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懐かないのは当たり前? 「もし、ニンゲンが魔人に飼われたら」を描く異色の飼育レポートマンガ【書評】

  • 2026.6.6

【漫画】本編を読む

「何かペットを飼ってみたい」そんなことを思う人は少なくないだろう。また、すでに何か生き物との暮らしを始めている人、経験した人も多いかもしれない。生き物と暮らせば、楽しい毎日が待っているだろう。けれども、最初は、当然苦戦を強いられることもある。だって、ペットからしたら、人間はどれほど大きく、どれほど恐ろしく見えることか。そんな状態から簡単に信頼関係など築けるはずはないのだ。

そういう生き物を飼う難しさを意外な角度から教えてくれるのが、『ニンゲンの飼い方』(ぴえ太/KADOKAWA)。このコミックでは、人間が“飼われる側”になるという意外な設定を通して、生き物を飼うことの難しさと喜び、そして、“飼われる側”の戸惑いをユーモラスに描き出していく。

舞台は、魔獣や魔人だけが住む世界。自然豊かなヨチキニ森では、数年に一度、ニンゲンが突然現れることがある。そんな森でニンゲンを拾った異形の魔人はそれを放っておけずに飼い始める。だけれども、ニンゲンはひどく怯えた様子。どういう訳か何度も水入れをひっくり返すし、飼い主が手を伸ばすと怖がり、まったく懐く素振りがない。

警戒し、逃げまどい、環境になじめないでいるニンゲンの姿は、拾われたばかりの動物のようにも見える。立場を反転させることで、生き物と心を通わせる難しさが浮かび上がるから面白い。かわいらしい絵柄の中に漂う、少し不気味でシュールな空気も楽しい。奇妙な世界観に、思わず続きが気になる作品だ。

文=アサトーミナミ

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