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本木雅弘、映画『黒牢城』での長回しを振り返り「恐ろしい緊張」と苦笑い!菅田将暉を「ものすごく静かな威嚇感がある」と印象を明かす

  • 2026.6.19

映画『黒牢城』(公開中)の初日舞台挨拶が6月19日、丸の内ピカデリーにて開催され、主演の本木雅弘、共演の菅田将暉、吉高由里子、青木崇高、宮舘涼太、柄本佑、オダギリジョー、黒沢清監督が登壇。撮影中のエピソードや、本作に寄せられた「刀ではなく言葉で斬り合っている」というコメントにちなみ、印象に残っている言葉について語った。

【写真を見る】若手の家臣、乾助三郎役の宮舘涼太(Snow Man)

舞台挨拶では鏡開きも行われ、キャノン砲も発射!煌びやかなイベントとなった
舞台挨拶では鏡開きも行われ、キャノン砲も発射!煌びやかなイベントとなった

第166回直木賞と第12回山田風太郎賞をW受賞、「このミステリーがすごい!」第1位ほか、史上初4大ミステリー大賞を制覇した米澤穂信の傑作ミステリーを映画化。戦国時代を舞台に、織田信長に反発し、籠城作戦を決行した荒木村重が、城内で発生する怪事件を囚われの軍師、黒田官兵衛と共に解決しようとする姿を描く。主人公の城主、荒木村重を本木、天才軍師の黒田官兵衛を菅田、村重の妻、千代保を吉高、村重の腹心の荒木久左衛門を青木、若手の家臣、乾助三郎を宮舘、事件の目撃者である狙撃の名手、雑賀下針を柄本、村重の隠し刀として暗躍する郡十右衛門をオダギリが演じている。

主人公の城主、荒木村重役の本木雅弘
主人公の城主、荒木村重役の本木雅弘

黒沢組の現場について本木は「監督は的確で冷静で、ブレない。粛々と進む現場なのですが、いわゆる長回しという恐ろしい緊張を強いられる撮影方法があります。特にこの辺は苦労したんですが…」と菅田、吉高のほうを見つめ、撮影を振り返る。本木が「そのあたり、いかがでしたか、菅田さん?」とMCのようにトークを回し始めると、登壇者はクスクス。長回しについては「がんばりました!」と答えた菅田が、「黒沢監督作は2回目なのですが。今回初めて長回しのOKが出てハイタッチしました!すごくうれしかったです。自然とみんなでちょっとちっちゃく…」とハイタッチの様子を再現する場面も。本木も続き、「7、8、9ページくらいあるような膨大なセリフを、演者だけでなく、カメラマン、照明さん、美術さん、そして衣装さんとすべてが一体となってその時間だけに集中する。演じる私たちにとっても、その日、その瞬間しかない、ある種ドキュメンタリーを削られているような瞬間でもあります。そういったずっと張り詰めた映画(の現場)だったと思います」と現場の様子を詳細に伝えていた。

天才軍師の黒田官兵衛役の菅田将暉
天才軍師の黒田官兵衛役の菅田将暉

柄本が「とにかく寒かった」と震える仕草を見せつつ、撮影時のエピソードを語り始めたが、合いの手を入れながらトークをする本木。柄本はニコニコしながら「めちゃめちゃ流しがうまいですね」感心しきり。本木は「ちょっとうるさいですよね?」と苦笑いしたが、たくさんの番宣で回しに慣れたとし、この日のトークはほぼ本木が回す形となっていた。

村重の妻、千代保役の吉高由里子
村重の妻、千代保役の吉高由里子

宮舘の印象に残っているのは「劇中に出てくる合戦のシーン」だそうで、「みなさんが甲冑を着て歩くシーンがあるのですが、休憩の時にみなさんがその甲冑を着たままご飯をいただいていた。それがもう僕からしたら、絶景で。こんな感じできっと(当時の)みなさんもごはんを食べていらっしゃったのかなと想像しながら…」と貴重な経験ができたと満面の笑みを浮かべていた。

