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「若いんだから動けるでしょう」体調不良でも台所に立ち続けた私に厳しくあたる義母。だが、義姉の一言で状況が一変

  • 2026.6.5

毎回ひとりで台所に立つお盆

結婚してから毎年、夫の実家でのお盆は私にとって少し憂鬱な行事でした。

義実家には義両親と義姉夫婦、その子供たちが集まり、総勢で十人近くになります。

けれども食事の準備も片付けも、不思議といつも私だけが動いている時間が大半を占めていました。

義母はリビングで義姉と並んでテレビを眺め、夫はその輪に交じって笑っているのが定位置です。

最初の数年は、新参の嫁として手を動かすのが当たり前だと自分に言い聞かせていました。

野菜を刻み、煮物を仕上げ、食卓に出し、汚れた皿を下げ、また次の用意にかかる。

リビングからの笑い声を背中に聞きながら、流しの前で延々と手を動かす時間は、年を追うごとに息苦しさが増していきました。

体調不良の朝に返された一言

その年のお盆は、出発前から体調が優れませんでした。寝不足と微熱が抜けず、義実家に着いた時点で立っているのも辛い状態。

それでも顔だけは取り繕い、最低限の手伝いだけ、と自分に言い聞かせて台所に入りました。

義姉に「今日は少し休ませてもらうかも」と先に伝えてみたものの、返事は曖昧な笑顔だけ。

昼食前、煮物の鍋の前で手が止まっていた私の背後から、義母の声が飛んできました。

「若いんだから動けるでしょう」

湿気でこもった台所に、その一言がやけにくっきりと響きました。

振り向くと、義母は冷たい麦茶のグラスを片手に、軽く眉をひそめてこちらを見ています。

リビングの方では、義姉と従姉妹がテレビの音量を一段階上げたところでした。

呼吸を整え、私は鍋から離れて義母のほうへ体を向け、はっきりと声を出しました。

「無理なものは無理ですし、皆で分担した方が早いと思います」

義母の眉がぴくりと動き、リビングの笑い声がぱたりと止みました。

テレビの音だけが残った台所で、義姉も従姉妹も、夫さえも、視線を泳がせています。

場の空気は確かに一瞬で重くなりましたが、私はそのまま頷いて、椅子に腰を下ろしました。

その日の午後、最初に動いたのは意外にも義姉でした。

「手伝うわ」と短く言って、皿を下げ始めたのです。

続いて義姉の夫が子供たちを台所から遠ざけ、夫もようやくエプロンを掴みました。

義母は黙ってリビングのソファに残ったままでしたが、口出しはありません。

翌年のお盆からは、台所の役割が自然と分けられるようになりました。下ごしらえは義姉と私、配膳は子供たち、片付けは男性陣。

たった一言で全部が変わったわけではなく、それでも、あの瞬間に動かなければずっと同じ景色のままだったはずです。場の空気は一瞬冷えましたが、確実に風通しが変わった夏でした。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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