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“がん治療”で6ヶ月通院することに→『毎月8万の出費が続く』と思いきや…銀行で教わった制度に50代男性が“歓喜したワケ”

  • 2026.7.30
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。金融機関勤務のおがわ163です。20年間、金融機関の窓口で資産運用や家計相談に携わってきた経験をもとに、お金にまつわるリアルなエピソードをお届けしています。

「高額療養費制度があっても、毎月の自己負担が続くと家計が苦しい」──長期の治療が必要になった方から、そんな声をお聞きすることがあります。実は高額な医療費が続く場合、負担がさらに軽くなる仕組みがあることをご存じでしょうか。

今回は、大腸がんの治療が長引いた50代男性Bさんのエピソードをご紹介します。

「この負担がずっと続くのか…」

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

50代の会社員Bさんは、大腸がんが見つかり、手術と入院を経験しました。退院後も、再発を防ぐための抗がん剤治療が始まり、2〜3週間おきの通院が半年ほど続く見通しでした。

高額療養費制度のおかげで、毎月の自己負担は上限までに抑えられていました。Bさんの所得区分では、1か月あたりの自己負担限度額は8万円台です。

「上限があるのはありがたい。でも、毎月8万円以上の負担が半年も続くとなると、さすがに家計が厳しい…」
治療が長引くにつれ、Bさんは家計への不安を強めていきました。住宅ローンの返済も残っており、教育費もかかる時期。貯蓄を取り崩す生活が続いていました。

「このままで家計は大丈夫だろうか」と不安になったBさんは、家計の見直しについて相談しようと、銀行の窓口を訪れました。

「4か月目から負担がぐっと減るなんて知らなかった」

窓口で担当者と収支を確認していく中で、Bさんが医療費の負担について話すと、担当者はこう尋ねました。
「Bさん、高額療養費の『多数回該当』はご存じですか?」
「多数回該当…?いえ、聞いたことがありません」とBさん。

高額療養費制度には、長期にわたって高額な医療費がかかる方の負担を軽くする仕組みがあります。直近12か月のうち3回以上、高額療養費の対象になると、4回目からは自己負担限度額がさらに引き下げられるのです。

「Bさんの所得区分ですと、4回目からは自己負担限度額が44,400円まで下がります。今の限度額と比べると、月に3万円以上も負担が軽くなる計算です」と担当者。
「そんな仕組みがあったんですね。てっきり、この負担が治療の間ずっと続くものだと思っていました」とBさんは驚いた様子でした。

「さらに、2026年8月からは新たに『年間上限』という仕組みも設けられます」と担当者は続けます。
「これは1年間(8月から翌年7月まで)の自己負担額に上限を設けるもので、上限に達した後はそれ以上の負担が不要になります。長期の治療が続く方にとっては、年間の医療費の見通しが立てやすくなりますね」

「詳しくはご加入の健康保険にご確認いただくのが確実ですが、多数回該当は多くの場合、保険者が自動で判定してくれます。ただ、ご自身でも該当しているか確認しておくと安心ですよ」と担当者。
Bさんは加入している健康保険に問い合わせ、自身が多数回該当の対象になることを確認しました。

「治療が長引くのは不安ですが、負担が軽くなると分かって、気持ちが少し楽になりました。制度を知っているかどうかで、こんなに違うんですね」とBさんは話してくれました。

長期の治療では「多数回該当」を確認しよう

では、長期にわたる治療で医療費の負担が続く場合、どんな点を知っておけばよいのでしょうか。

  • 高額療養費制度には「多数回該当」という仕組みがあり、直近12か月のうち3回以上高額療養費の対象になると、4回目から自己負担限度額がさらに引き下げられる
  • 年収約370万〜770万円の区分の場合、4回目以降の自己負担限度額は44,400円まで下がる(所得区分によって金額は異なる)
  • 限度額適用認定証やマイナ保険証を使い、窓口で自己負担限度額を支払った月も回数に含まれる
  • 3回は連続している必要はなく、直近12か月のうちに3回あれば4回目から適用される
  • 転職などで加入する健康保険(保険者)が変わると、回数はリセットされる点に注意
  • 2026年8月からは新たに「年間上限」が設けられ、1年間(8月から翌年7月まで)の自己負担額が上限に達した後は、それ以上の負担が不要になる
  • 多数回該当は保険者が自動で判定することが多いが、自分でも該当しているか加入先の健康保険に確認しておくと安心

「この負担がずっと続く」と思い込まず、長期の治療が必要になったときは、負担を軽くする制度がないか確認することが大切です。医療費の負担についてご不安がある方は、ぜひ加入している健康保険にご相談ください。


参考:
高額療養費制度を利用される皆さまへ(厚生労働省)

執筆:おがわ163
金融機関勤務(勤続20年)。2級ファイナンシャル・プランニング技能士。窓口業務・資産運用相談の現場経験をもとに、生活に役立つお金の知識をわかりやすくお届けしています。

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