村重の腹心の荒木久左衛門役の青木崇高
村重の腹心の荒木久左衛門役の青木崇高

「初めて主演をやらせていただいたのが黒沢監督(の作品)だったので、心の師匠というか。先生のような関係だと勝手に思っているので、毎回緊張します、お芝居を見られるのが…」と恐縮しながら話したオダギリは「本当はなるべく黒沢組には参加したくないんですけれど…」と苦笑い。会場から笑い声が聞こえるなか、「今回は黒沢監督初の時代劇に参加できて、スリリングな空気感を味わえました。時代劇のセリフは難しいじゃないですか。あまり、自分なりに変えちゃいけないし…」と、オダギリが役作りの難しさを語ると、本木が「でもそのあたり、郡十右衛門の佇まいや話しぶりは、黒沢監督的な演出というか、キャラクター作りだったと思うんです」とコメント。さらに本木はオダギリが演じた郡十右衛門について「もっと時代劇然としててもおかしくないけれど、すごくちゃんとオダギリさんのペースというか。いち人間のそのままの感じ。スパイ感というのか、すごく味わいが出ていてよかったです」と感心していた。

【写真を見る】若手の家臣、乾助三郎役の宮舘涼太(Snow Man)
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イベントでは本作に寄せられた「黒牢城は刀ではなく言葉で斬り合っている。 派手な殺陣や剣術、アクションで魅せる従来のエンタメ時代劇とは異なり、言葉に重きを置いた密室劇、舞台劇のような重厚なスタイルだ」との感想にちなみ、心に刺さった言葉、言葉で斬られたというような”言葉”に関するエピソードを披露することに。

事件の目撃者である狙撃の名手、雑賀下針役の柄本佑
事件の目撃者である狙撃の名手、雑賀下針役の柄本佑

菅田は黒沢監督から言われた言葉を挙げ「ホラーが似合いますねと言われたのがうれしかったです」とニッコリ。本木が「読めないし、恐ろしさが残る。ものすごく静かな威嚇感がある」と補足すると菅田は「本当ですか?」と笑顔を見せ、「うれしかったですし、ホラー好きとしても残る言葉でした」と話した。吉高は、劇中で印象に残っている言葉に加えて、プライベートでのエピソードも披露。「昔、おばあちゃんに『あんたは橋の下で拾ってきた!』と言われて。おばあちゃんはちょっといじめてやろうみたいに思って言ったらしいのですが、私はみんなに言いふらしちゃったんです。『私、橋の下で拾われたんだって!』って(笑)。そしたらおばあちゃんが商店街でその話を聞いたと言ってきて。『バカだね、そんなこと言いふらすなんて』って怒られて。(最初の言葉で)傷つけられて、(言いふらしたことを)怒られてまた(言葉で)殴られてみたいな…(笑)」と面白おかしく話し、笑いを誘っていた。

村重の隠し刀として暗躍する郡十右衛門役のオダギリジョー
村重の隠し刀として暗躍する郡十右衛門役のオダギリジョー

最後の挨拶で黒沢監督は、「荒木村重という人は、争ってどっちが勝ったとかいうのをやめようじゃないかと言って1人で城を出て行った人物です。僕はこの荒木村重という人に非常に心を打たれました。戦国時代の話だけど、現代にもこういう生き方は通じるのではないかと考えています。荒木村重という人間に興味を持っていただいて、これからの時代、いろいろなことをこの映画をもとにして学んでいただき、いまという時代を一度考え直していただけるとうれしいです」とメッセージを伝え、舞台挨拶をしめくくった。

初の時代劇を完成させた黒沢清監督
初の時代劇を完成させた黒沢清監督

イベントでは、鏡開きも実施。「『黒牢城』、祝、公開!」の合図で木槌で鏡開きをすると、キャノン砲が発射。赤と金の輝くテープが天井から舞い降り、舞台挨拶を煌びやかに演出していた。

取材・文/タナカシノブ

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