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【9秒でできる猫背対策】「姿勢をよくしたければ、胸を張るな」丸まった背中がピンと伸びる“9秒ストレッチ”&呼吸法《YouTubeで大人気の整体師・とも先生直伝》

  • 2026.7.2

ふと鏡に映った自分の姿を見て、背中が丸まっていることにショックを受けたことがある人は多いはず。姿勢が悪いと、老けて見えてたり、集中力が低下したり、腰や肩の痛みも出てくるなどデメリットがたくさん。

背中が丸まる原因や弊害、丸まった背中を伸ばす簡単ストレッチを収録した、YouTubeで大人気の整体師・とも先生の著書『丸まった背中がピン!と伸びる 9秒背骨ウェーブ』より、一部抜粋してお届けします。


ピン! とした姿勢が続かない本当の理由

提供:ayakono/イメージマート

「よし、今日から姿勢をよくしよう!」

そう決意して胸を張るも、10分、20分で元の丸まった背中に戻ってしまう……。誰しもがこのような経験をしたことがあるのではないでしょうか。

しかし、よい姿勢を維持できないのは、単に努力不足や意志の弱さが原因ではありません。多くの人が、「正しい姿勢になるための順番」を知らないばかりに、遠回りをしてしまっているだけなのです。

そもそも、「胸を張って姿勢をよくする」努力をしても、維持できないのには明確な理由があります。

デスクワークや座り仕事が多い方は、大胸筋(胸の筋肉)が硬くなっています。この硬くなった筋肉は肩をグイグイと前に引っ張り、いわゆる「猫背」や「巻き肩」の原因となるだけでなく、背⾻も丸めて動きを悪くしていきます。

まるで、強力なゴムで肩が前に縛り付けられているような状態です。無理に肩を後ろに引いても、胸の筋肉が「前に戻りたい!」と抵抗するため、10分もたてば疲れてしまうのは自然なことだと言えます。

姿勢をよくしたければ、胸を張るな――大事なのは「順番」です。丸まった背中を解消したい人がまずすべきは、ストレッチで胸筋をほぐし、背⾻がしなやかに動く準備を整えてあげること。たったそれだけで、努⼒せずともよい姿勢をキープできるようになります。

背骨が描く「S字カーブ」の役割

背骨のS字カーブ。

私たちの背骨は横から見ると、首・背中・腰の3つの部分でS字カーブを描いています。このカーブは、頭や体の重さを分散するほか、体に受けた衝撃をやわらげる“クッションのような役割を果たしています。S字カーブがあるからこそ、⽴つ・歩く・座るといった⽇常動作をスムーズに⾏えているんですよ。

ところがこの大切なカーブは、重⼒の影響や椅⼦に深く座るなど、些細なことが原因で少しずつ崩れてしまいます。崩れ方が⼤きくなったり、カーブが失われてしまうと、背骨本来のクッション機能が働かなくなり、頭や上半身の重さをうまく分散できなくなるのです。

すると、動いたときの衝撃がダイレクトに体へ伝わるようになります。これが腰痛や手足のしびれの一因になることも……。

さらに、体は無意識に別の場所で、失われた背⾻の機能を補おうとします。腰を反らせたり、首や肩をこわばらせたり、膝に力を入れたり――本来、S字カーブが担う役割をほかの場所が無理のある動きで代替するようになり、体のあちこちに不具合が出てきてしまうのです。

ただし、ここで⼤切なのは、S字カーブが崩れたとしても、⽴て直すことができるということ。体は本来あるべき状態へと戻る⼒を持っています。その⼒を引き出すきっかけが、本書の「9秒背⾻ウェーブ」です。

丸い背中は年齢のせいにできない

提供:ayakono/イメージマート

ピンとした姿勢の人を見ると、「この人はもともと姿勢がよいのだろう」「自分とは体のつくりが違うのだ」と、ついつい姿勢の悪い自分に言い訳をしたくなります。

よい姿勢は「一度つくれたら一生維持できる」と思いたいところですが、現実はそこまで都合よくはありません……。特別な出来事がなくても、日々少しずつ崩れていくのが姿勢というものなのです。

この姿勢の変化を、単純に年齢のせいだけにはできません。背筋を伸ばし、軽やかに歩く70代の方がいる一方で、背中も首も丸め、足を引きずるようにして歩く高校生もいますよね。

この違いを生み出しているのは、日常生活で無意識に繰り返している姿勢や動きのクセです。気づけば何時間も座りっぱなしだったり、うつむいて歩いていたり、足を組んでしまったり。私は、その積み重ねこそが、丸まった背中をつくり出していると考えています。

