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タワマン33 階を購入後に「これほど違うとは…」眺めのよさに惹かれるも…30代夫婦を襲った“誤算”【一級建築士は見た】

  • 2026.7.10
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

「眺めのよさに惹かれて、高層階を選んだんです。でも、住んでみたら、想像以上に風が強くて。風の強い日は、窓を少し開けただけでもゴーッと音がして、開けていられないんです。ベランダに出しておいたスリッパが飛ばされたこともあって…」

そう話すのは、都内のタワーマンション(築6年・40階建て・33階・約70㎡)を約9,500万円で購入したRさん(30代夫婦・子ども1人の3人暮らし)です。高層階の風が、これほど違うとは思っていなかったといいます。

「高くなるほど」風は強くなる

高層階の暮らしで、住んでから気づきやすいのが、風の強さです。

風は、地面の近くでは建物や木などにさえぎられて弱まり、高くなるほど、さえぎるものがなくなって強くなります。そのため、同じ日でも、下の階や街なかでは穏やかに感じる風が、高層階ではかなり強く吹いている、ということが起こります。タワーマンションの高層階は、この強い風を、直接受けやすい場所なのです。

とくに、海や川の近くなど、もともと風の通りやすい場所では、その傾向が強まります。眺めのよさと風の強さは、いわば表裏の関係にあるといえます。

「窓」と「洗濯物」と「飛ばされるもの」に注意

高層階の風は、暮らしのいくつかの場面に影響します。

まず、窓です。風が強いと、窓を開けたときに大きな音がしたり、勢いよく開いてしまったりすることがあります。安全のために、そもそも窓が少ししか開かない造りになっているタワーマンションも少なくありません。

次に、洗濯物です。多くのタワーマンションでは、美観を保つなどの理由から、管理規約でベランダに洗濯物を干すことが禁止されています。風で飛ばされたり、洗濯ばさみが落下したりする危険があることも、その背景の一つです。

そして、ベランダに置いたものです。スリッパやサンダル、植木鉢などが、強風で飛ばされることがあります。高層階からの落下は大変危険なので、ベランダには、飛ばされやすいものを置かないことが大切です。

Rさん夫婦はどう対応したのか

風の強さに戸惑ったRさん夫婦は、高層階の暮らしに合わせて、住まい方を整えることにしました。

風の強い日は、窓を無理に開けず、換気は24時間換気の仕組みや換気扇にまかせるように。ベランダには飛ばされやすいものを置かず、出したいものは使うときだけ持って出るようにしました。

「風の強い日に窓を開けられないことを、最初は不便に感じました。でも慣れると、これが高層階の暮らし方なんだと分かってきました」とRさんは振り返ります。

高層階を選ぶときは「風」のことも考えて

タワーマンションの高層階を検討する際は、眺めや利便性だけでなく、風のことも考えておくと安心です。とくに以下の点を意識してみてください。

・窓がどのくらい開く造りになっているか(少ししか開かない場合もある)
・ベランダの外干しは規約で禁止されていることが多いため、浴室乾燥機や室内干しのスペースがあるか
・ベランダに飛ばされやすいものを置かない暮らし方ができるか
・海や川の近くなど、もともと風が強い場所ではないか

「眺めのよさ」とともにある「風」を知っておいて

高層階からの眺めや開放感は、タワーマンションならではの大きな魅力です。一方で、その高さは、強い風と隣り合わせでもあります。

大切なのは、「眺めがいい」ということは「風も強い」ということだと、あらかじめ知っておくこと。そのうえで、窓の開け方やベランダの使い方を、高層階の暮らしに合わせて整えていくことです。風を知っておけば、戸惑いは、暮らしの工夫に変えていけます。

「眺めのよさ」だけでなく、「風」のことも考えておくこと。それが、高層階での暮らしを心地よくする第一歩です。


ライター:yukiasobi(一級建築士・建築基準適合判定資格者)
行政で住宅政策・都市計画・建築確認審査など10年以上の実務経験を持つ。現在は住宅・不動産分野に特化したライターとして活動し、空間設計や住宅性能、都市開発に関する知見をもとに、高い専門性と信頼性を兼ね備えた記事を多数執筆している。


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