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“令和最大の問題作”『怪物の祈り』映画化決定! 監督は『フロントライン』関根光才

  • 2026.6.9
映画『怪物の祈り』原作書影 薬丸岳『怪物の祈り』(角川文庫/KADOKAWA) width=
映画『怪物の祈り』原作書影 薬丸岳『怪物の祈り』(角川文庫/KADOKAWA)

江戸川乱歩賞受賞作家・薬丸岳による社会派ミステリー小説『最後の祈り』が、タイトルを『怪物の祈り』として、関根光才監督のメガホンにより映画化、2027年に公開されることが決定。併せて、同小説を加筆・修正した、映画原作の文庫版『怪物の祈り』が6月16日より発売されることも発表された。

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最愛の娘を殺された、ひとりの牧師。犯人に下された判決は、死刑。しかし、その男は法廷で「サンキュー」と高笑いし、反省の色すら見せなかった。絶望の果てに、牧師はある計画を思いつく。それは、死を望む殺人犯に、もっと生きたいと思わせること。受刑者の心を助言や導きにより救済する“教誨師(きょうかいし)”として近づき、その凶悪な死刑囚に「生きる希望」を与えていく。

激しい憎悪に囚われた父親がたどり着いた、前代未聞の復讐。極秘のうちに始まった被害者遺族と死刑囚の「対話」は、やがて魂を懸けた「対決」へと変貌していく――。

原作『最後の祈り』は、2005年に『天使のナイフ』で江戸川乱歩賞を受賞しデビュー、以降も吉川英治文学新人賞を受賞した『Aではない君と』、同賞の候補となり後に映画化もされた『友罪』、日本推理作家協会賞(短編部門)を受賞した『黄昏』など、常に人間の本質と社会の闇に鋭く切り込んできた薬丸岳による社会派ミステリー。

薬丸の新たな到達点にして“最高傑作”との呼び声も高い同小説は、死を望む者に、生きたいと願わせて死刑以上の絶望を与えるという衝撃的な設定と斬新な展開で、2023年の刊行直後から大きな反響を呼び、映像化の問い合わせが相次いだ。

そしてこの度、その“令和最大の問題作”が、ついに映画化。映画化にあたり、タイトルを『怪物の祈り』に改題し、 2027年に全国公開する。監督を務めるのは、小栗旬主演映画『フロントライン』(2025年)の関根光才。国内外で高く評価されてきた映像表現と、ドキュメンタリー作品でも培われた鋭い観察眼と緻密な人物描写を武器に、「被害者遺族」と「死刑囚」という、本来決して交わるはずのない2人の対峙に挑む。

死刑執行を前に繰り広げられる、命がけの対話。赦しと憎しみ、生と死、救済と復讐…そして観る者の倫理観までも揺さぶる極限の心理戦を、スリリングかつ濃密に描き出す。キャストは後日発表される。

さらに映画化決定に合わせ、原作の初文庫化も決定。2023年4月に刊行された単行本『最後の祈り』を加筆・修正し、新タイトル『怪物の祈り』として装いも新たに刊行。文庫版に収録される解説は、関根監督自らが担当する。角川文庫夏フェア2026にて、6月16日より全国の書店で展開される。

原作者の薬丸は「何とも苛烈な設定の物語であり、この作品を映像化する過程においても、また俳優さんたちが生身の身体を使って作中に登場する難役を演じることも、相当な覚悟を強いられるものではなかったかと想像します。実際、撮影を見学させていただいたときに俳優さんたちの演技をはじめ現場の気迫と熱気に圧倒され、同時に『ものすごい映画になりそうだ』と胸が高鳴りました。暗闇の大きなスクリーンで映画『怪物の祈り』を堪能するのを心から楽しみにしています」と期待のコメント。

関根監督は「この作品を映画化するということには、大きな覚悟が必要でした。多層的な物語を脚本へ落とし込み、苛烈な感情を抱えた人物たちを俳優に生きてもらうこと。その過程には、幾重もの困難がありました。それでも、この映画がこれからの時代に持ちうる意味に深く共鳴してくださった、素晴らしい俳優陣、そしてスタッフの皆さんと共に、限界の隘路を縫いながら、ようやく完成の瞬間へ辿り着こうとしています。観終えた後、言葉にできない何かが、観客一人ひとりの中に残り続ける作品になると信じています」と力を込める。

