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「1階に銀行・クリニック・学習塾」が入るタワマンを買った40代夫婦、初の管理組合総会で顔を見合わせたワケ

  • 2026.7.22
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。現役の不動産会社社長として、日々さまざまな土地や建物のご相談に向き合っている岩井です。

マンションを購入するとき、管理費と修繕積立金の金額は確認していても、「何に使われるのか」や「誰がどの割合で負担しているのか」まで詳しく確認する方は意外と少ないのではないでしょうか。

特に、1階に銀行やクリニック、飲食店、学習塾などが入る「複合型マンション」は、一般的なマンションより管理の仕組みが複雑になることがあります。

今日は、生活利便性の高さに魅力を感じて複合型タワーマンションを購入した40代夫婦のお話です。契約時には気にならなかった「管理費の仕組み」が、入居後に思いもよらない形で現れます。購入前には気づかなかった複合型マンションならではの盲点とは、一体何だったのでしょうか。

「ここなら便利に暮らせそう」と購入した複合型タワーマンション

これは、私がお世話になっているタワーマンション在住の不動産オーナー様から伺った、同じマンションに住む40代のAさんご夫婦のお話です。

Aさんご夫婦が購入したのは、1階に銀行やクリニック、学習塾などが入る複合型タワーマンションでした。日常生活に必要な施設が建物内でほぼ完結することが大きな魅力だったそうです。

内見の日、ご夫婦はエントランスから店舗フロアを見渡しながら喜んでいました。

「銀行も病院も同じ建物にあるなんて、本当に便利ですね」
「年齢を重ねても安心して暮らせそうだね」

契約前には、重要事項説明で管理規約や管理費、修繕積立金についても説明を受けています。管理規約には、住宅部分と店舗部分で管理する設備の区分や、双方で共同管理する設備、それぞれの管理費・修繕積立金の負担割合などが細かく記載されていました。

「難しいけれど、あとで家でゆっくり読めば大丈夫だろう」

そう考えたAさんは、利便性への期待のほうが大きくなり、細かな内容までは確認しないまま契約を進めたそうです。

初めて参加した管理組合総会で知った“複雑な管理”の仕組み

入居から数ヶ月後、Aさんは初めて管理組合総会へ参加しました。会場には住民だけでなく、管理会社の担当者や管理組合の役員も集まり、机の上には分厚い議案書や管理資料が並んでいました。

議事が進むにつれ、管理費や修繕積立金についての説明が始まります。そこでAさんは初めて、複合型マンションならではの管理の仕組みを知ることになりました。

管理費や修繕積立金は全員が一律の基準で負担しているわけではなく、住宅部分と店舗部分で負担区分が細かく定められ、設備によって負担割合も異なっていたのです。資料には細かな区分や計算方法が並び、Aさんはページをめくるたびに首をかしげます。

「説明は受けていたはずだけど、こんなに複雑だったなんて…」

隣に座る妻と顔を見合わせ、不安そうな表情を浮かべたそうです。

総会は大混乱「その負担割合は公平なの?」

説明が終わると、会場の空気が一変しました。次々と住民が手を挙げ、さまざまな意見が飛び交います。

「修繕積立金の配分は見直せないのでしょうか…」「将来の大規模修繕まで考えると、このままで本当に公平なんですか?」「一度、負担の考え方を整理してほしいです!」

管理会社や理事会が管理規約に沿って説明を続けても、住民の考え方は簡単にはまとまりません。総会は予定時間を大幅に超え、結論は持ち越しになりました。

総会が終わった帰り道、Aさんは疲れ切った表情でこう話したそうです。

「管理費は毎月払うだけのものだと思っていました。でも実際は、誰がどこまで負担するのかを巡って、住民同士でこれほど議論になるとは想像もしていませんでした。便利さばかりに目が向いていましたが、複合型マンション特有の管理の仕組みまで理解して購入すべきでした」

複合型マンションは「管理の仕組み」まで確認して購入したい

複合型マンションは生活利便性が高く、日々の暮らしが快適になる魅力的な住まいです。実際に、多くのマンションでは管理規約に基づいて適切な維持管理が行われ、快適な住環境が保たれています。

一方で、住宅専用マンションとは異なり、店舗部分と住宅部分で管理費や修繕積立金の負担割合、共用設備の管理区分などが複雑になる場合があります。

そのため、購入前には金額だけを見るのではなく、次の点まで確認しておくことが大切です。

  • 管理費や修繕積立金は何に使われるのか
  • どの設備を誰が負担する仕組みなのか
  • 住宅部分と店舗部分で負担割合がどう決まっているのか

重要事項説明書や管理規約で分からない点があれば、そのままにせず、不動産会社や管理会社へ具体的に質問することが大切です。内容を十分に理解したうえで購入を判断することで「聞いていなかった」「知らなかった」という購入後の後悔を防ぎやすくなるでしょう。



筆者:合同会社ゆう不動産 代表 岩井佑樹

不動産売買の専門家として仲介・査定・買取に携わりながら、不動産Webライターとして1,000記事以上を執筆。「売る力×伝える力」を軸に、情報発信と販売の両面から不動産の価値を高めている。派手さよりも誠実さを大切にし、地域に寄り添う姿勢で「早く・高く・安心」の取引を支える不動産の専門家。


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