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「この説明、すごく分かりやすかったです」会議で手柄を取られた私→クライアントの一言で上司が黙り込んだ瞬間

  • 2026.5.17

機嫌次第で空気が変わる職場で、私が担当した企画

当時の直属の課長は、その日の機嫌によって態度がまるで別人のように変わる人だった。

朝のあいさつ一つで今日の空気が読めてしまう、そんな職場だった。

機嫌がいい日は冗談も交えて話しかけてくれるが、悪い日は短い返事すら冷たかった。

常に顔色を伺いながら仕事をこなすのが当たり前になっていた。

そんな状況でも、自分の担当企画は丁寧に仕上げた。

数ヶ月かけてリサーチから提案書まで一人でまとめ、社内承認を経てクライアントへのプレゼン準備を進めた。

業界の動向を調べ、競合との差別化ポイントを整理し、資料のデザインにも時間をかけた。

自分でも手応えを感じる仕事になっていた。

プレゼン当日、課長も同席することになった。

会議室に入るまで、私が説明する流れになると思っていた。

ところが、いざ会議が始まると課長が話し始めた。

(え、この話の流れって……私の企画じゃないの?)

課長は「私たちが検討を重ねた結果」という言葉を使いながら、私の提案内容をほぼそのまま説明していった。

数ヶ月かけて積み上げた内容が、まるで自分のものかのように語られていく。

内心かなりモヤモヤしたが、その場では口を挟めなかった。

終わった後も、腹の中にしこりが残り続けた。

課長が固まった、その空白を埋めたのは私だった

会議が終わった後日、そのクライアントの担当者から電話があった。

企画の細かい内容について確認したいことがあるという。

電話が転送されてきたのはまず課長の席だったが、しばらくして課長が私の方を振り向いた。

少し困ったような顔をしていた。

「ちょっと、詳しく説明してやってくれる?」

答えられなかったのだ。

自分のものとして説明していた企画の、中身を。私は受話器を受け取り、一つひとつ丁寧に説明した。背景にある市場調査のデータ、提案に至った経緯、懸念点と対策案。全部が自分の頭の中にある話だったので、迷わず言葉が出てきた。

クライアントの担当者の質問はいくつかあったが、どれもスムーズに答えられた。

説明が一通り終わると、クライアントの担当者が言った。

「この説明、すごく分かりやすかったです」

電話口でのその言葉を、課長は隣で聞いていた。

何も言わなかった。

黙ったまま、視線をパソコンに落とした。

その沈黙が、何より雄弁だった。

誰かに向かって「実は私が作った企画なんです」と宣言したかったわけではない。

自分の仕事がちゃんと評価される場面があれば、それで十分だった。

あの電話の一言が、その代わりになった。

スカッとした気持ちと、まだどこかわだかまる気持ちと、両方が残った一日だった。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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