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「しっかり炒めたから大丈夫」は間違いだった。実は『食中毒』を引き起こす…お弁当を作るときの「NG行動」とは?

  • 2026.6.11
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

スポーツジムの管理栄養士として、栄養面からダイエットや健康維持のサポートをしている工藤まりえです。

春からお弁当作りがスタートした人にとって、本格的に気温が上がるこれからの時期は、食中毒対策が気になるところだと思います。見た目には問題のないお弁当でも食中毒リスクが隠れている場合も…。特に注意したいのが、炒めご飯やチャーハンに関連する「セレウス菌食中毒」、いわゆる“チャーハン症候群”です。

今回は、身近なお弁当作りの中に潜む落とし穴と安全に作るためのポイントを管理栄養士が解説します。

そのチャーハン、本当に大丈夫? 作り置きご飯に潜む食中毒リスク

春からお子さんと自分の分のお弁当作りを始めたという職場の同僚のOさん。最初は慣れないながらも毎朝頑張って続けていたそうですが、先日こんなことを話していました。

「そろそろレパートリーが限界で……」

確かに、お弁当作りは毎日のこと。続けていると献立がマンネリ化しやすく、チャーハンやオムライスなど、ごはんメニューを工夫したいと考える方も多いと思います。

こういった炒めごはんは、おいしくて食べ応えもあり、お弁当にも人気のメニューですが、管理栄養士の視点から見ると、気温が少しずつ上がり始めるこれからの季節には少し気になるポイントがあります。

それが「セレウス菌」による食中毒です。

近年は“チャーハン症候群”という名称で紹介されることもありますが、お弁当作り以外にも休日にご飯をまとめて炊いたり、平日の夕食用に作り置きをしたりしている方にも知っておいていただきたい食中毒のひとつです。

チャーハンで食中毒が起きる…夏のNG行動

セレウス菌は土壌や穀類など自然界に広く存在しており、お米にも付着していることがあります。特に注意したいのは、この菌が熱に強い「芽胞」を作ることです。通常の炊飯や加熱調理を行っても芽胞が生き残る場合があり、その後の保存方法によっては菌が増殖してしまうことがあります。

チャーハンやケチャップライスなどの炒めごはんは、高温で炒めて作るため、食中毒菌は殺菌されると思ってしまいがちですが、実は調理前のご飯の管理が重要です。例えば、前日に炊いたご飯を常温で長時間置いていたり、炊飯器で長く保温していたりすると、その間にセレウス菌が増殖しやすくなります。

さらに、具材として使用するネギや玉ねぎ、卵、ハムなどには水分が含まれているため、気温が高い環境では細菌が増殖しやすくなります。特に作った炒めごはんを十分に冷まさないままお弁当箱に詰めてしまったり、器をラップで覆ってしまったりすると、容器の中にこもった熱や水蒸気によって細菌が増殖しやすい状態になってしまいます。

見た目や臭いに異常がなくても菌が増殖していることがあるため、「しっかり炒めたから大丈夫」と過信せず、調理後の冷却や保存方法まで含めて対策することが大切です。

夏のお弁当を安全に作るコツは?

気温と湿度が高くなる夏は、細菌が増殖しやすい季節です。そのため、作り置きやお弁当作りでは「菌を付けない」「増やさない」という基本を意識することが大切です。

お弁当に入れる際は、ごはんもおかずも、しっかり冷ましてから詰めましょう。
冷ます際にお弁当箱の中へ直接入れていませんか。冷ますときは別のお皿に広げるのがおすすめです。そうすることで、冷める過程で発生した水蒸気がお弁当箱の中で水滴になるのを防げます。

保冷剤を使って冷ます方法もありますが、水滴がつきやすいため、お弁当の中に余計な水滴が入らないよう注意が必要です。私はうちわやハンディファンを使っています。水蒸気を飛ばしながら効率よく冷ませるので便利です。

また、お弁当に入れるおかずはできるだけ水分を減らすこともポイントです。煮物や和え物、野菜の浅漬けなどは水分が出やすく、傷みやすい原因になります。汁気をしっかり切るのはもちろん、夏場は汁気の多いおかずを避けるのも一つの方法です。

さらに、手洗いや調理器具の衛生管理も欠かせません。せっかく加熱調理をしても、手やお弁当箱から細菌が付着してしまっては意味がありません。調理前の手洗いを徹底し、調理器具やお弁当箱はしっかり洗浄・乾燥してから使いましょう。

便利な作り置きご飯やお弁当を安心して楽しむためにも、これから迎える暑い季節は、調理だけでなく保存方法にも目を向けてみてください。


監修者 工藤まりえ

大学にて栄養学と分析化学を専門とし、管理栄養士免許を取得。卒業後は都内飲食系会社にてフードコーディネーターとして勤務。また、管理栄養士としてはスポーツジムに通う方を対象に、体質改善・ダイエットのための栄養指導を実施。短期的な痩身だけではなく、健康的で太りにくい体質への改善を目指した、専門的かつ行動に移しやすいアドバイスを毎月100名程に対して行っている。

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