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「俺の部屋じゃないか」駅近マンションを借りた40代男性→50万円の出費に加え…眠れなくなった“予想外の真実”

  • 2026.7.10
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出典元:PIXTA(画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。現役の不動産会社社長として、日々さまざまな土地や建物のご相談に向き合っている岩井です。

賃貸物件を借りる際、過去に事件や事故があった部屋であれば、不動産会社から説明を受けるものだと思っている方は多いのではないでしょうか。

一方で、実際には過去に人の死亡事故があった物件でも、一定の条件を満たす場合には告知義務の対象外となり、特別な説明がないまま募集されるケースもあります。

そのため、何も知らずに快適に暮らしていたにもかかわらず、ある日突然その事実を知ったことで、住み心地が大きく変わってしまうこともあるのです。

今日は、駅近マンションで数年間快適に暮らしていた40代男性が、住民との何気ない会話をきっかけに部屋の過去を知り、それまで何も気にならなかった日常が一変してしまったエピソードをご紹介します。

「住みやすい部屋だな」満足していたAさん

これは数年前、私が勤務していたB社の賃貸課で実際にあった話です。当時、その物件を選んだのが40代会社員のAさんでした。

Aさんは駅徒歩5分ほどの分譲賃貸マンションへ入居。家賃も周辺相場とほぼ同程度で、不自然に安い印象はありませんでした。立地も良く、静かで住みやすい環境に満足されていました。

実際、入居後も設備の不具合や近隣トラブルはなく、数年間は快適に暮らしていたそうです。

「その部屋、昔人が亡くなったらしいよ」に驚愕

転機が訪れたのは、入居から数年後でした。ある日、エレベーターで一緒になった住民同士の会話が耳に入ります。

「そういえば〇〇号室で昔、人が亡くなったじゃない?あのときは大変だったわよね。警察も来て、いろいろ聞かれたわよ…」

聞くつもりはありませんでしたが、その言葉が頭から離れません。

「〇〇号室って…俺の部屋じゃないか」

気になったAさんはインターネットで調べたり、管理会社へ問い合わせたりしました。その結果、過去に室内で自殺があったことが事実だと判明します。

ただし、その出来事からはかなり長い年月が経過しており、その間に複数回入居者も入れ替わっていました。納得できなかったAさんは、管理会社へ尋ねました。

「なぜ契約のときに教えてくれなかったんですか!」

すると担当者から返ってきたのは、意外な説明でした。

「国土交通省のガイドラインでは、このケースは告知義務の対象外となっています」

Aさんは突然知らされた事実に頭が真っ白になり、何が何だか分からない状態になってしまったそうです。

知った瞬間から住み心地が激変

不思議なことに、それまで何年も気にならなかった部屋が、その日を境にまったく違って感じるようになりました。

夜になると、配管を流れる水の音が妙に気になります。エアコンの作動音にも敏感になり、廊下を歩く人の足音にも驚くようになりました。

もちろん、怪奇現象が起きたわけではありません。設備も建物も、それまでと何一つ変わっていません。変わったのは、Aさんの受け止め方だけでした。友人に相談すると「自分だったら絶対住めないな…」と言われ、その言葉がさらにAさんの気持ちを揺さぶります。

「知らなかった頃は何も気にならず、快適に暮らせていました。でも知った瞬間から、同じ部屋なのに落ち着かなくなってしまったんです…」

Aさんはこう振り返っていました。結局Aさんは、契約更新を迎えるタイミングで引越しを決断。引越し費用や新居の初期費用などで、50万円近い出費になったそうです。

賃貸では永続的に告知義務が続くわけではない

告知事項がなくても、不動産会社によっては過去の事故や事件について自主的に説明する場合があります。

一方で、今回のように本来は告知義務がないケースでは、あえて説明しないまま募集されることも少なくありません。重要なのは、賃貸住宅では過去に人の死亡事故があった場合でも、その事実が永続的に告知されるわけではないという点です。

国土交通省の「宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン」では、賃貸借契約においては、自殺や他殺などが発生した場合でも、原則として発生からおおむね3年が経過していれば、告知義務の対象外となる場合があると示されています。

つまり、過去に事故があった部屋でも、現在は説明なく募集されているケースは珍しくありません。もちろん、事件性や社会的影響が大きいケースなど、個別事情によっては告知が必要となる場合もあります。

だからこそ、心理的な抵抗感が強い方は、契約前に不動産会社へ気になる点を率直に確認しておくことも一つの方法です。

「過去に事件や事故はありましたか?」

この一言を確認しておくだけでも、納得して住まいを選ぶための判断材料になります。ご自身がどこまで気になるタイプなのかを見極め、合意のうえで住まいを選ぶことが、入居後の後悔を防ぐことにつながるでしょう。

参考:宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン(国土交通省)



筆者:合同会社ゆう不動産 代表 岩井佑樹

不動産売買の専門家として仲介・査定・買取に携わりながら、不動産Webライターとして1,000記事以上を執筆。「売る力×伝える力」を軸に、情報発信と販売の両面から不動産の価値を高めている。派手さよりも誠実さを大切にし、地域に寄り添う姿勢で「早く・高く・安心」の取引を支える不動産の専門家。


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