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祇園町で「おかあさん」として長年親しまれる、てる子さんの長寿の心得

  • 2026.6.11
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健康かつ現在も第一線で活躍されている、ロンジェビティのお手本ともいうべき先輩にお会いしてその健康法や仕事への意欲などのお話の中に、私たちが目指す理想形へのヒントを探ります。今回は、祇園甲部で「おかあさん」として親しまれる、てる子さんへのインタビューをお届けします。

Makoto Ito

<Profile>
てる子さん

本名は吉田久枝。1937年京都祇園生まれ。'54年に舞妓(まいこ)となり、マーロン・ブランド主演映画『サヨナラ』に舞妓役として出演。'57年から芸妓(げいぎ)に。'73年「スナックてる子」開業。'93年お茶屋「京屋」のおかみを母から継承。「てる子」「京屋」ともに紹介制。

90歳目前、今、なお現役の祇園町のおかあさん

祇園の花見小路を南に下がっていくと、左手の建物に「てる子」の看板が見える。 Makoto Ito

京都最大の花街、祇園甲部で「おかあさん」として長年親しまれている、てる子さん。89歳になる現在も自身のお店に出て、お客さまをお迎えしています。故小澤征爾さんをはじめ、著名な政財界人、文化人たちが「てる子」の常連となってきました。てる子さんと話すと皆さん驚かれるのがその記憶力の良さ。いつ誰とどこに行きどのような会話をしたか、思い出がすらすらと出てくるのです。「お客さまと昔話をたくさんすると、さまざまな思い出がよみがえります。当時の情景が頭に浮かび、お話をするだけで元気になります。おしゃべりは健康のバロメーターやと思います」とてる子さん。

お客さまとの楽しい会話。それが健康のバロメーター

「てる子」開店50周年、88歳の記念として2025年に撮影した写真。年を重ねてもなお凜とした姿勢は変わらない。 Makoto Ito
大市のすっぽん(丸鍋)はてる子さんの大好物。最低でも月に1回は通うそう。 Katsuo Takashima

お客さまとの会食も元気の源。「大市さんのすっぽんと二教さんのステーキ、三嶋亭さんのすき焼きを食べておけば元気!」とおっしゃり、今でもすっぽん鍋は最後の雑炊まで、ステーキは80gをペロリと召し上がります。1980年に芸妓を引退してからは、夜はクリームを塗ったガーゼで顔をマッサージし、朝は水で顔を洗うだけという美容法を続けています。「普段、化粧はほとんどしませんが、服はあえて明るい色を選んでいます。赤やピンクなど華やかな色を着ると顔も心も明るくなる気がいたします。歳いったらかえってきちっときれいにせなあかんと思います」。出会いと会話を大切にし、お客さまを明るく迎えること。それがてる子さんの長寿の心得なのです。

初出:リシェスNo.55 2026年3月27日発売

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