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終の棲家は友人6人とシェア?【山田邦子さん】が老人ホームを見学して考え始めた住まいのこと

  • 2026.5.28

終の棲家は友人6人とシェア?【山田邦子さん】が老人ホームを見学して考え始めた住まいのこと

2020年に初めて演芸場の舞台に立ってから、山田邦子さんは今も演芸場での高座を大事にしている。24年には一般社団法人日本喜劇人協会の第11代会長にも就任。現在は、プロデューサー的な役割も果たしながら、どうやってお笑い界を盛り立てていけるかを常に考えている。医師からは「もう少し働き方を変えるように」と言われているそうだが、全力疾走は変わりそうにもない。

山田邦子さん・タレント

やまだ・くにこ●1960年東京都生まれ。
川村短期大学在学中の80年、『笑ってる場合ですよ!』の「お笑い君こそスターだ!」に出場。中学以来の持ちネタであるバスガイドのネタを披露してチャンピオンになり、プロのお笑い芸人に。
バラエティ番組のみならず、女優としてドラマ、映画でも活躍、小説、エッセイも執筆するなどマルチな才能を発揮して、88~95年NHK「好きなタレント調査」で連続1位となる。
19年長唄杵勝会の名取として「杵屋勝之邦」を襲名。20年浅草演芸ホールの高座に上がる。22年、23年と続けて「М-1グランプリ」決勝戦の審査員を務め、24年には一般社団法人日本喜劇人協会の第11代会長に就任。
22年よりYou Tube「山田邦子 クニチャンネル」を配信中。

「300%働いています」

「もう少しゆとりを持って働いたほうがいいことはわかっているんですけど、今も来たオファーは断らないようにしているので、仕事を受けるか受けないかは、スケジュールが空いているか空いていないかだけなんです。ちょっと詰め込み過ぎですね。去年、事務所の経理の先生からも、『300%働いています』と言われました。だからか、あまり調子がよくない。バカですよね(笑)。でも、まだまだやったことのないことがあって、みんなすごく面白いんですよ。一つ仕事を受けたら、ただ行って帰ってくればいいというものじゃないから、勉強しなきゃなんないですよね。台本読んだり、人を集めたり。最近は年も取ってきたので、プロデュースというか、お金も集めないといけないんです。頭も下げに行くし、勉強のためには、おサルのパンチくんを見に市川市動植物園にも行きますし、片岡愛之助さん主演の新作歌舞伎の『流白浪燦星(ルパン三世)』も見に行きましたよ。得た情報やネタを全部使うわけじゃないんだけど、それが好きなんでしょうね、頭の中で財産になっていくから」

昔、演芸場は師匠がいないと出演できなかったのだそうだ。それが2020年、邦子さんは新宿末廣亭のステージに立つことを許された。以来、浅草演芸ホール、池袋演芸場、鈴本演芸場と、演芸場に出続けている。

「やっぱり『元祖・クラスの人気者』は、目の前にお客さんがいるのが基本なので(笑)、これはステータスとして、ネタが枯れないように出続けてやっています。いませんでした? こういう人。町内会に一人、クラスに一人、親戚に一人くらい。人が集まったら何かやらずにはいられない人。本当によく『黙ってろ』と言われましたよ(笑)」

この飾らない親しみやすさが、いつまでも多くの人に邦子さんが慕われる理由だ。そして来た仕事をすべて引き受けてしまう旺盛な好奇心と、「目の前の人を喜ばせたい」という生来のサービス精神が、その芸を磨く礎になっているのだろう。しかし、「300%」のまま、この先も走っていくのだろうか。

「整理しないとダメですよね。どこかで考え方を変えるときが来るんだと思います。でも、今年から新しい事務所に入っちゃいましたからね。今年は起業したり勝負に賭けるにはいい丙午だと聞くと、今年動かしてみようかなと、いろいろ計画中なんです。でも、それには健康でいなきゃダメなんです。だから、そこはまず大事にします」

終の棲家は友人たちとのシェアハウス?

栄養士の資格を持つ邦子さんは、太ってしまったことを気にかけて、自身でカロリー計算をして食生活を見直したところ、あっという間に20歳の頃の体重に戻せたのだという。血糖値が高めだと指摘を受けたこともありトライしたそうだが、苦労することなく、しかも健康的に体重を落とせた。

豆腐や魚、鶏の胸肉、卵の白身でたんぱく質を取り、玄米をよく噛んで食べる。朝はお湯をゆっくりと飲み、ブロッコリーなど緑黄色野菜をよく食べる。トマトは食べるなら冷凍か加熱をして。そうしたほうがリコピンの吸収がよくなるからだ。どうしてもお腹が空いたときは、「心をしずめて、清らかな気持ちになって、私は子リスと言い聞かせ(笑)」ナッツをちょこっと食べる。チョコも食べるならカカオ84%以上のものを、などなど、次から次へと知恵が出てくる。

そして、自身のがん体験と母の介護から「早めに動く」ことの大切さを知った今は、年に1回行っていた検診を月に1回に行くように変えた。

「コロナ禍に『病院に今は行かないほうがいい』と思い込んだせいで、がんで手遅れになってしまったような人が結構いるんです。でも、病院は行かないといけない。病院に行きましょう、病院に行きましょうということを私は伝えたいので、自分は率先して月に1回行くことにしているんです」

また、先輩たちが老人ホームを見て回っていることを聞き、自分もそろそろ考え始めないといけないのかと思っている。

「今、日本喜劇人協会の仕事をやらせていただいている中に、老人ホームの訪問もあるんです。そうすると伺ったときに、笑いで皆さんのお役に立つだけではなく、自分はここに入るとしたらどうだろう、食事がいいなとか、見晴らしがいいな、みんなが通いやすいかな、などと確認しながら見たりもしています。私はできたらあと2、3年のうちにどこかに入れたらいいなと思いますが、どうでしょうね」

ケアサービスつきのマンションは高い。なので、友人たち6人と、一緒に同じところに入ろうか、あるいは「建てるか」という案も持ち上がっているらしい。

「今、みんなでいろんなところを見に行っているんですよ。ハワイにも行きましたし、石垣島にも見に行きました。熱海、小田原、千葉方面にも行きましたね。東京から近くてアクセスがいいので、友人たちの間では小田原が人気ですね(笑)。私が住んでいる東京の近所にもそうした施設はありますけど、何もその場所にこだわっているわけではないので、このまま行くと、友人たちに乗っていくのかなという感じです」

4月はクルーズ船の中で、ものまねメドレーなどの芸を披露。5月は演芸場に出演している。

「独演会もやらないといけないですよね。日本喜劇人協会も後輩を育てていかなければならないので、大正時代に浅草で流行った、おしゃれな音楽と笑いを融合させた『浅草オペラ』を、7月22日サントリーホール(ブルーローズ)にて復活上演します。手伝ってくれる人は見つかっているのですが、あとはギャラ計算です(笑)」

「ペースダウンしなくちゃ」と言いながら、次から次へと湧いてくるアイディアが、まるでそれを許さない。でも、間違いなく楽しそうだから、きっとストレスは軽減され、免疫力は上がっているに違いない。これからもずっと邦子さんの笑いは、私たちを元気づけてくれることだろう。「元祖・クラスの人気者」の極上の芸を見に、演芸場に足を運んでみたい。

撮影/佐山裕子(主婦の友社)

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