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真夏の機内で「ブランケットください」要請が殺到…設定温度を上げると「暑い」クーラー論争にCAが取った対応は?

  • 2026.7.28
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出典:photoAC ※画像はイメージです。

皆さま、こんにちは。大手航空会社で10年間、CAとして勤務しておりましたSAKURAです。

飛行機に乗った際、「機内が寒すぎる」と感じたり、逆に「暑くて不快だな」と思った経験はありませんか?

実は機内の温度を巡る「寒い」と「暑い」の板挟みは、CAにとって頭を悩ませる永遠の課題です。

特に夏の満席便などでは、たびたび「クーラー論争」が勃発しています。

今回は、私が現役時代に経験した、夏休みの沖縄便でのエピソードをもとに、知られざる温度調整の舞台裏をお話しします。

皆さまがフライトを快適に過ごすための、ちょっとしたヒントになれば幸いです。

消えていくブランケット

それは、真夏に東京から沖縄へ向かう便での出来事でした。

機内は、リゾート地に合わせたノースリーブやサンダルといった薄着のお客様で溢れかえっていました。

国内線では全員分のブランケットのご用意はありませんが、その日はニーズが多いことを見越して、通常よりもかなり多めの数を事前に搭載していました。

しかし搭乗中から、あちらこちらでコールボタンが鳴り始めたのです。

「ブランケットをください」

「こっちもお願いします」

まだ出発すらしていないのに、ブランケットはまたたく間に消えていき、私たちCAは焦り始めていました。

「寒い」と「暑い」の板挟み

機内の設定温度を少し上げて調整したものの、上空に達してすぐ、ついに機内のブランケットは出払ってしまいました。

急病のお客様のための予備用以外、これ以上はお渡しできないなか、少しでも体内から温まっていただこうとドリンクサービスでは温かいお茶もご用意してお勧めしました。

ところが今度は、標準的な服装をされた別のお客様から、このようなお声が上がったのです。

「暑いから、温度を下げてください」

設定温度を上げたことで、今度は「暑い」と感じる方が出てきたのです。

薄着のお客様からは「寒い」、標準的な服装のお客様からは「暑い」という、まさに板挟みの状態。

「どちらのお客様も快適に過ごせるようにするためには、どうすれば……」

私たちCAはキッチンに集まるたび、細かく状況を共有し、設定温度の微調整を繰り返しました。

そしてそのたびに、体感に合うお飲み物をお持ちするなど、機内でできる限りのことを提案して対応していました。

その甲斐もあってか、しばらくすると徐々に温度に関するお声は減っていき、ようやく機内は落ち着いたのです。

「理想の適温」を保つ難しさ

国際線のように全員分のブランケットがあるフライトでは、お休みになる時間やお食事のタイミングに合わせて、CAがこまめに温度調整をしています。

時には、お客様に起きてほしいタイミングを温度でコントロールすることもあるほどです。

しかし今回のように国内線で、さらにお客様のご要望が真っ二つに分かれてしまう場合、全員が求める温度を保つことは難しいのが現状なのです。

お飲み物での調整や、個別にエアコンの風向きの調整をお手伝いしたりと試みますが、どうしても限界があります。

飛行機に限らず、こうした温度のギャップを埋めるには、自分で調整できるように小さな「羽織りもの」を一枚持っておくのが、一番確実で安心なのかもしれません。

空の上をリラックスしたものにするためできること

私たちCAも日々試行錯誤を重ねていますが、最後は自分に合った「セルフケア」こそが、旅をするなかで一番心強い味方になるのだと感じています。

この夏、飛行機に乗られる際には、このエピソードが皆さまのちょっとしたヒントになれば幸いです。


ライター:SAKURA * 心を読む元国際線CA

日系大手航空会社にて10年間、客室乗務員(CA)として勤務。国内線・国際線を経験し、多種多様なお客様と接する中で「感情を読み解く力」を磨く。客室責任者としてVVIP対応や後輩育成に携わる傍ら、社内の人材教育やグループ会社での業務にも携わり、多角的な視点から接客のあり方を見つめてきた。

現在は、その鋭い洞察力を活かし、言葉だけでない、「心理的・物理的アプローチによるクレーム回避術」を発信するライターとして活動中。国内線での細やかな気配りから国際線での難しい状況判断まで、現場での実体験に基づいた「心に届く接客のヒント」を言語化し、接客業にとどまらず、人と人とがよりよい関係を築けるサポートをしている。


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