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「潔白を求められる世界になっている」子どもの過ちはどこまで許される?【著者インタビュー】

  • 2026.6.13

【漫画】本編を読む

ある小学校で、児童が屋上から飛び降りた。児童は意識不明の重体。現場に残されていた遺書には、いじめ加害者として娘の名前が書かれていた。母・青空翼は娘・茜を問い詰めるが、茜はいじめを否定する。翼は戸惑いながらも茜を信じようとする。なぜなら飛び降りた児童・紫村俊介はかつて茜をいじめていた張本人だったから――。

いじめ加害者とされた側、そして被害者とされた側。それぞれの母親の視点から描かれる『娘はいじめなんてやってない』(しろやぎ秋吾/KADOKAWA)は、「誰を信じるのか」「親は子どもとどう向き合うのか」を読者に問いかける作品だ。

過去作『娘がいじめをしていました』(KADOKAWA)では、過去にいじめ被害者だった女性の子どもがいじめの加害者になったことで苦悩する心情を描き、話題となった。教壇に立った経験も持ち、現在は2児の父でもあるしろやぎさんに、本作に込めた思いや、いじめというテーマを描く理由についてお話を伺った。

――あとがきに「(子どものことを信じ続ける方向で描いていくと)青空家が何もなかった頃の生活に戻ってしまって、外部からの働きかけがなければ、このまま俊介のことを忘れていってしまうのではないかと思うようになりました」とあります。そう考えたのはなぜですか?

しろやぎ秋吾さん(以下、しろやぎ):青空家は俊介が思い詰めている様子や入院している姿などの悲惨な状況を見ていませんから。時間が経てば忘れていくのではと思いました。

――あとがきには有名人が過去の行いを暴露、告発されるニュースを観て「どんどん潔白を求められる世界になっているなと感じます」とあります。今も同じ気持ちですか?

しろやぎ:そうですね。今もそうなっていると思います。「そもそも悪いことをしなければいい」とは思うのですが、「それが、未熟な子どもがしてしまったことだった場合でも、許されないのだろうか? 許されなくていいのか?」と思います。

――あとがきに「正しくなくても誰か一人にだけは味方でいてほしい、無条件に全部信じてほしい」と考えながら描きましたとありますが、これはなぜそう考えたのでしょうか?

しろやぎ:みんなが納得するように正しく生きることって難しいですよね。そもそも何が正しいのかもよくわからないし。世の中に叩かれるようなことがあっても、近くの誰かが味方でいてくれたら救われるし、そうでなければ更生するのは難しいのではないかなと思いました。

取材・文=原智香

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