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「なんで怒ってるか分からない」母に本音を打ち明けたら返ってきた一言→20代の私の胸に刺さり続ける小さな棘

  • 2026.5.23

帰省した夜、ずっと言えなかった言葉を口にしてみた

社会人になって初めての長い連休に、実家へ帰省したときのことです。

久しぶりに母と夕飯を食べて、テレビを見ながらのんびり話していたその夜。

私はずっと心に引っかかっていたことを、思い切って打ち明けることにしました。

就職活動のとき、母が反対し続けた会社に結局入社した経緯があって、そのことについて一度もちゃんと話せていなかったのです。

「あのとき、もう少し私の話を聞いてほしかった」

怒っているわけではなく、ただそう伝えたかっただけでした。

母はしばらく黙っていて、それから静かにこう言いました。

「ごめん、なんで怒ってるか分からない」

その一言で、私の中で何かがぷつりと切れるような感覚がありました。

感謝と納得できなさが、同時に存在している

母が悪意を持って言ったわけではないと思います。

心配してくれていたのも分かっています。

でも「怒ってるか分からない」という返し方は、私が伝えようとしていたことを、まるごと見当違いのものとして受け取られたように感じさせました。

怒っているんじゃなくて、聞いてほしかっただけなのに。

そう口に出せなくて、私は「そっか、ごめん」と笑って話を終わらせました。

母は普通の顔でテレビに視線を戻します。

その夜ひとり布団の中で、私はしばらく天井を見上げていました。

あのときの母の表情は、本当に分からないという顔をしていました。

悪意ではなく、ただ理解できないだけ。

それが余計につらかったのです。

感謝しなきゃいけないと分かっている。

それでも、どこかで「分かってほしかった」という気持ちは、ちゃんと存在しているのです。

家族だから分かり合えるはずだと思う分、すれ違ったときのダメージはひときわ大きくて。

近い存在だからこそ、期待する分だけ傷にもなる。

それが「家族」というものなのかもしれないと、少し大人になった今は思います。

それでも、あの夜から小さな棘が一本、胸の奥にずっと残っています。

抜こうとしても抜けず、忘れたつもりでもふとした拍子に存在を主張してくる、そんな種類の棘です。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、20代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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