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保護者「虫対策はどうなっているんですか?」プール学習後に寄せられた“思わぬ苦情”→元教員が語る“先生たちの葛藤”

  • 2026.6.22
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出典:photoAC ※画像はイメージです。

こんにちは。元小学校教員ライターの、みずいろ文具です。

6月ごろになると、学校ではプール開きの時期を迎えます。

子どもたちにとって、水泳学習はとても楽しみなイベントの一つです。

一方で、教員にとってプール学習は、かなり神経を使う時間でもあります。

水の事故、体調不良、忘れ物、気温や水温の確認。
子どもたちが楽しみにしている裏側で、先生たちは朝からさまざまな準備に追われているのです。

今回は、そんなプール学習で寄せられた、今でも印象に残っている保護者からの連絡についてご紹介します。

朝から始まるプールの準備

プール学習の日、教員の仕事は授業時間だけではありません。

朝から、残留塩素濃度や気温、水温などを確認します。
基準を満たしていなければ、子どもたちがどれだけ楽しみにしていても実施することはできません。

「先生、今日入れるよね?」

そう言っていかにもわくわくしている子どもたちを見ると、できれば入れてあげたいと思います。

さらに、登校後にはプールカードの確認もありました。(最近はアプリで管理する学校も増えているようです)

検温はしてあるか。
保護者の押印はあるか。
怪我や体調等の配慮事項はないか。

一人ひとり確認していくため、朝の教室はいつも以上に慌ただしくなります。

窓を開けざるを得ないプール環境

当時勤務していた学校のプールは、屋根や囲いのある、ビニールハウスのような造りでした。

完全な屋外プールとは違いますが、気温が高い日には内部がかなり暑くなります。
そのため、熱中症対策や換気のために、窓を少し開ける必要がありました。

水温や気温を確認し、子どもたちの顔色を見ながら活動を進める。
暑さが厳しければ、こまめに休憩を取る。
体調が悪そうな子がいないか、常に目を配る。

そんな中で、熱中症対策のために窓を開けて換気をすることがありました。

「虫対策はどうなっているんですか?」

5・6時間目に水泳学習を実施し、子どもたちを下校させたある日のことです。

学校に、私のクラスのAさんの保護者から連絡が入りました。

「子どもがプールで虫に刺されたようです。帰宅後に腫れてきました」
「水泳学習の虫対策はどうなっているんですか?もうプールには入れたくありません!

その言葉を聞いた私は、肌が腫れて悲しんでいるAさんを思い、胸が痛みました。
保護者の方も、子どもが痛がったり腫れたりすれば、心配するのは当然です。

私は、Aさんの様子を電話で確認しながら、当日のプールの状況や、熱中症対策のために換気が必要だったことを丁寧に説明しました。
最終的には保護者の方になんとか納得して電話を切っていただけました。

暑さ対策のために換気をすれば、虫が入り込む可能性はありますし、
子どもたちの出入りの際のドアの開閉で入ってきてしまう可能性もあります。

完全に虫の侵入を防ぐことは難しい状況だったのです。

楽しい授業の裏で先生が考えていること

子どもたちが待ちわびるプール学習は、外からは見えない大変さがたくさんあります。

中でも一番大切なのは、「子どもたちの命を守る」ということ。
教員にとっては、最後の一人が無事に教室へ戻るまで、気の抜けない時間です。 

今回の虫刺されの件も、保護者の方が心配する気持ちはよく分かります。
一方で、学校としてできる対策には限界があることも、少しだけ想像していただければと思います。

プール学習の季節になると、朝からあわただしかった教室の空気や、びしょ濡れの髪の毛のまま授業をしたこと、
無事に終わったあとにほっとした放課後の空気を思い出します。

今後も子どもたちにとって楽しい学びの時間を守るために、学校と保護者がそれぞれの立場から手を取り合っていけたらと願っています。 



ライター:みずいろ文具

関東の公立小学校で15年間、子どもたちと向き合ってきました。教室での日々を通して感じた喜びや戸惑い、子どもたちから教わったことを、今は言葉にしています。教育現場のリアルや、子どもたちの小さな成長の瞬間を、やさしい視点でお届けします。

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