1. トップ
  2. 帰宅後や翌日にぐったり…医師が警鐘「時間差熱中症」とは

帰宅後や翌日にぐったり…医師が警鐘「時間差熱中症」とは

  • 2026.7.3

熱中症というと、炎天下で活動している最中に倒れるイメージがあるかもしれません。しかし実際には、屋外活動を終えたあと、数時間後や翌日になってから体調不良が出るケースもあります。

こうした状態は「時間差熱中症」と呼ばれています。

大正製薬が2026年6月に全国の20代以上の男女731人を対象に行った調査では、約35%が「活動中ではなく数時間後や翌日になって体調不良を感じた経験がある」と回答しました。

時間差熱中症、多かった症状は「強い疲労感」

時間差で不調を経験した256人に症状を聞いたところ、最も多かったのは「強い疲労感・ぐったり感」。次いで「めまい・立ちくらみ」「頭痛」「体がほてる・熱がこもる感じ」が続きました。

一見すると、ただの疲れに見える症状も少なくありません。しかし、暑い環境で失われた水分や電解質、エネルギーが十分に補われていないサインの可能性があります。

 

「活動中は平気だった」でも油断できない

熱中症に詳しい済生会横浜市東部病院の谷口英喜医師によると、時間差熱中症は暑さにさらされてから半日から24時間程度は起こる可能性があるといいます。

屋外にいる間は気が張っていたり、活動に集中していたりして、不調に気づきにくいことがあります。

その後、体内の水分が不足し、体温調節機能が低下することで、帰宅後や夜、翌朝になって頭痛やだるさ、吐き気、めまいなどが出る場合があるのです。

MELOS時間差熱中症の注意したいサイン

活動後に次のような様子がある場合は注意が必要です。

1. 帰宅後にぐったりしている
2. 普段より口数が少ない
3. ぼーっとしている
4. 返事が遅い
5. 頭痛や吐き気を訴える
6. 食欲がない
7. 翌朝までだるさが残る

子どもや高齢者は、自分の不調をうまく言葉にできないことがあります。本人が「大丈夫」と言っていても、周囲がいつもと違う様子に気づくことが大切です。

筋肉量が少ないと熱中症になりやすいってホント?医師に聞いた

時間差熱中症になりやすい人の特徴は?

谷口医師によると、リスクが高いのは「朝食を抜く人、睡眠不足の人、疲労がたまっている人、のどが渇くまで水分を摂らない人」です。

また、「周囲に迷惑をかけたくない」「自分だけ休むのは申し訳ない」「まだ大丈夫」と我慢してしまう人も注意が必要です。

屋外イベントやスポーツ、部活動、屋外作業では、周囲に合わせて無理をしてしまうこともあります。その我慢が、熱中症リスクを高める要因になることがあります。

熱中症の一歩手前?「熱あたり」、約2人に1人が経験。予防方法は?

対策は「出かける前」から

時間差熱中症を防ぐには、活動中だけでなく活動前の準備が重要です。

前日はしっかり睡眠をとり、当日は朝食を抜かないこと。朝食は、睡眠中に失われた水分を補い、日中の体温調節やエネルギー代謝を支える役割があります。食欲がない場合でも、ゼリー飲料などで水分、糖分、電解質を補うことが大切です。

猛暑で夏バテ、食欲ない…医師や管理栄養士が勧める「意外な飲み物」とは?

活動中は、のどが渇く前にこまめに補給しましょう。

汗をかくと水分だけでなくナトリウムなどの電解質も失われるため、長時間の屋外活動では水だけでなく、塩分や糖分を含む飲料も取り入れることがすすめられます。

帰宅後も「もう大丈夫」と楽観視はNG

暑い場所から離れたからといって、熱中症のリスクがすぐになくなるわけではありません。帰宅後は涼しい場所で休み、体を冷やしながら、水分と電解質を少しずつ補給しましょう。

ぐったりした状態が続く、呼びかけへの反応が鈍い、まっすぐ歩けない、水分を自力で飲めないといった場合は、重症化している可能性があります。その場合は、速やかに医療機関を受診し、呼びかけても答えない場合はすぐに救急車を呼ぶ必要があります。

夏の不調を「疲れただけ」と決めつけないこと。屋外活動後の夜から翌朝まで、体調の変化を確認することが、時間差熱中症を防ぐ第一歩です。

なぜ睡眠不足だと熱中症になりやすい?寝不足がリスクを上げる理由と、猛暑でもぐっすり眠るコツ

<Edit:編集部>

元記事で読む
の記事をもっとみる