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猛暑と強風に負けない庭づくりへ。兼岡美香さんが目指すグリーン中心の【ローメンテナンスガーデン】実例

  • 2026.5.30

猛暑と強風に負けない庭づくりへ。兼岡美香さんが目指すグリーン中心の【ローメンテナンスガーデン】実例

まるで野原を切り取ったようなナチュラルガーデン。アプローチを抜け、バラのアーチをくぐれば、緑豊かな落ち着きある空間が広がります。家族の歴史を刻み、DIYで進化を続ける、ぬくもりあふれる初夏の情景を訪ねます。

兼岡美香さん、スタージャスミンを這わせた小屋の前で。「無理せず細く長く楽しめるローメンテナンスの庭を目指したい」

心身ともに植物から元気をもらえる

「母の庭と、そこで庭仕事をする母の姿を、生まれてからずっと見てきたので、自分の思い描く庭を作るのは必然的で、家を建てるとしたらどんな庭にしようか?とワクワクする気持ちでガーデニングをスタートしました」

という兼岡さん。大好きな植物を常に身近にながめて、手で触れていられることで、自分の世界をつくりだせることが楽しく、心身ともに植物から元気をもらえていると言います。しかし、ここ最近の地球温暖化現象の影響で、兼岡さんの住む街の夏は危険なまでの高温を記録し、また冬も雨が少なく、台風並みの強風が毎日のように吹き荒れるという、植物にとってはたいへん過酷な地。ここ数年は、生き残れる植物を探し試行錯誤をしています。

「この地に耐えられる植物は何なのかを、本気で考えなくてはと思い、今のガーデンの雰囲気は変えずに、グリーン中心で無理せず細く長く楽しむローメンテナンスの庭を目指したいと思っています」

タネでつないでいるラークスパー ‘ブルーピコティ’ とクレマチス ‘ダークアイズ’ をコラボさせて。もうすぐクレマチス ‘ 流星’ も追いつく予定。

「知人からいただいたコアジサイ、猛暑となるこの地で生き残れるか心配でしたが、大きく成長しています」

ホスタやアマドコロ、ヤマシャクヤク、リグラリア、プルモナリア ‘オパール’ などを植えて、リーフの魅力を堪能する。

自作のモルタルの鉢にジュウモンジシダやエゴポディウム、サラシナショウマなどを寄せ集めて。山野草中心のシックな植え込み。

ラグランジア ‘クリスタルベール’。土壌のpH により花色が変化し、すべての脇芽から花が咲くという画期的で人気のある品種。

急な天候の変化にも対応できる

駐車場の隣のこの小屋は、子どもたちの駐輪場として利用するために、父と夫に作ってもらいました。

「小屋の中には庭で育てたお花をドライフラワーにしてつり下げ、結婚記念日に買ってもらったアンティークのミシンを置き、自作したテーブルの上にも雑貨を飾っています」

友人と音楽を聴きながらティータイムを楽しんだり、冬にはおでんを作り、ストーブを囲んで家族で楽しんだりと、急な天候の変化にも対応できるとっておきの秘密基地としてお気に入りです。

「私の秘密基地」と兼岡さんが呼ぶ、手作りの小屋。たくさんのドライフラワーが飾られている。

手作りの小屋の屋根にかかるのはスタージャスミン、甘い香りが周りに立ち込める。

まるで庭の一部になった気がして

雑木の庭でゆっくりと時間を過ごすための場所として、その中心にあるのが開閉できるオーニング付きのパーゴラです。開閉するためにはどういう仕組みにするか、材料は何がいいのかと図面を描き、資材調達までは兼岡さんが準備しました。

「パーゴラの下のテーブルの椅子に腰をかけて庭を見渡すと、木々の葉をとおしてやわらかな光が差し込み、風に揺れる植物たちの音に気配を感じ、この場所にいるだけで、まるで自分も庭の一部になったような気がして、自然と心が落ち着いてきます」

「手作りのシーティングアーバーとへンリーヅタの屋根に、扉を囲むバラ ‘レイニーブルー’ のやさしいブルーがお気に入りです。ここだけは私の心の奥底にある乙女心を少し出しました」

廃材で手作りしたテーブルの上には開閉式のオーニングがしつらえてあり、ちょっとした雨にも対応できる。

「室外機のカバーの上には雑貨を飾り、庭を眺めながらお茶をしたりランチをしたりする場所として使っています」

撮影/柴田和宣 取材・文/橋本景子

※この記事は『園芸ガイド』2026年夏号の記事を、WEB用に再編集したものです。

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