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人生の限界を迎えた女性たちを救う、イケメン大学生の美味しい肉料理。しかしその裏側に隠されているのは…夕鷺かのうによる暗黒小説をコミック化!【書評】

  • 2026.6.10

【漫画】本編を読む

人生に行き詰まってどうしようもなくなってしまったとき、話を聞いてくれる誰かがいてくれたら救いになることがある。そしてそこに美味しい料理があるとさらに心をほぐしてくれるだろう。夕鷺かのう氏による小説のコミカライズ『死にたいあなたに男子大学生がお肉をごちそうしてくれるだけのお話』(信豆めき:漫画、夕鷺かのう:原作/KADOKAWA)は、心の行き場を無くしてしまった女性たちに、爽やかイケメン大学生が料理を振る舞いつつ手を差し伸べる場面からスタートする。

生命保険外交員の未桜は、この仕事に大きな不満を持っていた。というのも未桜は2年前、大学院で「水中考古学」を専攻していたのだが、同じ研究室の山中麗子と知り合ったことがきっかけで、未桜が長年続けてきた研究成果を麗子に奪われてしまい、水中考古学者への道が絶たれてしまったからだ。自暴自棄に日々を送る未桜の唯一の楽しみは、20歳の「料理好き男子大学生」が配信する料理動画を見ることで、彼にいつも応援メッセージを送るほどのファンだった。そんなある夜、仕事のノルマアップと麗子との偶然の再会によってドン底まで落ち込んでいた未桜がSNSで「もう死にたい」とつぶやくと、なんと動画の男子大学生・駿からDMが届く。彼と直接会うことになり、手作りハンバーグを食べさせてもらった未桜は、彼から前向きな言葉ももらって元気を取り戻すのだった。

そして場面は変わり、彼氏から無理やり夜の仕事をさせられ絶望していた麻由里のエピソードに。店から逃げ出し道端でうずくまる彼女の前に駿が現れて――。

ここまでは、爽やかイケメン大学生が美味しい肉料理と救いの言葉をくれる「とてもいい話」だ。しかし、麻由里が彼と会ったあとにふと違和感を覚えた場面を見ると、その後の展開が一筋縄ではないことがわかる。駿の目的とは一体何なのか。ぜひ本書を手にとって、美味しくて怪しい物語を追いかけていただきたい。

文=nobuo

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