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瀬戸康史&有村架純、舞台『キュー』で9年ぶり共演 上田岳弘の原作を白井晃が演出

  • 2026.5.21
舞台『キュー』に出演する(上段左から)瀬戸康史、有村架純、田中哲司、(下段左から)石田ニコル、井内悠陽、加治将樹 width=
舞台『キュー』に出演する(上段左から)瀬戸康史、有村架純、田中哲司、(下段左から)石田ニコル、井内悠陽、加治将樹

瀬戸康史が主演を務め、有村架純が共演する舞台『キュー』が、11月15日より東京・東京芸術劇場プレイハウス、12月4日より大阪・梅田芸術劇場シアター・ドラマシティにて上演されることが決定した。

【写真】『キュー』原作者・上田岳弘

2019年に『ニムロッド』で芥川賞を受賞した作家・上田岳弘による長編小説『キュー』(新潮社刊)は、テクノロジーが発達し続ける人間社会の中で、「人間とは何か」「“わたし”とは誰なのか」を問いかける作品。2017年から2018年にかけて文芸誌「新潮」で連載され、のちに単行本化された。

本作では、第二次世界大戦期、現代、そして700年以上先の未来という3つの時間軸が交錯。AIやネットワーク技術の進化によって、現実と情報の境界が曖昧になっていく世界の中で、人間の記憶や存在の意味を描き出していく。

そんな壮大な物語が、長年の構想を経てついに舞台化。演出を手がけるのは白井晃。原爆投下の記憶を内包する少女と、戦時中を生きた人物の遺伝子を受け継ぐ男との出会いを通して、戦後の日本を生きる私たち人間が、どこから来て、これからどこへ向かうのかという問い(=Question)を、現代を生きる我々に投げかける。

主演を務めるのは、白井晃演出の舞台『マーキュリー・ファー Mercury Fur』で凄烈な印象を残し、映像のみならず舞台界でも確固たる地位を築いてきた瀬戸康史。以来、白井との再タッグと新たな作品づくりを望み続けていた瀬戸の思いが実を結び、満を持して待望のタッグが実現した。

本作で瀬戸が演じるのは、平凡な心療内科医として暮らしていたものの、突如として見知らぬ組織に拉致され、壮大な事件に巻き込まれていく主人公・立花徹。

立花の高校時代の同級生で、前世の記憶を持ち、「私の中には第二次世界大戦が入っているの」と鮮烈に言い放つ渡辺恭子役には有村架純。白井演出の『ジャンヌ・ダルク』で初舞台ながら鮮烈な主演を果たした有村が、5年ぶりとなる舞台出演に挑む。

瀬戸と有村の共演は、2017年公開の映画『ナラタージュ』以来9年ぶり。数々の作品を経てキャリアを重ねてきた2人が、白井晃の緻密な世界観の中でどのような化学反応を見せるのか、期待が高まる。

また、立花徹の知人で製薬会社に勤める会社員・東藤恭子役には、近年『マリー・キュリー』や『PRETTY WOMAN The Musical』など話題作への出演が続き、ミュージカル界で目覚ましい活躍を見せる石田ニコル。

冷凍睡眠から目覚めた人間に語りかける自動音声のような存在・Lost Language No.9役には、今もっとも勢いのある若手俳優・井内悠陽が名を連ねる。井内はスーパー戦隊シリーズ『爆上戦隊ブンブンジャー』主演で鮮烈なデビューを飾り、主演ドラマ『コントラスト』にも出演。内田英治監督作『TOKYO BURST -犯罪都市-』の公開も控える。

そして、立花徹を拉致した秘密結社の構成員・武藤勇作役には加治将樹。ドラマ『ちるらん 新撰組鎮魂歌 江戸青春篇』、大河ドラマ『豊臣兄弟』、映画『愚か者の身分』など数々の映像作品に出演する一方、舞台では白井演出の『マーキュリー・ファー Mercury Fur』で、過激で残虐なパーティーの首謀者・スピンクス役を熱演。それまでのコミカルなイメージを覆す圧倒的な存在感と貫禄で舞台を支配した。

