1. トップ
  2. ビジネス・マネー
  3. 『金利を下げたい』“住宅ローン借り換え”の相談に来た40代男性→しかし、銀行窓口で青ざめた“過去のうっかり”【元銀行員は見た】

『金利を下げたい』“住宅ローン借り換え”の相談に来た40代男性→しかし、銀行窓口で青ざめた“過去のうっかり”【元銀行員は見た】

  • 2026.8.19
undefined
出典元:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。金融機関勤務のおがわ163です。20年間、金融機関の窓口で資産運用や家計相談に携わってきた経験をもとに、お金にまつわるリアルなエピソードをお届けしています。

「引き落としが遅れても、すぐに入金すれば問題ない」そう思っていませんか。

実は、その記録が信用情報に残り、住宅ローンの審査に影響する可能性があります。今回は、借り換えを検討して初めて信用情報の重要性を知った40代男性Bさんのエピソードをご紹介します。

「今の金利、もっと下げられませんか?」

変動金利で住宅ローンを返済している40代のBさん。ここ数年の金利上昇で毎月の返済額が増え、家計への負担が気になり始めていました。

「今の金利をもっと下げる方法はないでしょうか。他の銀行への借り換えも選択肢に入れているのですが」Bさんは、現在の借入先である銀行の窓口を訪れ、担当者に相談しました。

担当者は、借り換えの流れや必要な手続きについて説明していきます。その中で、こんな話が出ました。
「借り換えは新たにローンを組み直すことになりますので、あらためて審査があります。審査では、収入や勤務状況のほかに、信用情報も確認されます」

「そういえば、あのとき…」

undefined
出典元:photoAC(※画像はイメージです)

「信用情報ですか」とBさん。その言葉を聞いて、ある出来事を思い出して青ざめました。

数年前、マイカーローンの引き落とし日に、口座の残高が足りず引き落としができなかったことがあったのです。銀行から連絡を受け、Bさんはすぐに入金して対応しました。

「あのときはすぐに入金して解決したので、特に問題ないと思っていたのですが…。あれって、記録に残っているんでしょうか?」と不安そうに尋ねるBさん。

「引き落としができなかった事実は、信用情報機関に記録として登録されます。すぐに入金されたとしても、遅れた事実そのものは残ります」と担当者。

「え、そうなんですか」とBさんは驚いた様子でした。

「ただ、一度の遅れですぐに審査に通らなくなるというわけではありません。審査は総合的に判断されますので、過度にご心配される必要はないと思います。ご不安でしたら、ご自身で信用情報を確認することもできますよ」

担当者から、信用情報機関に開示請求をすれば自分の記録を確認できることを教わったBさん。さっそく手続きをしてみることにしました。

後日、Bさんは信用情報を開示して確認しました。信用情報には、過去24か月分の毎月の入金状況が記録されています。Bさんが引き落としに失敗したのは2年以上前のことだったため、直近の入金状況には遅れの記録は見当たりませんでした。

「確認できて安心しました。もし直近だったら、審査に影響していたかもしれませんね」とBさん。

その後、Bさんは他行への借り換えを本格的に検討しました。しかし借り換えには事務手数料や登記費用などの諸費用がかかります。試算してみると、金利差だけでは諸費用を十分に回収できないことが分かりました。

そこでBさんは、あらためて現在の借入先に相談。結果として、他行への借り換えをせずに金利を見直してもらうことができ、諸費用をかけずに返済額を抑えることができました。

「借り換えを考えたことがきっかけで、信用情報のことも知れましたし、金利も見直せました。何より、日頃の口座管理がこんなに大事だとは思っていませんでした」とBさんは話してくれました。

日頃の口座管理が、将来の審査につながる

では、同じような不安を防ぐには、どうすればよいのでしょうか。

  • クレジットカードやローンの引き落としができなかった場合、その事実は信用情報機関に記録される
  • すぐに入金して解決したとしても、遅れた事実そのものの記録は消えない(ただし毎月の入金状況は24か月分のため、2年以上クリーンな状態が続けば押し出されて消える)
  • 万が一、滞納が2〜3か月以上続いてしまうと「異動情報(いわゆるブラックリスト)」として最長5年間記録が残り、住宅ローンの審査に通らなくなるため要注意
  • 信用情報には過去24か月分の毎月の入金状況が記録されており、住宅ローンなどの審査で確認される
  • 一度の遅れですぐに審査に通らなくなるわけではないが、直近に記録があったり、複数回あったりすると審査で不利になる可能性がある
  • 自分の信用情報は、信用情報機関に開示請求をすれば確認できる(手数料がかかる場合がある)
  • 住宅ローンの借り換えや新規の申し込みを検討する際は、事前に自分の信用情報を確認しておくと安心
  • 引き落とし口座の残高不足を防ぐため、給与振込口座を引き落とし口座にする、支払日前に残高を確認するなどの習慣をつけることが大切
  • 借り換えには諸費用がかかるため、金利差だけでなく総額で比較し、まずは現在の借入先に相談してみることもおすすめ

「すぐ入金したから大丈夫」と思い込まず、日頃から引き落とし口座の残高を管理しておくことが、将来のローン審査につながります。住宅ローンの見直しをご検討の方は、ぜひ早めに窓口へご相談ください。


執筆:おがわ163
金融機関勤務(勤続20年)。2級ファイナンシャル・プランニング技能士。窓口業務・資産運用相談の現場経験をもとに、生活に役立つお金の知識をわかりやすくお届けしています。

の記事をもっとみる

注目コンテンツ