1. トップ
  2. コーヒーは何杯ならストレス軽減に効果的? 研究結果とは

コーヒーは何杯ならストレス軽減に効果的? 研究結果とは

  • 2026.6.8
Focus Pixel Art / Getty Images

※この記事は、海外のサイトで掲載されたものの翻訳版です。データや研究結果はすべてオリジナル記事によるものです。>>『Prevention』のオリジナル記事はこちら

これまでの研究で、コーヒーの飲用が長生きの促進や心房細動のリスク低下につながる可能性が示されていた。そして今回、科学者らによると、ある一定の量のコーヒーを飲むとストレスを軽減する可能性があるという。

ここで重要なのは、何杯が最適なのかという点。『ジャーナル・オブ・アフェクティブ・ディスオーダーズ』に掲載された大規模な研究では、46万人の自己申告によるコーヒー摂取量とその後の約13年間にわたる医療記録が分析された。その結果、毎日コーヒーを飲んだ人(具体的には一日2~3杯)は、まったくコーヒーを飲まない人よりも、気分障害(大うつ病や双極性障害など)やストレス関連障害(不安障害や適応障害など)を発症するリスクが低いことがデータから分かった。

Ekaterina Goncharova / Getty Images

コーヒーと精神疾患の関連性はJ字型であった。これはつまり、コーヒーを飲み始めた時点からリスクの低下が見られ、一日2~3杯程度を摂取し続けることでその効果が持続したことを指す。しかし一日5杯以上になるとその明白な効果は薄れ、気分障害に関してはリスクが高まる傾向が見られた。「これは、カフェインの摂取が過剰になった際に臨床上で観察される事象と一致します」と説明するのは、行動保健学の専門家であるカイラ・ボビネット医学博士。

参加者はインスタント、挽き豆、デカフェなど、飲用したコーヒーの種類を報告し、デカフェコーヒーを飲む人ではこれらの効果は見られなかった。さらに研究者は、交絡因子の影響を減らすために、年齢、性別、人種、学歴、社会経済的地位、喫煙、飲酒、紅茶の摂取量、睡眠、身体活動、BMI、高血圧、2型糖尿病について調整を行った。彼らは参加者の遺伝的要因やカフェイン代謝についても言及したが、これらはあまり重要ではなかったという。

もちろん、コーヒーの摂取傾向は自己申告であり、研究開始のベースラインに一度収集されただけなので、習慣は時間の経過とともに変化しうるという点からこれらの結果には誤差の余地があります、とボビネット博士は述べている。研究者らは単に、コーヒーの摂取と気分/ストレス障害という2つの変数間の相関関係を示しただけに過ぎない。

J_art / Getty Images

コーヒーがストレスを軽減するメカニズムとは?

簡単に言うと、すべては炎症、またはその欠如に起因する。ボビネット博士と「JMニュートリション」の登録栄養士であるアレクサンダー・レリッツさんはどちらも、コーヒーに含まれる抗酸化物質について述べている。抗酸化物質は、炎症、ひいてはあらゆる種類の疾患と闘う作用を持つ可能性がある。

「メカニズムの面で見ると、コーヒーは単なるカフェイン以上のものです。コーヒーはポリフェノールやクロロゲン酸など、抗酸化作用や抗炎症作用を持つ数百もの生物活性化合物を含んでおり、これらが独立して脳の健康を長期的に支える可能性があります」と話すボビネット博士。コーヒーと精神疾患リスク軽減の関連性は、コーヒーが腎機能、肝機能、脂肪代謝などに与える影響によって説明できるかもしれない。これらはコーヒーに含まれる抗酸化物質が役立つ可能性のあるプロセスです、と彼女は述べている。

さらに深く掘り下げていくと、「神経生物学の観点から言えば、カフェインはおもに脳内のアデノシン(A1およびA2A)受容体を遮断し、間接的にドーパミンのシグナル伝達を促進します」とホビネット博士は説明する。ドーパミンは「幸福感をもたらす」ホルモンとして知られ、多くの高次実行機能に関与している。「これにより、覚醒度、意欲、知覚エネルギーが一時的に向上し、気分の改善やストレスへの耐性として認識されます」と彼女は結論づける。

一応お話ししておくと、これは新しい研究分野ではありません、と話すレリッツさん。過去の研究でも、カフェイン、炎症、気分障害の間に確立された関連性が示されているという。

Aliaksandr Yarmashchuk / Getty Images

まとめ

「今回の研究における私の学びは、ほとんどの中高年者において一日2~3杯程度の適度なコーヒー摂取は有害である可能性が低く、臨床的気分障害およびストレス関連障害の長期的なリスク低下に関連している可能性がある点です」と話すボビネット博士。「ただし、ストレスやうつ病の治療にコーヒーを使用していいという許可が出たわけではありません。コーヒーは数ある生活習慣要因の一つであり、この研究は、コーヒーの適度な摂取と併せてよく見られる健康的な行動全般ではなくコーヒーそのものが保護因子であることを証明しているわけではありません」

この意見に賛成するレリッツさん。「朝1~2杯のコーヒーを楽しんでいる人は、罪悪感を感じる必要はありません」と彼は続ける。「とはいえ、カフェインの影響を受けやすい場合は、睡眠を妨げたり、潜在的な不安を悪化させないように、個人の耐性の範囲内で摂取するのがいいでしょう」。また、薬や特定の健康状態に悪影響を及ぼす可能性があるので、カフェインの摂取量を増やす前に必ず医師に相談しよう。

translation : Yumi Kawamura photo : Getty Images

Yana Iskayeva / Getty Images

こちらもcheck!

miniseries / Getty Images

こちらもcheck!

>>ヘルシーフード・ダイエットの記事をもっとみる

>>グルメの新着記事はこちら

元記事で読む
の記事をもっとみる