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怯えるペット(ニンゲン)はいつ飼い主に懐くのか… ひ弱なニンゲンを飼うことになった異形の魔人の飼育コミック【書評】

  • 2026.6.10

【漫画】本編を読む

私たちは愛するペットを守り抜くことができるだろうか。部屋の中にも外にも、ペットからすれば危険はたくさんある。では、魔獣や魔人の世界に迷い込んだ「ニンゲン」にとっての危険とは……?

『ニンゲンの飼い方』(ぴえ太/KADOKAWA)は、異形の魔人が、か弱く繊細な「ニンゲン」を世話する様子を描く飼育レポートコミック。人間が“飼われる側”になるという意外な設定を通して、生き物を守ることの難しさと責任を考えさせられる作品だ。

作中では、飼い主が、ニンゲンを日光浴のために外へ連れ出す場面がある。だが、飼い主が少し目を離した隙に、ニンゲンは鳥のような羽と2つのクチバシをもつ巨大な野生の魔獣に襲われてしまった。飼い主に間一髪で助けられたものの、ひ弱なニンゲンは怪我を負ってしまい……。

印象的なのは、この出来事をきっかけに、ニンゲンが飼い主の気持ちに気づき始めることだ。「心配してくれてんのか…?」――ニンゲンからすれば、飼い主は異形の怪物。とにかく不気味で、恐ろしい存在であり、いつこちらに襲いかかってくるかも分からないと感じていた。だけれど、ニンゲンは、危険から自分を救ってくれたこと、怪我を負った自分を見て鳴き声をあげている様子から、この怪物は、自分に危害を加える存在ではなく、守ろうとしてくれている存在なのだということを理解していく。

もちろん、今回の出来事は、飼い主にとってもニンゲンにとっても痛ましいものだ。けれど、この出来事をきっかけに、飼い主とニンゲンの関係は変わりそうな気がする。この作品は、異なる生き物同士が信頼を築くことの難しさと、そこに生まれる小さな希望、そして、生き物を飼うことの責任を、少し変わった角度から見つめ直させてくれる。ペットと暮らす人にも、これから生き物を迎えたい人にも、深く響くに違いない作品だ。

文=アサトーミナミ

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