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「これ、いらないよね」は禁句。実家じまいをスムーズにする“物コミュニケーション”の始め方

  • 2026.6.6

「これ、いらないよね」は禁句。実家じまいをスムーズにする“物コミュニケーション”の始め方

親の老いやその先を考えると、避けて通れない「実家じまい」。片づけや空き家、不動産、家族との話し合いなど、気になることはたくさんあります。話題の新刊『実家じまいを考えたら知りたいことが全部のってる本』から、進め方のコツを抜粋して6回に分けて紹介。第3回は「片づけコミュニケーション」について。

親と話すときは「物」を介するとスムーズに

物への関心を示し、思い出を聞く

片づけについて親と話し合うとき、子の側の言葉や態度でそのあとの進み具合が大きく変わる可能性があります。親は何歳になっても、子に意見されるのは受け入れにくいものです。頭ごなしにあれこれ言うと、親のプライドを傷つけ、片づけが進まない原因にもなりかねません。親の片づけ方や体力、センスなどを口実にすると否定的になりがちなので、「健康」「防犯・防災」を理由に、片づけや物を減らすメリットを共有していくと◎。いったんシミュレーションしてから伝えると失敗も減ります。

片づけを切り出すときも、「これ、いらないよね」といった言葉はこじれるもと。まずは、物に対して関心を示すこと。すると、親は物についての思い出を語ることで、心が満たされたり、客観視できるようになることがよくあります。最終的には自分から「もう、いらないね」と手放す気持ちへと変化するのです。このようなやりとりを「物コミュニケーション」と呼びます。

実家の物には、家具や食器ひとつにも親の経験、思い出が詰まっています。そうした親の記憶や内なる思いにふれて理解を深めることが、実家片づけをスムーズにするポイントです。

写真に撮ることも物を手放す一助に

物を写真に撮って残すのもおすすめ。撮ることが儀式のようになって気持ちの区切りにつながり、捨てやすくなる。また、部屋全体を撮って親に見せると、「こんなに散らかってたんだ」と客観的な認識や、片づけの必要性の共有につながることもある。

「物コミュニケーション」のメリット

物に興味を示すことで、親は子が「自分のことを考えてくれている」という気持ちになり、片づけにも前向きになりやすくなります。親の人生を「見える化」できる「ライフメモ」の作成もおすすめです。

まずは物への興味を示す

こんな効果が期待できる

①物への執着が薄れる
親は思い出を話すことで満たされて執着も薄れ、物を手放しやすくなる。

②記憶を共有する幸福感も
知らなかった思い出や記憶を共有し、親の新しい一面も見つけられる。

③捨てる⇒「心への収納」に
物の思い出を聞くことで、ただ捨てるのでなく、「心に残す」行為になる。

④片づけをエンタメ化できる
「これ何?」「初めて見た!」「いつのもの?」などおもしろがる気持ちに。

⑤親との心理的距離が適度に
物を介することで、面と向かうより話しやすく、客観視もしやすくなる。

⑥老いと向き合える
物に対する親の姿を見ることで、子は自分の将来のシミュレーションも。

⑦相続対策にもなる
物コミュニケーションで片づけが進めば、相続後にお金も手間も削減できる。

監修者いただいたのは

渡部亜矢 先生
Aya Watanabe●実家片づけアドバイザー
「実家片づけは、 親や自分の人生を振り返ったり、本当に必要な物を考えたりする機会にも。想定外のことも起こりがちですが、柔軟に進めていきましょう!」

イラスト:てらいまき

※この記事は、『実家じまいを考えたら知りたいことが全部のってる本』渡部亜矢・高橋正典・大橋理宏 監修(主婦の友社刊)の内容をウェブ記事用に再編集したものです。

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