企画・プロデューサーの池田史嗣は「今回の映画化、そして文庫化に当たって、本作自体のタイトルを改題し『怪物の祈り』とすることで一致しました。“怪物”という言葉は哲学者ニーチェの〈怪物と向き合う者は、自らも怪物にならぬよう注意せよ。深淵を覗く時、深淵もまた汝を覗いているのだ(『善悪の彼岸』146節)>という有名な一節からの引用です」と明かし、「目指したのは、誰もが自分事として没入せざるを得ない究極の心理エンタテインメント。どうぞご期待くださいませ」と呼びかけた。

映画『怪物の祈り』は2027年全国公開。

原作者・監督・プロデューサーのコメント全文は以下の通り。

<コメント全文>

■薬丸岳(原作)

この度、自著『怪物の祈り』が映画化されることになり、子供の頃からの大の映画好きとしてこの上ない喜びを感じています。

3年前に本作を刊行した際に「僕の作品の中で最も重く苦しい物語です。どうか覚悟してお読みください」とコメントを綴りましたが、その思いは今でも変わっていません。

娘を殺した死刑囚に真の絶望を与えるために教誨師として対峙するという何とも苛烈な設定の物語であり、この作品を映像化する過程においても、また俳優さんたちが生身の身体を使って作中に登場する難役を演じることも、相当な覚悟を強いられるものではなかったかと想像します。

実際、撮影を見学させていただいたときに俳優さんたちの演技をはじめ現場の気迫と熱気に圧倒され、同時に「ものすごい映画になりそうだ」と胸が高鳴りました。暗闇の大きなスクリーンで映画『怪物の祈り』を堪能するのを心から楽しみにしています。

■関根光才(脚本・監督)

娘を殺した死刑囚は、自ら死を願っていた。ならば、死よりもなお深淵なる復讐とは、一体何なのか――。

薬丸岳先生が本作で描かれた、この壮絶な復讐と人間愛の物語には、現代において、人間という存在をあらためて見つめ直そうとする力強い眼差しがありました。単なる感動やカタルシスを超えて、人間の奥底にあるものへと踏み込んでいく、愛憎の極限の姿を見るような思いでおりました。

だからこそ、この作品を映画化するということには、大きな覚悟が必要でした。多層的な物語を脚本へ落とし込み、苛烈な感情を抱えた人物たちを俳優に生きてもらうこと。その過程には、幾重もの困難がありました。それでも、この映画がこれからの時代に持ちうる意味に深く共鳴してくださった、素晴らしい俳優陣、そしてスタッフの皆さんと共に、限界の隘路を縫いながら、ようやく完成の瞬間へ辿り着こうとしています。

観終えた後、言葉にできない何かが、観客一人ひとりの中に残り続ける作品になると信じています。ぜひ、公開を楽しみにお待ちください。

■池田史嗣(企画・プロデューサー)

“復讐”についての物語は古今東西、山ほど存在します。ですが本作のように“凶悪な死刑囚に生きる希望を与えることこそが最大の復讐である”という設定の物語は見たことも聞いたこともありません。3年前、とある書店でこの原作を手に取った時の戦慄、そして読み終えた後、この類稀な小説で展開される極限のヒューマンサスペンスを映像化するのは「映画」でしか出来ないことだ、と強く思ったことを覚えています。

直ぐに企画を立て、これをやれるのはこの人しかいないと確信していた関根光才監督にオファーし、薬丸先生の許諾を経て製作に至るまでの間、お二人と様々な議論を深め、今回の映画化、そして文庫化に当たって、本作自体のタイトルを改題し『怪物の祈り』とすることで一致しました。“怪物”という言葉は哲学者ニーチェの〈怪物と向き合う者は、自らも怪物にならぬよう注意せよ。深淵を覗く時、深淵もまた汝を覗いているのだ(『善悪の彼岸』146節)>という有名な一節からの引用です。

作中で浮かび上がる“怪物”とは、果たして何を指すのか―――

映画の詳報はまだ少し先になりますが、圧倒的に信頼できる俳優たち、そしてまだ誰も気付いていない新しい才能たち、参加してくれたチーム全員が人生を賭けて挑んでくれた作品です。目指したのは、誰もが自分事として没入せざるを得ない究極の心理エンタテインメント。どうぞご期待くださいませ。

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