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村上隆率いるカイカイキキが神楽坂に新拠点!国登録有形文化財の倉庫に誕生した〈M Cubed〉とは?

  • 2026.6.13

カイカイキキの新しいギャラリースペース〈Kaikai Kiki Gallery M Cubed〉をご紹介。歴史ある建物の中に誕生したこの空間から、四季折々さまざまなアートを発信していく。

「ムラカミ、もののけ、まんだら」の3つの“M”、M Cubed

2026年3月27日、東京・神楽坂にある新潮社の出版倉庫が美術、工芸のアートギャラリー「倉庫 soko」としてリニューアルオープンした。この倉庫は1959年建造、国登録有形文化財という大変に由緒ある建物だ。出版倉庫として新刊500万冊を収蔵するために建てられたため、本の荷重に耐えられるよう、無骨なコンクリートの太い梁が特徴の内観となっている。ある時期休眠状態となっていたが、2024年秋、新潮社倉庫改修事業として中村好文監修により、1階の一部と3階を改装して同社の一部門である青花室の事業をスタートさせることとなった。

青花室は「工芸青花」誌の刊行を主として美術、工芸分野の展示と講座、花会、茶会、骨董フェアなどを催している。「古道具坂田」店主・坂田和實の著書『ひとりよがりのものさし』は新潮社のロングセラーで、村上隆も深くリスペクトしている一冊だ。そしてこの倉庫に坂田が集めた工芸品の展示ギャラリー「坂田室」があることは、新潮社における芸術新潮DNAを受け継ぐ事業として必然の流れと言っていい。

新潮社創業130周年となる今年、倉庫 sokoがオープンしたわけだが、新たにオープンした2階の共用部デザインも坂田と交友関係のあった中村好文によるものだ。そしてその中のHセクションに〈Kaikai Kiki Gallery M Cubed〉がオープンした。インスタを開いて〈@kkg_mcubed〉で検索するとその様子を見ることができる。「M Cubed」の名前の由来はどこか。キューブは数学的に「3乗(立方)」となり、Mキューブを分解すると「ムラカミ、もののけ、まんだら」の3つのMから構成されているというわけだ。

「M Cubed」オープンにあわせて大谷工作室による、今回のために作られた新作を含むペインティング、壺を中心にインスタレーションを展開。作品には桜、ハナミズキなどの季節の花々が彩られ、それらは大谷工作室の作品の特徴である素朴でやわらかなイメージと見事にシンクロした世界を作っていた。大谷は「寝るこ」のソフビシリーズも発表していて、陶芸から始まった彼の創作域の展開には今後も期待したい。また戸川五十生の作品も展示された。猫のような人物像に特徴のある彫刻だが、どことなく宮沢賢治的なストーリーを彷彿させる奥行きのあるアートだ。入り口には太田桃香のペインティングも展示している。緑鮮やかないまの季節にぴったりだ。

1970年代ニューヨークのSoHoから大きく広がった倉庫とアートとのリレーションは、日本でも、90年代の寺田倉庫、2010年代の清澄白河などを経て定着している。倉庫Sokoにある〈Kaikai Kiki Gallery M Cubed〉にも、カイカイキキらしいアーティストの作品が季節感を反映して展示されていくことになるだろう。楽しみだ。

Shop Info/Kaikai Kiki Gallery M Cubed

東京都新宿区矢来町71 新潮社倉庫soko 2F
(※開廊時間、休廊日は公式インスタグラム @kkg_mcubedをチェック)

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