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“医療保険”に加入した男性→「一度入れば安心」証券を放置したところ…30年後、保険窓口で告げられた“想定外の事実”に絶句

  • 2026.7.31
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。金融機関勤務のおがわ163です。20年間、金融機関の窓口で資産運用や家計相談に携わってきた経験をもとに、お金にまつわるリアルなエピソードをお届けしています。

「保険は一度入れば安心」そう思って、証券を何十年も開いていない方は少なくありません。今回は、30年以上そのままだった医療保険を見返した60代男性Bさんのエピソードをご紹介します。

「保険の見直しも、銀行で相談できると聞いて」

65歳のBさんが窓口を訪れたのは、保険の見直しの相談は銀行でもできると聞いたからでした。
「若い頃、勤め先に来ていた方にすすめられて入った医療保険が、30年以上そのままなんです」

きっかけは、友人の入院だったといいます。

「同い年の友人が胃がんで入院しまして。手術をして15日ほどで退院し、今は再発予防の薬を続けながら、月に一度通院しているそうで」「がんというと何か月も入院するイメージでしたが、今は違うんですね。それで気になりまして」

Bさんが加入したのは1990年代の前半、30代のころ。それ以来、証券を開いたことはありませんでした。

「健康には人一倍気をつけてきました。10年ほど前に尿路結石で1週間ほど入院しましたが、それ以来は病気らしい病気もしていません。そのときは給付金も出ましたし、見直しなんて考えもしませんでした」

体調に不安がないときほど、保険のことは頭から離れていきます。

「Bさんのご契約、5日目からになっています」

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

後日、Bさんは証券を持って来店されました。一緒に確認したところ、入院給付金は日額5,000円。ただし、入院5日目から支払われるタイプで、1回の入院につき60日までとなっていました。

「5日目から、というのはどういう意味ですか」とBさん。

「4日以内の入院では給付金が出ない、ということです。5日以上入院して、5日目以降の日数分が対象になります」

「では、3日で退院したら…」

「ゼロになります」

「結石のときは1週間入りましたから、給付金は出て当たり前だと思っていました」とBさん。

「7日の入院でしたら、5日目からの3日分ですね。日額5,000円ですので、15,000円です」

Bさんは、しばらく黙っていました。
「……そうです。そんな金額でした。もっと出るものだと思っていたので、少し不思議だったんです」

担当者は、こう説明を加えました。
「入院の期間は、ずいぶん短くなっているんです。厚生労働省の令和5年患者調査では、退院した方の平均入院日数は28.4日。これは長期の療養が必要な病気も含めた数字で、胃がんは14.7日、大腸がんは15.3日です。ご友人の15日は、今では珍しくありません」

「思っていたより、ずっと短いんですね」

「そうなんです。それに、ご友人が今受けている通院の治療は入院ではありませんので、給付金の対象になりません。入院を短く済ませて通院で治療を続ける形が増えていますから、入院を中心に組み立てられた古い契約とは噛み合わなくなってきているんです」

「すぐに解約しないでください」

「では、いまの保険は解約して、新しいものに入り直したほうがいいということでしょうか」とBさん。

担当者は、はっきりと止めました。
「いえ、先に解約してしまうのは、いちばん避けたいことです。保険は健康状態によっては加入できないことがあります。解約したあとで新しい保険に入れないと、保障が何もない状態になってしまいますから」

「ですから、順番が大切です。まず新しい保険の加入が決まってから、古いほうをどうするか考える。それが安全です」
「その意味では、Bさんはいま良いタイミングです。大きな病気をされていない今のほうが、選べる範囲は広く残っていますから」

「元気なうちは考えないものですね」とBさん。

「そうなんです。それに、古い契約がすべて不利とも限りません。保険料が今より割安なままのものもありますし、一生涯の保障がついている場合もあります。中身を確認せずに解約するのは、もったいないことがあるんです」

Bさんは証券を封筒にしまいながら、こう話してくれました。
「三十年、開かずにいました。友人には申し訳ないですが、教えてもらった気がします」

医療保険を見返すときに確認したいこと

では、医療保険を見返す際には、どのような点を確認すればよいのでしょうか。

  • 入院給付金が何日目から支払われる契約か(古い契約には5日目からのものもある)
  • 1回の入院で何日まで保障されるか、通院の治療が対象か
  • 退院した人の平均入院日数は28.4日、胃がんは14.7日(令和5年患者調査)。入院は短くなり、その後は通院で治療を続ける形が増えている
  • 新しい保険は健康状態によって加入できないことがあるため、先に解約しないこと。大きな病気をしていないときのほうが選べる範囲は広い
  • 古い契約は保険料が割安なままの場合もある。中身や新しい商品は、保険会社や代理店にも確認を

「一度入れば安心」ではなく、まずは証券を開いて中身を確かめるところからです。保険や家計のことでお悩みの方は、ぜひ窓口へご相談ください。


執筆:おがわ163
金融機関勤務(勤続20年)。2級ファイナンシャル・プランニング技能士。窓口業務・資産運用相談の現場経験をもとに、生活に役立つお金の知識をわかりやすくお届けしています。

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