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「ここなら駐車場も無料だし…」駅からバスで20分のマンションで…“2台持ち”30代夫婦が青ざめたワケ

  • 2026.7.5
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出典:PhotoAC ※画像はイメージです

皆さま、こんにちは。不動産管理会社で10年以上の現場経験があり、マンション管理士の資格を持つライターのS.Kです。家を新しく購入する際、利便性の高い「駅近」にするか、少し離れても「広い郊外」にするかは悩ましい問題です。

今回は、予算の都合から駅近を諦めて郊外のマンションを選んだものの、車の維持費という思わぬ出費に直面したご夫婦の事例を紹介します。

駐車場無料と部屋の広さに惹かれて選んだ郊外の暮らし

郊外に新築マンションを購入したAさん(30代男性、会社員)は、妻と幼い子どもの3人家族です。予算の都合で駅の近くにある物件は諦め、駅からバスで20分の郊外にあるマンションを選びました。

「ここなら駐車場も無料だし、同じ予算でも駅近よりずっと広い部屋に住めるね」

Aさんは嬉しそうに妻へ語り、購入を決断しました。実際に入居してみると、夫婦それぞれの通勤に加え、子どもの送迎や日々の買い物にも車が欠かせない状況です。結局、Aさん夫婦は車を2台持つ暮らしになりました。

浮いたはずのお金が消えていく「車の維持費」という盲点

駐車場代自体は無料でしたが、暮らし始めてみると車にかかる費用が家計を圧迫し始めます。特にガソリン代は資源エネルギー庁の調査でも高い水準が続いており、走行距離が伸びるほど負担は増していきました。

さらに追い打ちをかけるのが、2台分の車検費用や税金です。

「毎年の自動車税も、車検のときの重量税も、2台分だと大きな金額になるね」

妻はため息をつきながら家計簿を見つめました。自賠責保険や任意保険、定期的な整備費も、すべて2台分かかります。駅近との価格差で浮いたはずのお金が、車の維持費に消えていたのです。

暮らしを変えられないジレンマと郊外の魅力

Aさん夫婦は住み替えも頭をよぎりましたが、買ったばかりの家をすぐ手放すのは簡単ではありません。かといって駅近へ移れば、今度は住居費そのものが上がってしまいます。

「駐車場無料という言葉に目を奪われて、車の維持費を計算していなかったよ」

Aさんはそう振り返ります。ただ、郊外の生活がすべて悪いわけではありません。静かな環境で広々とした部屋に住めることや、車を使って気軽に遠出のレジャーを楽しめる魅力もあります。

賢くエリアを比較するための総額シミュレーション

エリアごとの本当のコストは、物件価格や駐車場代だけでは見えてきません。そこで暮らすのに必要な車の台数と、ガソリンや保険、車検、税金といった年間の維持費まで足して、総額で比べてみましょう。

2台目の車が欲しくなったときは「本当に所有する必要があるのか」考えてみてください。必要なときだけ借りるカーシェアや、電動アシスト自転車で代用できる場合もあります。

駅からの距離と物件価格の差は、車の維持費という形で相殺されることが少なくありません。「駐車場が無料」であることと「車に関する費用がかからない」ことは別物であることを知っておきましょう。



ライター:S.K(マンション管理士)
不動産管理会社で10年以上の現場実務に携わり、業界団体の評価制度策定委員会に所属していた経験がある。現在はライターとして、自身の豊富な経験・知見をもとに、一次情報を盛り込んだ不動産記事を多数執筆している。


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