冷蔵庫へ押し込んだ。

ここで私がやってしまえば、いつもと同じだ。だから、あえて放っておいた。

翌朝、私は何も言わずに血を抜き、筋を取り、レバニラを炒めた。にんにくの香りが立ち上る台所で、私はひたすら無言だった。そして、湯気の立つ皿を、夫の前にことりと置いた。

何も言わなかった。ただ、じっと皿を見つめた。

夫の箸が止まる。ちらりと私を見て、また皿に目を落とす。もう一度私を見て、今度は目を逸らした。

「……ごめん」

声が、だんだん小さくなっていく。

「もう買わない。買うときは、ちゃんと許可を得る」

私は、ようやく肩の荷が下りた気がした。

「うん、それでいいよ」

勝った。無言の圧というのは、どんな小言よりも効くものらしい。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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