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「将来のため」副業で“月7.2万”稼ぐ30代男性→「社会保険料も上がる」と肩を落とすが…FPへの相談で判明した“意外な事実”

  • 2026.7.30
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

こんにちは、家計・資産形成・相続など、お金に関するご相談をお受けしている、マネーシップス代表 ファイナンシャルプランナー/IFAの石坂です。

住宅ローンや保育料、食費などの負担を補うため、副業を始める会社員は少なくありません。

ただ、副業を始めると、「収入が増えた分、本業の給与から引かれる社会保険料も上がるのでは」と不安になる人もいます。

実際には、副業収入の扱いは金額だけでは決まりません。個人で仕事を受ける業務委託と、別の会社に雇われるアルバイトでは、健康保険や厚生年金保険の扱いが異なります。

今回は、業務委託で副業を始めた37歳男性の事例から、副業収入と税金、社会保険の関係を見ていきます。

月平均7万2,000円の副業で、給与明細が怖くなった

今回の事例は、会社員のOさん(仮名・37歳)です。妻と2歳の子どもの3人暮らしで、本業の年収は約482万円。毎月、住宅ローンを10万7,000円、保育料を3万6,000円支払っています。

さらに、マンションの管理費と修繕積立金として、月約2万4,000円がかかります。

以前は毎月3万円ほどを貯蓄に回していました。しかし、食品や日用品、電気代の値上がりに加え、子どもにかかる支出も増え、貯蓄額は月5,000円程度まで減っていました。

「住宅ローンを払いながら、将来の教育費も準備したい」

そう考えたOさんは、5月から業務委託の副業を始めました。仕事内容は、Web上の文章作成や資料整理です。平日の夜に1~2時間、休日に3時間ほど作業していました。

最初の2か月は月3万円前後の収入でした。その後、継続して仕事を依頼されるようになり、半年後には月7万円を超えるようになります。5月から12月までの8か月間で得た副業収入は合計57万6,000円。月平均では7万2,000円です。
一方、仕事に使った通信費の一部や、有料ソフト代、書籍代など、必要経費として整理した支出は合計8万4,000円でした。

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

Oさんは、副業収入の一部を固定資産税や家電の買い替えに備えて別口座へ移し、残りを教育費の積立に回していました。以前より家計に余裕が生まれ、「このまま続ければ、教育費も少しずつ準備できそうだ」と考えていました。

ところが、SNSで「副業をすると、税金だけでなく社会保険料も上がる」という投稿を目にします。Oさんは、本業の給与に副業収入57万6,000円が上乗せされ、健康保険料や厚生年金保険料まで上がると思い込みました。

「収入が増えても、給与から引かれる金額まで増えるなら、思ったほど家計は楽にならないのではないか」
そう考え、副業の仕事をこれ以上増やさず、翌月の依頼も断った方がよいのではないかと迷い始めたそうです。

しかし、FPに確認したところ、業務委託で受け取った報酬が、本業の社会保険料を決める標準報酬月額へ、そのまま加えられるわけではないと知りました。Oさんは、税金と社会保険では、副業収入の見方が違うことに気づいたのです。

※保育料は、自治体や世帯所得、きょうだいの有無などによって異なります。本記事の金額は事例のケースです。

業務委託とアルバイトでは、社会保険の扱いが違う

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

会社員の健康保険料や厚生年金保険料は、原則として勤務先から受け取る給与や手当などをもとに決まります。

Oさんのように、別の会社に雇われず、個人で業務委託の仕事を受けている場合、その報酬が本業の社会保険料を決める標準報酬月額へ、そのまま合算されるわけではありません。

一方、副業先でアルバイトなどとして雇われ、本業と副業先のそれぞれで健康保険・厚生年金保険の被保険者となる場合は、「二以上事業所勤務」の届け出が必要です。

この場合は、それぞれの勤務先で受け取る報酬月額を合算し、社会保険料の計算に使う標準報酬月額が決められます。

※なお、契約書に「業務委託」と書かれていても、勤務時間や仕事の進め方を細かく指示されるなど、実際の働き方が雇用に近い場合もあります。契約書の名称だけでなく、実際にどのように働いているかまで確認することが大切です。

税金と社会保険を分けて考える

業務委託の副業で本業の社会保険料が直接増えなくても、税金の確認は必要です。

Oさんの場合、副業収入57万6,000円から必要経費8万4,000円を引くと、副業の所得は49万2,000円になります。

1か所から給与を受け取り、その給与の全部が源泉徴収の対象となっている会社員では、給与所得・退職所得以外の所得が年間20万円を超えると、原則として所得税の確定申告が必要です。

副業を始めたら、次の点を確認しましょう。

  • 会社に雇われているのか、個人で仕事を受けているのか
  • 本業と副業先のそれぞれで、健康保険・厚生年金保険の被保険者となるか
  • 仕事に使ったお金を記録しているか
  • 収入から経費を引いた所得はいくらか
  • 所得税や住民税の申告が必要か

所得税の確定申告をした場合、通常は住民税の申告を別にする必要はありません。ただし、所得税の確定申告をしない場合でも、住民税の申告が必要になることがあります。

副業では、「いくら稼いだか」だけで判断しないことが大切です。働き方、税金、社会保険を分けて確認し、最終的に家計へいくら残るのかまで見ておきましょう。


執筆・監修:石坂貴史
証券会社IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー・証券外務員)、マネーシップス代表。累計1,200件以上の相談対応に加え、金融記事の制作・校正・監修の対応を行っています。専門は「金融・経済、不動産、保険、相続、税制」。資産運用やライフプラン設計では、分散投資の考え方と人の心理を踏まえた行動設計をもとにサポートしています。
保有資格:証券外務員一種、2級FP技能士、AFP、NISA取引アドバイザー、日本証券アナリスト協会認定 資産形成コンサルタント、金融リテラシー検定

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