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『最大1,000万円までが非課税に』相続税対策で活用すべき…知らないと損する“3つの制度”とは?【元銀行員が解説】

  • 2026.6.30
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

みなさま、こんにちは。元銀行員の金融ライター・池田です。

相続税対策の一環として、子どもや孫への生前贈与を検討する人は多いでしょう。60代の女性・Aさん(仮名)も、孫に資産を残したいと考えている一人です。

通常、個人から無償で財産の贈与を受けた場合、受け取った側は「贈与税」を支払う必要があります。しかし、シーンに合った控除や非課税制度を活用すれば、子どもや孫に負担をかけることなく財産を贈与することが可能です。

今回は、資金の贈与に活用できる3つの制度について詳しく解説します。

1.暦年贈与

暦年贈与とは、1年間の贈与額を贈与税がかからない「110万円」以内に調整し、毎年財産を贈与する方法です。
たとえば、Aさんが年間100万円を10年間にわたって贈与することで、Aさんの孫は合計1,000万円を非課税にて受け取れます。

ただし、毎年同額を同時期に振り込んだ場合、「定期贈与」として課税対象となるリスクもあります。贈与ごとに契約書を作成するなどして、単発の贈与であるという記録を残しましょう。

また、最近では「生前贈与加算」に関する改正が話題になっています。生前贈与加算とは、亡くなる前の7年間(※)に行われた贈与を相続財産に持ち戻し、相続税の対象とする制度です。持ち戻しの対象となるのは配偶者や子どもなどの相続人への贈与であるため、一定の場合を除き、孫への贈与は対象外となります。

そのため、Aさんが孫に暦年贈与することは、相続税対策として非常に有効な方法の1つです。

※2024年1月1日より段階的に延長

2.結婚・子育て資金の一括贈与

結婚・子育ての一括資金贈与とは、親や祖父母などの直系尊属から結婚・子育てに関連する資金の贈与を受けた場合、最大1,000万円(結婚資金に充てられるのは上限300万円)までが非課税となる制度です。

この制度を活用する場合、金融機関にて専用口座を開設し、Aさんが一括で資金を入金する必要があります。

また、Aさんの孫は、結婚や子育てに必要な資金をその都度口座から引き出して活用することになります。

対象となるのは、18歳以上50歳未満の人です。(2022年3月31日以前の贈与については20歳以上)

そのため、Aさんの孫が50歳になった時点で口座に資金が残っている場合、残金はその年に贈与されたものとして扱われます。

適用期限は、2027年3月31日までです。

3.住宅取得資金の贈与

住宅取得資金の贈与とは、親や祖父母などの直系尊属から住宅の購入や増改築資金の贈与を受けた場合、最大1,000万円までが非課税となる制度です。

非課税となる金額は、住宅の種類によって以下のように異なります。

  • 一定の基準を満たす省エネ等住宅:1,000万円まで
  • その他の一般の住宅:500万円まで

この制度を活用する場合、Aさんの孫が受け取った資金は基本的には頭金として充当することになります。住宅ローンの返済や家具・家電の購入費用には充てられないため注意しましょう。

手続きは、贈与があった翌年の2月1日〜3月15日までの間にAさんの孫が行います。

適用期限は、2026年12月31日までです。

目的や資金使途に応じて制度を使い分けよう

今回紹介した3つの制度は、どの制度も併用が可能です。

Aさんは毎年100万円の暦年贈与を行いつつ、孫の結婚やマイホーム購入などのタイミングで一括贈与も検討されるとのことでした。

詳細な手続き方法や要件は制度により異なるため、活用する際は必要に応じて金融機関や税務署などに相談しましょう。

また、そもそも生活費や教育費などを都度支援する場合は、贈与税の対象外となる点も押さえておくとよいでしょう。


監修・執筆:元銀行員・ikebu

元銀行員・行政書士資格保有の金融・法律ライター。一種外務員資格(証券外務員一種)、行政書士資格を保有。大学では法学部・法律学科に在籍し、卒業後は地方銀行に入行。個人リテール業務において、投資信託・生命保険商品の販売を中心とする資産運用のサポートのほか、住宅ローンや相続などの幅広い業務に携わる。法人営業では、事業性融資や法人向けの運用商品販売を担当。現在は金融・法律ジャンルを中心にライターとして活動。銀行員時代の経験や保有資格を活かし、専門的な内容を分かりやすく丁寧に解説することを得意とする。

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