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東京にいながら海外旅行!? 服装も食も会話も「なりきる」を徹底した全力ごっこ遊びで、いつもの散歩を非日常体験に!【書評】

  • 2026.6.6

【漫画】本編を読む

昨今、世界的な物価高や円安の影響もあり、海外旅行をするのには勇気がいる。『休日の予定は世界旅ごっこ 異国気分をたのしむ東京さんぽ』(momo/KADOKAWA)は、東京にいながら世界各国を旅した気分を味わう「なんちゃって海外旅行」をテーマにしたコミックエッセイである。時間もお金もなくても、工夫ひとつで非日常は作れるという発想の転換を、軽やかで楽しい「大人のごっこ遊び」として提案してくれる作品だ。

この遊びの核となるのは、「なりきる」というコンセプトを徹底的に貫くことだ。たとえばフランスをテーマにするなら、輸入雑貨店やフレンチレストランを巡るだけでなく、服装や振る舞い、そしてこの日の会話はフランス人のように「批評や議論」を楽しむ、といった具合に「それらしく」街を歩くのだ。そんな想像力をいつもの風景に重ねて歩くことで、見慣れた街がまったく違う表情を見せてくるという。大人だからこそできるちょっと贅沢なものも加えた全力の遊び方が新鮮だ。

掲載されている「旅ごっこ」をする国のバリエーションも豊富で魅力的だ。フランスのほか、中国、イタリア、フィンランド、韓国、タイ、トルコ、アメリカ、イギリスと、海外旅行でお馴染みの国や幅広い文化圏が登場し、それぞれ異なる楽しみ方が提案される。単なるグルメ紹介や観光ガイドではなく、「どうすればその国っぽく一日を過ごせるか」というメッセージが一貫しているため、読み終えたあとにすぐに真似したくなるはずだ。

遠くへ行かなくても気分次第で日常は変えられ、旅には「視点」も大切であることに気づくだろう。次の休日にいつもの街を少し違う目線で歩いてみたくなる、そんな気持ちにさせてくれる作品だ。

文=シャルル・ダ・カール

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