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暴言、暴力、ネグレクト……毒親に支配された少女が家庭の異常さに気づき、自身の人生を取り戻すまでを描いたSNS発の実録コミック【書評】

  • 2026.5.4

【漫画】本編を読む

『毒親に育てられました 母から逃げて自分を取り戻すまで』(つつみ/KADOKAWA)は、暴言や暴力、過干渉をする毒親のもとで育った少女が、長きにわたる苦しみから少しずつ自分の人生を取り戻していく過程を描いたコミックエッセイだ。SNSに投稿された著者・つつみ氏の実体験漫画が大きな共感を呼び、書籍化された作品である。

物語は、祖父母に育てられていた幼い著者が、母親に引き取られるところから始まる。久しぶりに再会した母親との生活は、想像とはまったく違うものだった。待っていたのは暴言や体罰、そしてネグレクトといった過酷な日々。母親の言葉はいつも支配的で、家庭の中には安心できる場所はない。こうした経験は、つつみの自己肯定感を少しずつ奪っていく。

毒親に育てられた子どもは外からは普通に生活しているように見えることが多いため、その状況を他者から指摘されにくく、自分の家庭が異常であると気づくまでに時間がかかる。著者もまた、長い間「母の言うことは正しい」と思い込み、戸惑い苦しみながらも従い続けてしまう。

だが思春期を迎え、学校や友人を通じて外の世界を知ることで、自分の家庭の歪みに気づいていく。シリーズ2作目の『毒親に育てられました2 多感な思春期に毒母と暮らして 自己肯定感ゼロの少女になりました』では、そうした中高生時代の母親とのエピソードが綴られる。

そして3作目の『毒親に育てられました3 親子の縁を切るまでの話』で物語は完結を迎える。高校生になって体力的には母親に勝てるようになっても、精神的な虐待は依然として続いていた。そんな支配から逃れるための奮闘と、解放までの道のりが描かれる。

親は本来、子どもを守らなくてはならない。しかし現実には、支配や暴力が当たり前となった機能不全家庭が存在している。本作は、著者のように苦しい家庭環境で育った人々に、親の異常さを気づかせ、自分の人生を勝ち取るためのヒントを示してくれるだろう。

文=ヒルダ・フランクリン

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