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「残業で遅くなった」小さな嘘を積み重ねる夫。だが、夜遅くに帰ってきた夫を見て、離婚を決意

  • 2026.6.1

小さな嘘で揉め続けた4年

24歳で結婚した相手は、悪気のない小さな嘘を毎日のように口にする人だった。

買ってきていないお菓子を買ったと言ったり、見たはずのドラマを見ていないと言ったり。

問い詰めれば必ず謝るが、翌週にはまた同じことを繰り返す。

私は昔から嘘つきが心底嫌いで、つまらない隠し事のたびに夫婦喧嘩を重ねた。

「ごめん、何となく言っちゃった」

その口癖を聞くたびに、私の中の信頼の貯金が一円ずつ目減りしていった。

彼に悪意はない。それは分かっている。

けれど嘘の数は確実に積もっていく。お土産にもらったケーキを自分が買ったと言ったり、義実家に電話したと言ったのに発信履歴がなかったり。

一つひとつは笑い飛ばせる軽さなのに、月単位で数えると見過ごせない量になっていた。

結婚3年目の終わり頃には、彼のひと言を全部疑う癖が私についてしまった。

今日の昼ごはんの話、誰と会ったかの話、些細な経費の使い道。

本当のことを話してくれているはずなのに、心のどこかで照らし合わせの作業をしてしまう自分が、何より嫌だった。

残業の夜、漂った居酒屋の油臭

あの夜のことは今でも鮮明に覚えている。

連絡もなく22時を過ぎて帰宅した夫は、玄関先で照れたように笑った。

「残業で遅くなった」

私は冷蔵庫から作り置きの煮物を出し、温め直して食卓に並べた。

彼はいつもなら数分で平らげる量を、やけに小さく口に運んでいる。

箸の動きが鈍い。様子がおかしいと感じて、肩越しに顔を寄せた瞬間、強烈なタバコと揚げ物の油の匂いが鼻をついた。

居酒屋の店内に立ったままの服そのものだった。

「ちょっと、これどこの匂い」

彼は一瞬黙ってから、誘われて軽く一杯だけ寄ったのだと白状した。

連絡しなかったのは、私に怒られると思ったからだという。怒られるのが嫌で、また同じパターンの嘘を選んだのだ。

その夜は彼が何度も謝った。けれど、私の中で何かがゆっくり閉じていく音がした。

小さな嘘ほど信頼を蝕んでいくのだと、はっきり知ってしまった。

彼を許す言葉も出てこないまま、半年後に私は離婚を切り出した。結婚生活はちょうど4年だった。今もあの油の匂いを思い出すと、胸の奥が重く沈む。完全に整理がついたとは、まだ言えない夜が続いている。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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