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大小のスケールで内省を促すロン・ミュエクの具象彫刻

  • 2026.5.15

Ron Mueck

大小のスケールで内省を促すロン・ミュエクの具象彫刻

Ron Mueck
Top Photo:ロン・ミュエク《チキン/マン》2019年所蔵:クライストチャーチ・アートギャラリー/テ・プナ・オ・ワイウェトゥ(ニュージーランド)展示風景:「ロン・ミュエク」韓国国立現代美術館ソウル館、2025年撮影:ナム・キヨン 画像提供:カルティエ現代美術財団、韓国国立現代美術館Top Photo:ロン・ミュエク《ゴースト》1998/2014年所蔵:ヤゲオ財団コレクション(台湾)展示風景:「ロン・ミュエク」韓国国立現代美術館ソウル館、2025年撮影:ナム・キヨン 画像提供:カルティエ現代美術財団、韓国国立現代美術館

イギリスを拠点に活動するアーティスト Ron Mueckの展覧会「ロン・ミュエク」が、森美術館にて9月23日(水・祝)まで開催中。

展示風景:「ロン・ミュエク」森美術館(東京)2026年撮影:吉川昌也画像提供:カルティエ現代美術財団
ロン・ミュエク《イン・ベッド》2005年所蔵:カルティエ現代美術財団展示風景:「ロン・ミュエク」森美術館(東京)2026年撮影:長谷川健太画像提供:森美術館
ロン・ミュエク《エンジェル》1997年個人蔵 展示風景:「ロン・ミュエク」森美術館(東京)2026年撮影:長谷川健太画像提供:森美術館

1958年、オーストラリア・メルボルンに生まれたRon Mueckは、映画・広告業界で20年以上働いたのち彫刻の制作を開始。
1996年にロンドンのヘイワード・ギャラリーで展示された「Pinocchio(ピノキオ)」で現代美術作家としてデビューし、翌年「Dead Dad(死んだ父)」がロイヤル・アカデミー・オブ・アーツで開催された展覧会に出品され注目を集める。

人間を綿密に観察し、哲学的な思索を重ねて制作された彼の作品は、洗練され、生命感にあふれ、孤独、脆さや弱さ、不安、回復力といった内面的な感情や体験を巧みに表現している。
近年ではソウルやオランダのハーグ、昨年から今年にかけてシドニーにて個展を開催した。

ロン・ミュエク《買い物中の女》2013年 所蔵:タデウス・ロパック(ロンドン・パリ・ザルツブルク・ミラノ・ソウル)展示風景:「ロン・ミュエク」韓国国立現代美術館ソウル館、2025年撮影:ナム・キヨン画像提供:カルティエ現代美術財団、韓国国立現代美術館
ロン・ミュエク《若いカップル》2013年所蔵:ヤゲオ財団コレクション(台湾)展示風景:「ロン・ミュエク」韓国国立現代美術館ソウル館、2025年撮影:ナム・キヨン画像提供:カルティエ現代美術財団、韓国国立現代美術館
ロン・ミュエク《ゴースト》1998/2014年所蔵:ヤゲオ財団コレクション(台湾)展示風景:「ロン・ミュエク」韓国国立現代美術館ソウル館、2025年撮影:ナム・キヨン画像提供:カルティエ現代美術財団、韓国国立現代美術館

日本では2度目の個展となる本展は、Mueckとカルティエ現代美術財団の長きにわたる関係性のもと開催。
1作品の制作に長い期間を費やし、総数は50点ほどであるMueck作品より11点が展示され、そのうち6点は日本初公開となる。

日本初公開作品の1つである「Mass(マス)」は、100個の巨大な頭蓋骨の彫刻で構成されるインスタレーション。
「Memento Mori(死を忘れるな)」という思想と共に西洋美術史の中で繰り返し登場してきた頭蓋骨という主題に、山のように積み重なったもの、大量のものや集団、カトリック教会のミサなど複数の意味を持つ「マス(Mass)」というタイトルが重なり、圧倒的な存在感で鑑賞者に迫る。
本作は展示会場ごとに異なる形で展開されており、今回も森美術館の会場に合わせて作り上げられている。

ロン・ミュエク《マス》2016-2017年 所蔵:ビクトリア国立美術館(メルボルン)、2018年フェルトン遺贈展示風景:「ロン・ミュエク」韓国国立現代美術館ソウル館、2025年撮影:ナム・キヨン画像提供:カルティエ現代美術財団、韓国国立現代美術館

はるかに大きく、もしくは極端に小さく造形される彼の彫刻は、鑑賞者の知覚にどこか違和感を与える。
精緻なリアリティの一方で、ひとりひとりの解釈や思索を促す曖昧さを残すそれらは、私たちと身体の関係、そして存在そのものとの関係を問いかける。

ロン・ミュエク《ダーク・プレイス》2018年所蔵:ZAMU(アムステルダム)展示風景:「ロン・ミュエク」韓国国立現代美術館ソウル館、2025年撮影:ナム・キヨン画像提供:カルティエ現代美術財団、韓国国立現代美術館
ロン・ミュエク《チキン/マン》2019年所蔵:クライストチャーチ・アートギャラリー/テ・プナ・オ・ワイウェトゥ(ニュージーランド)展示風景:「ロン・ミュエク」韓国国立現代美術館ソウル館、2025年撮影:ナム・キヨン画像提供:カルティエ現代美術財団、韓国国立現代美術館

哲学的な思索のもと、人間の内面とつぶさに向き合い続けるRon Mueck。
比類なき作品群の持つ力と神秘を体感してみて。



HELLO DIAL
050-5541-8600



【Ron Mueck】
DATE:9月23日(水・祝)まで開催中
TIME:10:00am〜10:00pm
※火曜は5:00pmまで
※ただし8月11日(火・祝)、9月22日(火・祝)は10:00pmまで
※入館は閉館の30分前まで
PLACE:森美術館
ADDRESS:東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー53階
ADMISSION:
平日 一般 ¥2,300、大学・高校生 ¥1,400、65歳以上 ¥2,000
土曜、日曜、祝日 一般 ¥2,500、大学・高校生 ¥1,500、65歳以上 ¥2,200
WEBSITE:www.mori.art.museum/jp/exhibitions/ronmueck/

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