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中条あやみさんとめぐるアートの旅【vol.2 作り手にインタビュー! アーティストの新作展へ】

  • 2026.7.1
〈中条さん〉ワンピース¥682,000 スカーフ¥207,900(2点共ザ・ロウ/ザ・ロウ・ジャパン) TOMOKI UESAKA[NOSTY]

現代アートの作家と俳優〝正解がない〟という共通点

あやみさん:作品を拝見したとき、こんな色使い、描き方をする日本のアーティストがいるんだって驚きました。自由で、ロック魂もあって。

川内さん:現たしかに、常に自由でいたいと思ってますし、作品は一番自由でいられるところなんです。ただ、描いてるときは無我夢中。自分の中の意識や言語化される以前のものが、描きながら引き出される感覚があります。

あやみさん:描き始めるときには、何か構想があったりするんですか。

川内さん:作品ごとに違って、最初から明確に見えていたものが描き上がることもあれば、全然想像してなかったものが完成したりも。例えば《Where the river meets the sea 》は水というテーマの中で、「川と海が混じり合う“河口”を描きたい」から始まり、泳ぐ虎や人の頭から出ている水が現れ、すべてが水で一つに混ざり合い、内側のものが外側になって循環し……と、思考やイメージが展開されていきました。

あやみさん:やっぱり自由! 目に見える正解がない部分は、俳優とも共通してるのかな…。自分が普段意識していることや癖が役柄に出たり、自分がさらけ出されちゃう部分があるんですが、そこも近いものを感じます。

川内さん: “自分”は全部出ますね。

あやみさん:石に線で描かれた作品も拝見したんですが、筋肉みたいに見えて、不思議な感覚がしました。

川内さん:実は「身体」は私の一番のテーマなんです。自分ってものを考えたとき、思考的な部分は意識できますが、例えば心臓のような臓器は意識しないところで動いてますよね。自分ではコントロールしてないし、視覚的にどう動いているか見えないけど、自分の根源を成立させている。そんなふうに、身体と思考が分離していると感じる瞬間がよくあって。一方で、ものを食べることで、眠くなったり、体が変わる感覚、身体への意識が生まれる。そこから、体が変わると世界の見え方も変わる気がして。小さい頃から「これを食べたら、自分の体はどう変化し、世界はどうなるのだろう」と、リンクしてよく考えていたんです。

あやみさん:「私はアーティストです」って言えた瞬間は、ありましたか。

川内さん:今でも恥ずかしくてあまり言えないんです(笑)。あやみさんは?

あやみさん:「女優です」なんて格好つけてながら、実は私も時間がかかりました。「お芝居をする人間としてちゃんと生きていかなきゃ」と自覚できたのは、 本当にこの何年か。川内さんは自然に生きてらっしゃることがアートですよね。かっこいい! 今日、ご本人にお会いできて、私にとってもすごくいいインプットになりました!

TOMOKI UESAKA[NOSTY]
TOMOKI UESAKA[NOSTY]

川内さんの新作展『Drift of water』を訪れたあやみさん。表現者同士で共感し合うことも。川内さんの作品は現在、ウィーン・ALABERTINA KLOSTERNEUBURGで展示中(~11月15日)。5月からはワルシャワで、6月のアート・バーゼル開催期は「LISTE Art Basel」に出展予定。

今月のナビゲーターは…
川内理香子さん

TOMOKI UESAKA[NOSTY]
TOMOKI UESAKA[NOSTY]

1990年東京都生まれ。多摩美術大学大学院修了。資生堂アートエッグのアートエッグ賞を受賞するなど注目を集める。VOCA賞など受賞多数。作品集『Rikako Kawauchi: Works 2014–2022』(写真左・中央)ほか。

今月のAYAMI’S LOVE

夜桜と応挙の障壁画で、“日本”を愛でて

「この春は、東京国立博物館にある日本家屋『応挙館』にて夜桜を見てきました。江戸時代の絵師、円山応挙が描いた障壁画(現在は複製画)と桜を眺めながら過ごしたひとときは、とても贅沢な時間でした」

中条あやみさん
PROFILE
1997年2月4日生まれ、大阪府出身。モデル・俳優。映画・ドラマ・雑誌・CMを中心に幅広く活動中。『TOKYO MER~走る緊急救命室~』シリーズ、『じゃあ、あんたが作ってみろよ』(共にTBS)や映画『あまろっく』などの話題作に出演し、フォトエッセイ『明日へのことば』(幻冬舎)を刊行。刑事役に初挑戦している、TBS系金曜ドラマ『田鎖ブラザーズ』が22時よりオンエア中。

Photos:TOMOKI UESAKA[NOSTY]
Hair&Make-up:KEITA IIJIMA[mod's hair]
Styling:ERIKO MORISO
Text:MAYUMI YAWATAYA
Model:AYAMI NAKAJO
Special Thanks:CAPSULE
25ans(ヴァンサンカン)6月号掲載(2026年4月28日発売)

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