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服装を変えるだけで人生は変えられる? 本当の「似合う」を模索する新米パーソナルスタイリストが伝える、自分らしく生きるためのヒント【書評】

  • 2026.6.13

【漫画】本編を読む

服装や身だしなみを変えると人生が変わる、という言葉を聞いたことがあるかもしれないが、実感した人はどれくらいいるだろう。『服の魔法をあなたに。』(飯田めしこ:漫画、紅原香:原作、慧子:キャラクター原案/KADOKAWA)は、その「実感」を描いた、読むと少し背筋が伸びるお仕事漫画だ。

主人公の十野紡希は、もともとアパレル店員として働いていたが、研修で出会った講師・有馬祐介の言葉に心を動かされ、彼のもとで「パーソナルスタイリスト」として働くことを決める。相談者ひとりひとりの悩みや理想に寄り添い、その人に合う服を提案する。言葉にすれば簡単だが、実際には戸惑いや試行錯誤の連続だ。さらに、有馬は研修時の印象とはまるで違い、とっつきにくく、どこかつかみどころのない人物だった。そんな環境の中で、紡希は葛藤しながらも少しずつ成長し、「服を通して人を変える」ことの意味に向き合っていく。

そして第2巻『服の魔法をあなたに。2』では、有馬とともに企業向けのイメージコンサル研修を行った紡希の前に、受講者で総合商社の会社員・佐倉遼太郎が現れる。彼はなぜか新人の紡希をわざわざ指名し、個人的なカウンセリングを依頼するのだが、その真意はなかなか見えてこない。何を求めているのか、どう変わりたいのか。相手の本音を読み取る難しさに直面しながら、紡希は自分なりの答えを探していく。

本作で描かれているのは、単なるファッション指南ではなく、服はあくまできっかけであり、そこから「自分をどう見せたいか」「どう生きたいか」ということの答えを探すヒントだ。だから登場人物たちが変化していく姿には説得力がある。

毎日身につける服は、自分でも気づかない「本音」を映し出す。迷いながらも答えを探し続ける紡希がそのことをまっすぐに伝えてくる。読み終えたとき、「服の魔法」という言葉の意味を実感できるはずだ。

文=坪谷佳保

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