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『申請しなければ1円も受け取れない』社労士が指摘。実はあまり知られていない…多くの人が損している「幻の年金」とは?

  • 2026.6.21
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

年金を受け取る年齢が近づくと、「自分はいくらもらえるのだろう」と気になる人も多いのではないでしょうか。しかし、年金制度にはあまり知られていない仕組みも存在します。そのひとつが「加給年金」です。

加給年金は条件を満たすことで受け取れる可能性がある一方、申請しなければ支給されない制度です。

今回は、加給年金の仕組みや受給条件、申請時の注意点について見ていきましょう。

【本記事は、社労士みなみ・著、『知りたいことがぜんぶわかる! 定年前後のお金の超基本』(Gakken)より一部抜粋して掲載しています。】

加給年金は年金版の「家族手当」

加給年金とは、厚生年金を受け取る人に扶養している家族がいる場合、年金に上乗せして支給される制度です。

会社員時代の「家族手当」のような制度と考えるとイメージしやすいでしょう。

ただし、加給年金の情報は「ねんきん定期便」には記載されていません。さらに、この年金は申請しないともらえないため、対象になっていても、取りこぼしてしまう人も少なくありません。 

以下のような人が加給年金をもらえる対象となります。

  • 65歳到達時点での厚生年金の被保険者期間が20年以上
  • 65歳未満の配偶者・18歳年度末までの子ども・20歳未満で障害等級1級または2級の状態にある子ども(※いずれも年収850万円未満であること)の生計を維持している

配偶者がいると年間40万円以上上乗せされることも

加給年金の金額についても紹介していきます。

2026年度の金額では、配偶者が対象の場合、年間24万3800円が加算されます。さらに、生年月日が1943年4月2日以降の人には「特別加算」17万9900円が上乗せされ、合計で年間42万3700円になるケースもあります。

年金に毎年40万円以上が加算されると考えると、家計への影響は決して小さくありません。

また、子どもが対象となる場合も加算があり、家族構成によって受け取れる金額は異なります。

加給年金はいつまでももらえるわけではない

加給年金は終身で支給される制度ではありません。

例えば配偶者が対象の場合、配偶者が65歳になるまで支給されます。そのため、夫婦の年齢差によって受給できる期間が変わります。

また、加給年金の対象になるかどうかは、原則として厚生年金の被保険者が65歳になった時点で一度だけ判定されます。

その時点で死別や離婚をしていたり、内縁関係で証明書類がない場合は対象外になります。

厚生年金加入期間が20年に届かない人にもチャンスがある

加給年金の受給には、原則として厚生年金の加入期間が20年以上必要です。

しかし、65歳時点で20年に届いていなくても、その後働いて加入期間が20年に達すれば受給できる可能性があります。

例えば、65歳時点で加入期間があと数か月足りない場合でも、厚生年金に加入して働き続けることで条件を満たせるケースがあります。

定年後も働く人が増えている今だからこそ、知っておきたいポイントといえるでしょう。

加給年金は申請しないともらえない

また、忘れてはならないのが、「加給年金は申請しなければ受け取れない」という点です。

加給年金は自動的に支給されるわけではありません。年金事務所や街角の年金相談センターで手続きを行う必要があります。

また、申請が遅れても5年以内であればさかのぼって受給できますが、それを過ぎると受け取れなくなるため注意が必要です。

せっかく受給資格があっても、制度を知らなければ受け取れないまま終わってしまう可能性があります。

「もらう権利」を知ることが大切

加給年金は、条件を満たせば年間40万円以上が上乗せされる場合もあり、老後の生活を支える制度のひとつです。

一方で、ねんきん定期便には掲載されず、申請しなければ受け取れないため、受給条件や判定のタイミングを含めて事前に確認しておくことが大切です。

年金は納めて終わりではなく、申請することで受け取れる制度もあるということは知っておくといいでしょう。 

自分や家族が加給年金の対象になるのか、一度確認してみてはいかがでしょうか。


【本記事は、社労士みなみ・著、『知りたいことがぜんぶわかる! 定年前後のお金の超基本』(Gakken)より一部抜粋して掲載しています。】

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