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「え、うそでしょ…」タワマン30階超へ住み替えた40代夫婦→高級車2台を襲った“想定外の事態”

  • 2026.7.5
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出典:PhotoAC ※画像はイメージです

皆さま、こんにちは。現役の不動産会社社長として、日々さまざまな土地や建物のご相談に向き合っている岩井です。

近年では、異常気象による記録的な大雨が各地で発生し、これまで浸水被害が少なかった地域でも洪水や冠水が起きるケースが増えています。私が住む熊本市でも、2025年8月の集中豪雨により、多くの方が大切な住まいや車を失いました。

こうした経験から、水害リスクを理由に戸建て住宅からタワーマンションへの住み替えを検討される方も少なくありません。高層階であれば浸水の心配はないと安心される方も多いでしょう。

しかし、住戸が安全でも、敷地内の駐車場や共用部分では思わぬ被害が発生することがあります。

今日は、水害を避けるために高額なタワーマンションへ住み替えたものの、記録的豪雨によって高級車2台を失ってしまった40代ご夫婦のお話をご紹介します。

「もう二度と水害は嫌だ」タワマンへの住み替えを決断

これは1年前、私のお客様が体験されたお話です。40代のAさんご夫婦は、以前住んでいた戸建て住宅で、近くを流れる一級河川が氾濫したことによる水害を経験していました。

当時は記録的な集中豪雨により、自宅周辺が浸水。室内にも水が浸入し、家財に大きな被害が及びました。

「片付けだけでも本当に大変で…」「もう二度とあんな思いはしたくありません」

当時の出来事は、ご夫婦にとって大きな精神的ショックとして残っていたそうです。そのため住み替えでは、何よりも災害リスクを重視しました。

候補地に選んだのは、ハザードマップ(自然災害による被害想定を示した地図)でも浸水想定区域外(洪水による浸水が想定されていない区域)とされていたエリア。30階を超えるタワーマンションを購入し、ご夫婦は安心して新生活をスタートさせました。

「これで水害の心配はなくなった」

そう話していたAさんご夫婦は、それぞれが所有していた高級車2台をマンション敷地内の平置き駐車場へ保管していました。

高層階はもちろん無事だったが…駐車場では想定外の事態が起きていた

転機となったのは、8月の記録的豪雨の日でした。朝から激しい雨が降り続いていましたが、ご夫婦は30階を超える住戸から外を眺めていました。

「高層階でよかったね…」「でも、また川が氾濫しないといいけど…」

そう話していた矢先、自宅のインターホンが鳴りました。訪ねてきた近所のママ友は、慌てた様子でこう言います。

「Aさん!駐車場が大変!車が浸かってる!」

慌てて下を見ると、敷地内の平置き駐車場では、気付かないうちに水位が大きく上昇し、車はタイヤの上まで水に浸かっていました。

「え、うそでしょ…」

急いで車を移動させようとしましたが、豪雨は勢いを増し、すでに近づける状況ではありません。ご夫婦は高層階から、大切な車が浸水していく様子を見守ることしかできなかったそうです。

高級車2台が浸水し、数百万円規模の損失に

雨が止み、水位が下がったタイミングで駐車場へ向かったご夫婦は、目の前の光景に言葉を失いました。2台とも車内まで浸水していたのです。

「うそ!エンジンがかからない!」

エンジンや電装系(車の電気設備)は深刻なダメージを受け、1台は修理不能と判断され廃車に。もう1台も高額な修理費が必要となり、元の状態へ戻すことは簡単ではありませんでした。車両保険には加入していたものの、購入時と同じ金額が補償されるわけではなく、自己負担も発生。

結果として、ご夫婦が負担した損失は数百万円規模に及んだそうです。

「まさかこんなことになるなんて…」「ハザードマップでは浸水しないエリアだったのに…」

Aさんは肩を落としていたそうです。その後、この地域の豪雨は「想定を超える災害」として大きく報道され、ハザードマップの浸水想定区域についても見直しが行われることになりました。

高額物件ほど「敷地全体」の防災性まで確認したい

今回のケースでは、幸いにも住戸への被害は全くありませんでした。実際、高層階住戸は浸水の影響を受けにくいという大きなメリットがあります。

一方で、住戸と駐車場では災害リスクが異なる場合があります。

近年では、従来の想定を超える豪雨が各地で発生しており、ハザードマップも将来にわたって絶対的な安全を保証するものではありません。住宅購入を検討する際は、建物だけでなく敷地全体にも目を向けることが大切です。

例えば、次の点まで確認しておくことで、将来の想定外の損失を防げる可能性があります。

  • 平置き駐車場や地下駐車場の浸水リスク
  • 敷地内の排水設備や雨水の流れ
  • ハザードマップだけでなく周辺の地形
  • 車両保険の補償内容や免責条件

住宅は建物だけを購入するものではありません。安心して暮らすためには、共用部分や駐車場を含めた敷地全体の防災性まで確認することが、後悔しない住まい選びにつながるのではないでしょうか。



筆者:合同会社ゆう不動産 代表 岩井佑樹

不動産売買の専門家として仲介・査定・買取に携わりながら、不動産Webライターとして1,000記事以上を執筆。「売る力×伝える力」を軸に、情報発信と販売の両面から不動産の価値を高めている。派手さよりも誠実さを大切にし、地域に寄り添う姿勢で「早く・高く・安心」の取引を支える不動産の専門家。


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