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61歳で退職した男性→「高額療養費の上限も下がっている」と思いきや…入院後、窓口で渡された請求書を見て“喜んだワケ”

  • 2026.7.31
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。金融機関でマネージャーを務めながら、家計のご相談に日々向き合っている中川です。

今回ご紹介するのは、退職して収入が大きく減った61歳Aさんの体験談です。「収入が下がれば高額療養費の上限も下がるはず」と考えていたものの、退職直後はしばらく上限が高いままだった経緯をご紹介します。

「収入が減れば、医療費の上限も下がるはず」と思っていた

Aさんは61歳。長年勤めた会社を退職し、収入は現役時代から大きく減りました。

退職後しばらくして体調を崩し、入院することになります。

「収入が下がったのだから、高額療養費の上限も下がっているはず」。Aさんはそう考えていました。

退職直後は、上限が高いままだった

ところが、窓口で示された自己負担の上限は、想像より高い金額でした。退職後に国民健康保険へ加入した場合、高額療養費の上限を決める所得区分は、その年の収入ではなく、原則として前年の所得をもとに判定されます。国民健康保険では、この区分を毎年8月に見直し、8月から翌年7月まで適用します。

退職した直後は、現役時代の高い所得をもとにした区分が一定期間続くことがあり、退職して収入が下がっても、しばらくは高い上限のままになることがあるのです。

「もう収入は下がっているのに」と、Aさんは戸惑いつつ喜んでいました。

区分が変わるまでには、時間差がある

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

所得の区分は毎年見直されるため、収入の少ない状態が続けば、いずれ区分は下がっていきます。ただし、収入が減った年の所得が反映されるのは早くても翌年の8月以降で、Aさんの場合も、上限が下がるまで一定の時間がかかりました。

なお、退職後に入る健康保険を、勤めていた会社の保険を続ける任意継続にするか、お住まいの市区町村の国民健康保険にするかでも、保険料や扱いは変わります。任意継続は退職時の保険料の水準が原則2年続き、国民健康保険は前の年の所得に応じて毎年決まります。どちらの負担が軽いかは収入の下がり方によって変わるため、退職前に見比べておくと安心です。

退職後の医療費は、時間差を見込んでおく

退職を控えている方は、退職直後の医療費の上限が、すぐには下がらないことを知っておきましょう。

入院や手術の予定があるときは、限度額適用認定証やマイナ保険証を使えば、窓口での支払いを上限額までにとどめられます。退職後の健康保険をどう選ぶかとあわせて、医療費の備えを考えておくと安心です。


執筆・監修:中川 佳人
金融機関勤務の現役マネージャー。1級ファイナンシャル・プランニング技能士。20年にわたり、資産形成や家計管理・住宅ローンなどの実務に携わってきた経験を活かし、記事の監修や執筆を行っている。専門的な内容を、誰にでもわかりやすく伝えることをモットーとしている。

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