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タワマン28階購入も「ロビーで40分の待ちぼうけ」雷雨の帰宅後、30代夫婦が“ゾッ”としたワケ【一級建築士は見た】

  • 2026.8.29
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※ChatGPTにて作成(イメージ)

「すごい雷雨の日、子どもと買い物から帰ったら、エレベーターが止まっていたんです。ロビーで40分の待ちぼうけ。28階まで階段は、とても無理で…。もし乗っているときに止まっていたらと、ぞっとしました」

そう話すのは、3年前、都市部のタワーマンションの一室(築10年・3LDK・70㎡、約7,400万円)を買ったJさん(30代夫婦・子ども1人の3人暮らし)です。眺めと利便性に満足していた暮らしで、はじめて実感した「エレベーターが止まる」経験でした。

雷でエレベーターが止まるのは、故障ではない

落雷や激しい雷雨で停電や電圧の乱れが起こると、エレベーターは停止することがあります。これは壊れたのではなく、異常を検知したら安全のためにまず止まる、という設計どおりの動きです。

閉じ込めを防ぐ仕組みもあります。「停電時自動着床装置」のあるエレベーターなら、停電するとバッテリーに切り替わり、自動で一番近い階まで動いて扉を開きます。乗っている人は、そこで降りられるのです。建物によっては、非常用の電源で停電中も一部のエレベーターを動かせる場合があります。

一方で、運転の再開には、復電や安全の確認が必要です。状況によっては保守会社の点検を待つことになり、Jさんが経験したように、復旧まで時間が読めないこともあります。

「止まったら階段しかない」と「閉じ込め時の正しい行動」

見落とされがちなのが、高層階の暮らしはエレベーターという一本の綱に支えられている、ということです。止まれば移動は階段だけ。空調のない階段室を28階分のぼるのは、夏はとくに現実的ではありません。

そして、もし乗っている最中に異常を感じたら。知っておきたい行動があります。まず、すべての階のボタンを押す(近くの階で止まって扉が開くことがあります)。すでに停止してしまったら、むやみにボタンを押さず、非常用インターホンで外部に連絡する。そして、扉を無理にこじ開けない。開いた先が床とは限らず、転落の危険があるためです。

怖い想像をしがちですが、停電しても非常灯がつくので、すぐ真っ暗になることはなく、かごの中の酸素がなくなることも、落下することもありません。救助は通常、通報から数分〜数十分ほど。ただし、広い範囲の豪雨や停電が重なったときは、保守員の到着や連絡に時間がかかり、救出まで数時間以上かかった事例もあります。それでも、正しく知っていれば、怖がりすぎる必要はないのです。

高層階の暮らしは「止まった日の動き」を決めておく

エレベーターは、高層マンションの暮らしを支える足です。ベビーカーや重い買い物の袋があっても、階数を意識せずに暮らせるのは、この設備のおかげです。一方で、雷や停電でエレベーターが止まる事態は、どのマンションにも起こりえます。以下を確かめておくと安心です。

・停電時自動着床装置や非常用電源があるか、管理会社に聞いておく
・閉じ込め時の3つの行動(ボタン全押し・インターホン・こじ開けない)を家族で共有する
・激しい雷雨の最中は、乗るのを少し待つ
・かご内の備蓄ボックスの有無と、復旧情報の伝わり方を確認しておく

「止まる」のは安全のための動きだと知って、仕組みと手順を頭に入れておけば、夏の雷の日も落ち着いて過ごせます。


ライター:yukiasobi(一級建築士・建築基準適合判定資格者)
行政で住宅政策・都市計画・建築確認審査など10年以上の実務経験を持つ。現在は住宅・不動産分野に特化したライターとして活動し、空間設計や住宅性能、都市開発に関する知見をもとに、高い専門性と信頼性を兼ね備えた記事を多数執筆している。


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