さらに、立花徹の祖父であり、半世紀以上寝たきりで過ごしている男・立花茂樹役を演じるのは、白井演出の舞台『住所まちがい』や『溺れた世界』に出演し、作品の根底を支えてきた名優・田中哲司。舞台作品に確かな説得力と重厚感をもたらす存在として、本作でも圧倒的な足跡を刻む。

舞台『キュー』は、東京・東京芸術劇場プレイハウスにて11月15日〜29日、大阪・梅田芸術劇場シアター・ドラマシティにて12月4日〜6日上演。

※白井晃、瀬戸康史、有村架純のコメント全文は以下の通り。

<コメント全文>

■演出・上演台本:白井晃

小説『キュー』が刊行されたとき、私はその世界観に打ちのめされました。私たち人類の現在の立ち位置と今後を予見する未来図に圧倒されたからです。その驚くべき視線に恐れを感じながらも、この世界をなんとか演劇という生身の表現に転化できないかと夢想しました。そして、その思いは初めて小説を読んだときから決して消えることはありませんでした。私たち人間はこれからどこに向かうのでしょうか。第二次世界大戦後の日本に生きる私たちは、どこから来て、どこにいて、この先どこに向かうのでしょうか。原爆投下の記憶を身体に持つ少女と、その状況に対峙した人物の遺伝子を受け継ぐ男の出会いは、時間を超え、空間を超え、肉体の形状をも超えてつながり続けます。効率化は、猛烈な孤独感を私たちに与えます。だからこそ、肉体を失ってもなお、愛を求めてやまないのです。原作者である上田岳弘氏の協力を得て、この作品を演劇化できることに至福の喜びを感じています。恐らく、私にとって最も重要な作品になると思います。

■立花徹役:瀬戸康史

演出の白井さんとは、僕の俳優人生の転機となった作品『マーキュリー・ファー』以来、十数年ぶりにご一緒します。あの時、白井さんの演出を受けていなければ、俳優を辞めていたかもしれません。それくらい大きな出逢いでした。

有村さんとは3度目の共演です。落ち着いた癒しの雰囲気があり、内からエネルギーが溢れ出している印象です。

この『キュー』という作品も、ある人物たちの出逢いがキーワードのひとつです。

僕が演じるのは立花徹という産業医。現代人を象徴するような人物です。そんな彼が、様々な人や、人のようなものと出逢い、見ようとしてこなかった自分自身を含めた物事に向き合っていく物語です。

今時代は、SNSやスマートフォンの普及から情報が一気に飛び込んできて、それに加え日常生活でやらなければいけないことも多い。気がついた時には自分が何者なのかわからなくなっている。そんな恐怖を感じる瞬間があります。

「自分を失わないために、あなたはどう行動する?」

稽古に入る前の今、そんな問いを投げかけられているような気がします。

■渡辺恭子役:有村架純

舞台への挑戦を続けていきたいと考えていたタイミングで、約12年前の『ジャンヌ・ダルク』でお世話になった白井晃さんからお声がけいただき、本当に嬉しいです。今回は恩返しのような気持ちで臨めることに、大きな意味を感じています。また、20代前半の頃にご一緒した瀬戸康史さんと、再び共に戦えるご縁も心強いです。

初めての舞台では右も左もわからず、客席に背を向けて立ってしまうような状態だった私に、白井さんは同じ目線で一から向き合ってくださいました。そんな白井さんと今、どのようなセッションができるのか、どう作っていけるのか、今からとても楽しみです。

本作は小説を原作としていますが、私たちの身体を通してしっかりと具現化していきたいです。劇場でしか味わえない体験がお届けできるよう、ぜひ多くの方に足を運んでいただければと思います。

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