まずは「姿勢は悪くなるもの」という前提を持つことが大切です。体の構造と日々の生活を考えれば、背中が丸くなるのはごく自然な流れだとさえ言えるでしょう。

しかし、悲観することはありません。姿勢が崩れると分かっているのであれば、こまめに整え直せばよいのです。

9秒で姿勢のリセットボタンを押す

9秒背骨ウェーブは、姿勢を完璧な形に固定するためのものではありません。姿勢が崩れることを前提に、9秒で「本来の正しい位置に背骨を戻す」ためのセルフケアです。いわば、“姿勢のリセットボタン”のような存在だと考えてください。

このリセットボタンをこまめに押し続けることで、崩れた姿勢は整い、体は硬くなった状態から、動きやすい状態へと変わっていきます。マイナス地点からゼロ地点へと歩みを進めるのです。

1日中、背中がピンと伸びた状態で過ごす必要はありません。座りっぱなしが背中を丸めてしまうのと同様に、ずっと同じ姿勢でい続けると負担が大きくなりすぎて、筋⾁や関節が元の正しい位置へ戻れなくなってしまいます。

背骨が波打つように、しなやかに動くようになると、体にかかる負担を全身で分担するようになります。 サボる、がんばりすぎる筋⾁や関節がなくなり、全身がバランスよく動くようになるからです。すると、意識して胸を張ったりしなくても、姿勢はあるべき本来の形へと、⾃然に整っていきます。

背骨ウェーブは、たった9秒で背骨の崩れを整え、しなやかに動かせる状態へと導きます。⽇常生活の中で繰り返すたびに、崩れた姿勢がリセットされ、体が⽬覚める感覚を味わうことができるでしょう。

1・背骨ぐるぐるストレッチ

背骨ぐるぐるストレッチ。

肩と肘を使い、クロールするように交互に円を描くように前に回します。背骨を前後・左右(側屈)・回旋といった複合的な方向へ動かすことができ、背骨の柔軟性が高まります。

最初は背骨や胸筋が硬いため動かしにくいかもしれませんが、続けていくうちにスムーズに回せるようになります。

この動きがなめらかにできるようになれば、姿勢をピン! とさせるのに必要となる、主に肩甲骨、胸椎、背骨部位がほぐれた証です。

肘を上げるのが難しい方は、低い位置でぐるぐる肘を回すのでも十分です。肩からしっかりと円を描いて回せていると、肩甲骨の間がポカポカと温まるのを感じられるでしょう。

背骨しぼりストレッチ

背骨しぼりストレッチ。

膝を左右にパタパタと倒すだけのシンプルな動きですが、主役は股関節と胸椎です。胸椎が硬いと腰椎が動きすぎ、腰痛につながることがあります。この動きでは胸椎を動かし、腰椎に頼りすぎない体へと整えます。

膝を立てて仰向けになり、両手を床に広げて上半身を固定したまま、両膝を左右に倒しましょう。

上半身と膝が一緒に動かないように、かかと同士は軽くつけ、腕で床を押さえながら下半身だけを動かすことで、背骨が「雑巾を絞るように」やさしくひねられていきます。

股関節や骨盤まわりも自然に動くため、体の緊張が緩み、姿勢の安定感アップにもつながります。

猫背リセット呼吸

猫背リセット呼吸。

このストレッチでは、圧迫され、固まってしまった胸郭の可動域を呼吸を使って広げていきます。

息を吸うと肋骨は広がり、吐くと閉じます。この開閉の動きが次第に大きくなるようなイメージを持って、意識的に呼吸を繰り返すことで、胸部やその周辺の筋肉、関節が徐々にほぐれていきます。

手を胸とお腹にあてるのは、息を吸ったときに胸とお腹が同じくらい膨らみ、吐くときに両方がしっかり下がることを確認するためです。空気が胸とお腹を満たしていくイメージを持ちながら呼吸をしましょう。

特に大切なのは「吐く」動作。肋骨が下がる感覚を意識することで、広がったままの肋骨に閉じる動きを覚えさせていきます。


今回ご紹介した背骨ウェーブは、組み合わせても、「回数の目安」を超えて行っても問題ありません。日常の中で繰り返し行い、崩れがちな姿勢をこまめにリセットしてあげましょう。

どうぞ、マイペースに取り組んでください。

とも先生

1987年京都府生まれ。本名、木下智博。腰痛専門の整体師。柔道整復師、鍼灸師(はり師、きゅう師)、あん摩マッサージ指圧師の3種の国家資格を有する。滋賀県草津市の腰痛専門「整体院智-TOMO-」院長。これまで3万人以上の施術を経験。YouTubeチャンネル『ストレッチ整体師とも先生』でも腰痛改善や健康増進に関する情報を発信。チャンネル登録者数は65万人に達している(2026年4月時点)。『「バナナ腰」を治せば、体の不調が消える!』(小学館)ほか著書多数。

丸まった背中がピン!と伸びる 9秒背骨ウェーブ

定価 1,650円(税込)
内外出版社

文=とも先生

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