1. トップ
  2. おでかけ
  3. 山口県萩市にナチュールバーガーレストランen_PELORIが誕生。土地の呼吸を封じ込めたコース仕立てのバーガーを提供

山口県萩市にナチュールバーガーレストランen_PELORIが誕生。土地の呼吸を封じ込めたコース仕立てのバーガーを提供

  • 2026.5.28

山口県萩市の唐樋札場跡前に、「ナチュールバーガーレストラン」en_PELORI(ペロリ)が誕生。パン屋創業10年の店主が考える新しい食の形として、ファストフードでもクラフトバーガーでもない「料理として」の一皿を提供する。

萩市の唐樋札場跡前を選んだ理由

[caption id="attachment_1617696" align="aligncenter" width="600"]

en_PELORIの外観[/caption]

[caption id="attachment_1617702" align="aligncenter" width="600"]

窓から見える「唐樋札場跡地」[/caption]

店舗の窓から見える「唐樋札場跡」は萩往還・赤間関街道・石州街道の起点にあたる場所で、かつて藩の御触れが高札として掲げられていた。

高札というメディアを通じて掲げられ、人々はその札を読むために集まっていという。メディアの役割は時代とともに変わり、伝達手段の変化は「何を伝えるべきか」という内容そのものをも変えてきた。

ペロリはこの札場を現代に更新する試みとして存在しており、伝えたいのは目の前にあるものがどのようなプロセスを経てここに在るのかという背景と、その生命の証そのものだとしている。

フランス語の「étiquette(エチケット)」の語源は宮廷の作法を記した「貼り紙(貼り札)」にある。食材の来歴や生産者の営みを貼り札のように明示し伝えるという誠実な姿勢こそが現代のエチケットであると考え、一皿の料理を「メディア」として発信している。

ナチュールバーガーとは

[caption id="attachment_1617703" align="aligncenter" width="600"]

自然農栽培で育てられた甘夏を、生産者とともに収穫[/caption]

ペロリでは店主自ら生産者の元へ向かい、収穫したての野菜や萩沖の鮮魚を直接受け取る「取材」から一日が始まる。生産者と直接繋がり、その日・その季節の素材で仕立てるバーガーをコース仕立てで提供している。

イメージの源流にあるのは、デンマーク・コペンハーゲンの「POPL(ポプル)」その背景にあるニューノルディックキュイジーヌ(新北欧料理)の精神に深く共鳴した。食材の背景を伝え、その土地の呼吸を身体に取り込む。その土地のテロワール(風土)を五感で感じる新たな食体験を、「ナチュールバーガー」と名付けたという。

メニュー開発には山口市佐山のフレンチレストラン「mitsuwa」のオーナーシェフによる監修を仰ぎ、パン屋「yuQuri」創業10年の経験を活かした4種のバンズの独自開発と、それぞれの具材をフレンチの繊細な技術と構成力で融合させた内容となっている。

ハンバーガーをコース料理で提供

ペロリが提案するのはファストフードの気軽さでも、ボリューム感やこだわりのソースを味わうクラフトバーガーでもなく、地元の食材を尊びサスティナブルな食のあり方を追求するニューノルディックキュイジーヌの精神を萩の地で表現したもの。バーガーを料理の一皿として昇華させ、バーガーをメインに据えた「コース仕立て」という形に辿り着いた。

コースという形をとる最大の理由は、食材ひとつひとつと丁寧に向き合いその食材の背景にある物語を深く味わってもらうためだという。

前菜で五感を研ぎ澄まされることで、メインのバーガーを口にしたときの感動や味わい方は劇的に変化するとしており、ゆっくりと時間をかけて味わう「時間」そのものを提供するためにコース仕立てでバーガーを味わうという新しい食の形を提案している。

メニューの構成

食事は2種の前菜とメインのバーガーからなるコース仕立てで提供。前菜は地元の旬の食材をフレンチシェフ監修により繊細に組み合わせた二皿で、季節の移り変わりとともに新たな味わいが楽しめる。

4月からのメニュー例として、前菜は真鯛と柑橘のカルパッチョ(柑橘ソース)と、

オニオングラタンスープの2種があり、メインのバーガーは4種から選べる。

「チーズバーガー」(コース料金3,500円)は長萩和牛のスネ肉100%を粗挽きにしチェダーチーズと合わせたコクと旨味が特徴。

「サルサバーガー」(コース料金3,200円)はパプリカを練り込んだバンズに長萩和牛のパティとフレッシュ野菜のスパイシーなサルサソースを合わせた一品。

「ベジタブルチキンバーガー」(コース料金2,900円)は低温調理した長州どりと季節の野菜をジャガイモのフォカッチャバンズで包んでいる。

「フィッシュバーガー」(コース料金2,900円)はひじきを練り込んだ白パンに萩沖の白身魚とハーブを合わせた磯の香り漂う一品だ。

飲み物はナチュラル(自然派)ワインを中心に、料理とのペアリングを考えた自家製ノンアルコールドリンク、スペシャリティコーヒーを取り揃えている。

開業5ヶ月を迎えて

開業から5ヶ月、家族と訪れた小学生が初めて触れる「大人の味」や所作に目を輝かせる姿、海外からのゲストが「Perfect」という称賛を贈ってくれた体験、「この店に来ることを目的に萩に来てほしい」という旅人の言葉など、多様なシーンが描かれてきたという。

効率やスピードが重視される時代だからこそ、あえて時間をかけて食事を楽しむ「特別な時間」を提供し続けていくとしている。

土地の呼吸を身体に取り込む、ペロリでしか味わえない記憶に残る食体験を体験してみては。

■en_PELORI 住所:山口県萩市唐樋町9 営業時間:昼11:30~15:30、夜17:00~21:00(完全予約制) 定休日:水曜日 公式Instagram:https://www.instagram.com/pelori_burger_hagi

(丸本チャ子)

元記事で読む
の記事をもっとみる